Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−90317(T2000−90317/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4342352号商標(以下「本件商標」という。)は、平成11年1月6日に登録出願され、標準文字による「和田八物産株式会社」の文字を書してなり、第16類「紙製包装用容器,家庭用食品包装フィルム,紙製のぼり,紙製旗,荷札,印刷物」を指定商品として、同11年12月10日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立の理由
昭和62年9月30日に登録出願され、別記(1)に示すとおりの構成よりなり、第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年1月30日に設定登録されている登録第2207079号商標(以下「引用A商標」という。)及び平成1年7月7日に登録出願され、別記(2)に示すとおりの構成よりなり、第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同4年7月31日に設定登録されている登録第2434696号商標(以下「引用B商標」という。)は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の商標として、また、同人の略称及び同人のハウスマークとして周知・著名なものであるところ、これと明らかに類似する本件商標が、その指定商品の紙製包装用容器等に使用されるときは、それに包装されている商品、或いはのぼりやカタログ等に表示され又は記載されている商品が、恰も申立人の商品であるかの如くその出所について混同を生ずるおそれがあるので、商標法第4条第1項第15号に該当する。
さらに、商標権者が本件商標を採択・使用する行為には不正の目的があったものと認められるから、商標法第4条第1項第19号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
よって本件商標と引用A及びB商標との類否について判断するに、本件商標は、前記構成からなるものであるところ、構成中「株式会社」の文字部分は、会社の種類を表すものであって、株式会社の商号中には必ず使用されるものであるから、簡易迅速を旨とする商取引の実際にあっては、該文字部分を省略して「和田八物産」の文字部分に着目し、これより生ずる称呼のみをもって取引に資される場合も決して少なくないものとみるのが相当である。
そうとすると、本件商標は、その構成文字に相応して、「ワダハチブッサンカブシキカイシャ」の称呼を生ずるほか、「和田八物産」の文字部分より、単に「ワダハチブッサン」の称呼をも生ずるものといわなければならない。
これに対し、引用A商標は、別記(1)に示すとおりの構成よりなるところ、その構成中「和田八」の文字部分より、「ワダハチ」の称呼をが生ずること明らかであり、また、引用B商標は、別記(2)に示すとおりの構成よりなるところ、「和田八」の文字部分の「田」の文字部分に相当する部分が「田」の文字に比べて横の線が一本追加している構成からなるとしても、「田」の文字を書してなるものと認識するものと判断するのが相当である。
してみれば、引用B商標は、その構成文字部分に相応し、「ワダハチ」の称呼を生ずるものと判断するのが相当である。
そこで、本件商標より生ずる「ワダハチブッサン」の称呼と引用A及びB商標より生ずる「ワダハチ」のそれぞれ生ずる称呼とを比較するに、両称呼は、前半部分において、「ワダハチ」の音を共通するも、後半部分において、「ブッサン」の音の差異を有するものであるから、この音構成の顕著な差異が称呼全体に及ぼす影響は大きく、両称呼をそれぞれ一連に称呼する場合には、語調、語感が相違し、聞き誤まるおそれのないものと判断するのが相当である。
また、本願商標と引用A及びB商標とは、前記のとおり、明らかな差異を有するものであるから、外観上相紛れるおそれのないものであり、観念についても、両商標は、特定の意味を有しない造語と認められるものであるから、互いに相紛れるおそれのないものである。
してみると、本件商標と引用A及びB商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標と認められる。
そうとすれば、本件商標と引用A及びB商標とは、上記したとおり、類似しない商標であり、また、本件商標の指定商品と引用A及びB商標の指定商品とは、その商品の用途、原材料、需要者層の範囲等を異にし、指定商品も異にするものであるから、本件商標をその指定商品に使用した場合、その商品が申立人又は同人と関係のある者の業務に係るものであるかののように、その商品の出所について混同を生ずるおそれのないものである。
そして、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、不正の目的があったものとは認め得ないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に違反して登録されたものではない。
よって、結論のとおり決定する。
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