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Trademark Appeal Case

葡萄のちからの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2016−18650(T2016−18650/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「葡萄のちから」の文字を書してなり、第5類「エタノール水溶液又は水にブドウ種子エキスを添加した殺菌消毒剤」を指定商品として、平成27年8月10日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『葡萄のちから』の文字を普通に書してなるものであるところ、その構成中『ちから』の文字は、『効能』の意味合いを有し、全体として『葡萄の効能』ほどの意味合いを容易に認識させるものである。そして、ベルギーの研究チームからブドウの種子のエキスには、ノロウィルスの増殖を抑え、ウィルスの感染力を低下させるに十分の効果があるという発表がなされ、ブドウ種子から取ったポリフェノールを配合した消毒薬がノロウィルスに有効な消毒剤として開発されている。そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その商品が『葡萄(の種子)の効能を有する商品』であるという、商品の品質を表示したものと理解するにとどまり、自他商品を識別するための標識とは認識しないというのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記1のとおり「葡萄のちから」の文字を書してなるものである。

そして、その構成中「葡萄」の文字が果物の「ぶどう」を表す語として親しまれたものであり、同「ちから」の文字が漢字の「力」の読みを平仮名で表したものと容易に認識されるものであることから、これらの文字を格助詞「の」を介して連結させた本願商標の構成全体として「ぶどうの力」ほどの意味合いを理解させるとしても、本願商標がその指定商品との関係において、商品の品質を直接的かつ具体的に表したものと認識、把握されるとはいい難い。

また、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を含む薬剤に係る業界において、「葡萄のちから」の文字が、商品の具体的な品質を表示するものとして一般に使用されている事実は発見できなかった。

そうすると、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、商品の品質を表示したものということはできないから、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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