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Trademark Appeal Case

「ウルトラファインバブル」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2016−13612(T2016−13612/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ウルトラファインバブル」の片仮名を標準文字で表してなり、第7類、第9類ないし第11類、第32類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成26年11月26日に登録出願されたものである。

そして、指定商品及び指定役務については、平成28年9月12日付け手続補正書により補正された結果、最終的に第7類、第9類ないし第11類、第32類及び第42類に属する別掲のとおりの商品及び役務とされたものである。

2 原査定における拒絶の理由の要旨

原査定は、以下の(1)及び(2)のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について

本願商標は、「ウルトラファインバブル」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「ウルトラ」の語は「超。過度。極端。」等の意味を、「ファイン」の語は「微細で精巧なさま。」等の意味を、そして「バブル」の語は「泡。気泡。泡沫。」等の意味を有し、また、いずれも比較的平易な外来語として一般に親しまれているものであるから、その全体の構成からは、「超微細な気泡」程度の意味合いを容易に認識し得るものである。そして、気泡と密接な関係を有する本願指定商品・役務を取り扱う分野では、洗浄、殺菌作用などを備えた液体中の微細気泡の総称を「ファインバブル」と称され、特にその微細気泡がナノレベルである場合、「ウルトラファインバブル」と称されて一般に使用されており、微細気泡は、電子産業分野、洗浄分野、医療・薬品分野、健康分野、農業・水産分野、食品・飲料分野などで応用技術の開発や利用が進んでいる実情がある。そうすると、本願商標は、これをその指定商品中「ウルトラファインバブルを発生させる装置やその含有量測定装置、水処理装置及びウルトラファインバブルを含有してなる飲料」並びに同役務中「ウルトラファインバブルについての試験・研究」等に使用しても、これに接する取引者・需要者は、「当該商品・役務に関連する微細気泡が、直径100〜数十nmである」と認識するにすぎないものであるから、本願商標は、商品の品質又は役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標あるといえる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記商品(役務)以外の商品(役務)に使用するときは、商品の品質、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)商標法第6条第1項及び同条第2項について

指定商品及び指定役務は、商標とともに権利範囲を定めるものであるから、その内容及び範囲は明確でなければならないところ、本願に係る指定商品のうち「微細気泡発生装置」は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。そのため、本願は、政令で定める商品及び役務の区分に従って商品を指定したものと認めることもできない。したがって、本願は、商標法第6条第1項及び同条第2項の要件を具備しない。

3 当審の判断

(1)商標法第3条1項第3号及び同法第4条第1項第16号について

本願商標は、上記1のとおり、「ウルトラファインバブル」の片仮名を標準文字で表してなるところ、これらの文字は、同じ書体、同じ大きさ、等間隔をもって外観上まとまりよく一体的に表されているものであって、これより生じる「ウルトラファインバブル」の称呼も、きわめて冗長というほどのものではなく、よどみなく一連に称呼できるものである。

そして、その構成中「ファイン」の文字部分は「微細で精巧なさま。」のほか、「美しく立派なさま。見事なさま。」などの意味を有する多義的な語であることから、「ウルトラ」の文字部分が「超・・・、並外れた、極端な」等の意味で複合語をつくるものとして、あるいは、「バブル」の文字部分が「泡。気泡。泡沫。」などの意味を有するものとして比較的平易な外来語として一般に親しまれているものであるとしても、本願商標の構成全体から一義的に特定の意味が確定されるものではなく、これより直ちに原審説示の「超微細な気泡(微細気泡が、直径100〜数十nmである)」ほどの意味合いを看取させるものとはいえないことから、これが本願商標の指定商品及び指定役務について、商品の品質及び役務の質等を具体的かつ直接的に表すものと理解させるとはいい難いものである。

また、原審において拒絶の理由として引用されたウェブサイトの掲載記事についても、いずれも請求人あるいは請求人に属する会員の記事に関するものであるから、本願商標が一般に広く使用されているものともいえず、その他当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品及び指定役務を取り扱う業界において、「ウルトラファインバブル」の文字が、商品又は役務の具体的な品質又は質等を表示するものとして普通に用いられていると認めるに足る事実は発見できなかった。

そうとすれば、本願商標は、その構成全体をもって、特定の意味合いを生じることのない一種の造語を表したものとして認識されるとみるのが相当である。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品及び指定役務について使用しても、商品の品質又は役務の質等を表示したものとはいえず、自他商品又は自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質又は役務の質の誤認を生じるおそれもないものである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとはいえない。

(2)商標法第6条第1項及び同条第2項について

本願は、その指定商品及び指定役務について上記1のとおり補正された結果、商品又は役務の内容及び範囲が明確なものとなり、政令で定める商品及び役務の区分に従ったものと認められる。

その結果、本願の指定商品及び指定役務は、商標法第6条第1項及び同条第2項の要件を具備するものとなった。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当せず、かつ、本願は同法第6条第1項及び同条第2項の要件を具備するものとなったことから、これらを理由として本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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