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結論

勝訴(請求認容)

商標「みんな電力株式会社」と「みんなの電力」の称呼の相違と助詞の有無(第4条第1項第11号|審判不服2016−15734(T2016−15734/J1))

審判番号
不服2016−15734(T2016−15734/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「みんな電力株式会社」引用商標「みんなの電力」
争点(論点)
称呼の相違と助詞の有無
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2016−15734(T2016−15734/J1)・不服)は、本件商標「みんな電力株式会社」と引用商標「みんなの電力」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の相違と助詞の有無」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「みんな電力株式会社」の文字を標準文字で表してなり、第39類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成27年10月22日に登録出願、その後、指定役務については、当審における同28年11月30日付けの手続補正書により、第39類「電気の供給,電気の供給に関する情報の提供」に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして、拒絶の理由に引用した登録第5842144号商標(以下「引用商標」という。)は、「みんなの電力」の文字を標準文字で表してなり、平成27年9月7日に登録出願、第35類「広告業,トレーディングスタンプの発行,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,文書又は磁気テープのファイリング,コンピュータデータベースへの情報編集,広告用具の貸与,電力の価格比較の調査,電力会社並びに特定規模電気事業者の電力料金の調査又は分析,電気料金の価格比較の調査結果に関する情報の提供,インターネットによる電力会社並びに特定規模電気事業者の電力料金の価格比較の調査結果に関する情報の提供」及び第39類「電気の供給に関する情報の提供,電気の供給にかかる料金に関する情報の提供」を指定役務として、同28年4月15日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、「みんな電力株式会社」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中に、法人格を表す「株式会社」の語を含むことから、その構成全体をもって、いわゆる商号商標として理解、認識されるものといえる。

そうすると、本願商標は、その構成文字全体に相応して「ミンナデンリョクカブシキガイシャ」の一連の称呼及び「みんな電力株式会社という法人の名称」の観念が生じるというのが相当である。

また、本願商標の構成中、「株式会社」の文字は、法人格を表す語であり、一般的に「株式会社」等の法人格を表す部分を省略して、その他の名称部分をもって取引に資されるというのが相当であるから、本願商標の構成中、「みんな電力」の文字に相応して、「ミンナデンリョク」の称呼及び「全部が電力」の観念を生じるというのが相当である。

(2)引用商標について

引用商標は、「みんな」の語と「電力」の語とを、助詞「の」で結合し、一連に「みんなの電力」と標準文字で表してなるから、その文字に相応して、「ミンナノデンリョク」の称呼を生じ、助詞「の」で結合されているから、「すべての人の電力」の観念を生じるというのが相当である。

(3)本願商標と引用商標との類否について

本願商標と引用商標との類否について検討するに、外観においては、本願商標と引用商標は、その構成全体を比較すれば、外観上、構成を異にするものである。

また、本願商標の構成中「みんな電力」の文字と、引用商標の「みんなの電力」の文字とは、比較的短い文字構成中の「の」の文字の有無において相違しているものの、「みんな」と「電力」の文字を共通にするものであり、これを対比すると、両者は外観において、近似した印象を与えるものである。

次に、称呼においては、本願商標から生じる「ミンナデンリョクカブシキガイシャ」の称呼と、引用商標から生じる「ミンナノデンリョク」の称呼とは、その音数、音構成において明らかに相違するものであり、それぞれを一連に称呼した場合、互いに聞き誤るおそれはなく、両者は、称呼上、明確に聴別することができる。

また、本願商標の「みんな電力」の文字部分から生じる「ミンナデンリョク」の称呼と、引用商標から生じる「ミンナノデンリョク」の称呼とは、その4音目に「ノ」の音の有無の差異を有するものであるが、両者は共に比較的短い音構成であることからすれば、該1音の有無の差異が、両称呼に及ぼす影響が決して小さいものとはいえず、また、一般的に助詞を発音するときは、音節を区切るように発音されることからすれば、引用商標は、「ミンナノ」の音と、「デンリョク」の音を、区切るように、それぞれが明確に発音して称呼されるのに対し、本願商標は、一息に「ミンナデンリョク」と称呼されるというのが自然であるから、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合には、その語調、語感が異なり、称呼上、相紛れるおそれはないものというべきである。

また、観念においては、本願商標からは、「みんな電力株式会社という法人の名称」又は「全部が電力」の観念が生じるのに対し、引用商標からは、「すべての人の電力」の観念が生じるものであるから、観念上、相紛れるおそれのないものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において近似するとしても、称呼及び観念において相違するものであるから、これらを総合して判断すれば、両者は、非類似の商標というべきである。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標と引用商標とは、非類似の商標であるから、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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