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Trademark Appeal Case

「デモ」の品質用途表示性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成8年審判第10959号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「DEMO」の欧文字を上段に、「デモ」の片仮名文字を下段に書してなり、第24類「おもちや、人形、娯楽用具、運動具、釣り具、楽器、演奏補助品、蓄音機、レコード、これらの部品および附属品」を指定商品として、平成4年3月11日に登録出願されたものであるが、原審における拒絶理由通知(商標法第4条第1項第11号該当)に対応して、その指定商品が「おもちゃ、人形、娯楽用具、運動具、釣り具、これらの部品および附属品」に補正され、出願公告、登録異議の申立を経て、拒絶査定がなされているものである。

2 原査定の理由

原審における登録異議の申立により、原審は、「『DEMO』の文字が、インストラクターや上級者用のスキー板及びスキー靴について『デモンストレーターモデル、デモンストレーター用あるいはデモンストレーター』等の略語として普通に採択使用されている事実が認められるところである。してみれば、この事実からして『DEMO』の文字及びその表音である『デモ』を普通に用いられる方法で書してなる本願商標は、これをその指定商品中『スキー用具』に使用するときには、これが『デモンストレーター用』であること、即ち、商品の品質、用途を表示するにすぎず、その他の商品について使用するときは、恰も該商品が『デモンストレーター用』であるかの如く、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと判断するのが相当である。したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する」旨の理由で本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

原審における登録異議申立において、各登録異議申立人(以下「申立人」という)が提出した登録異議申立書(以下「申立書」という)に添付された各証拠方法(これらの副本は、原審において出願人(請求人)に送付されている)によれば、次の事実が認められるものである。

(1)「デモンストレーター」及び「デモ」の語について

「......これも毎年恒例となっているデモンストレーター強化合宿が同地で開催され、......デモたちは中央研修会へ向けて日中は雪上でデモンストレーションと指導法の再確認、」(申立人株式会社西沢による申立書添付の甲第1号証の3)。

「デモが見せる理想の滑り」(同申立人の申立書添付の甲第4号証の3)、「三大地区予選から名乗りを上げた技術チャンピオン候補」との記事中に「ベテラン・デモならではの」、「男子だけでも14名ものデモが出場する甲信越予選」、「14名のデモンストレーター」、「14名のデモたちが」との記述(申立人サロモン エス.エー.による申立書添付の甲第3号証)。

「栄光のデモンストレーターへの道」との見出し記事に

「デモへの長い道のりの第一歩」の記述(申立人美津濃株式会社による申立書添付の甲第1号証)。

(2)「デモンストレーター用のスキー用具」について

スキー用具について「デモンストレーター用」、「デモンストレーターをめざすスキーヤーのために開発されたモデル」、「デモンストレーター向」の表示(申立人ダイワ精工による申立書添付の甲第5号証の5、同号証の6、同号証の11、 同号証の13)。

(3)「デモタイプ」「デモ用」などの表示について

スキー用語の解説として「デンモンストレーターモデル」の項に「デモタイプのスキー」との記述(申立人ダイワ精工による申立書添付の甲第2号証の2)。

スキーポール(ストック)について「DEMO MODEL」、「デモ用」の表示(申立人ダイワ精工による申立書添付の甲第5号証の15)。

以上の(1)ないし(3)の事実を総合すれば次のことがいえるものである。

スキーの分野にはその技術を披露する専門家が存在し、これらの者が「デモンストレーター」と称され、かつ、「デモ」と略称されていること。

また、これらの専門家の向けのスキー用具が取り引きされており、そのことを表示するために「デモンストレーター用」「デモンストレーター向」の語が使用され、かつ、その略称として、「デモタイプ」、[DEMO MODEL」、「デモ用」の語が使用されていること。

しかして、本願の商標の構成は前記した構成であるところ、その構成中の「デモ」の文字は、前記の認定・判断に照らせば、その指定商品中「スキー用具」との関係においては、それが

「デモンストレーター用(向け)の商品」であることを表示したものというべきである。

また、上段の「DEMO」の文字は、下段部の「デモ」の文字に照応する欧文字といい得るものであって、「DEMO MODEL」との使用例もあることからすれば、この部分も「デモンストレーター用(向け)の商品」であることを表示したものとみるのが相当である。

してみれば、本願商標を、その指定商品中「スキー用具」に使用するときには、それが「デモンストレーター用(向け)の商品」であることを示す、商品の品質・用途を表示したものというべきであって、これ以外の「スキー用具」に使用するときには、それがあたかも「デモンストレーター用(向け)の商品」であるかの如く商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるというべきである。

したがって、本願商標が、商標法第3条第1項第3号および同法第4条第1項第16号に該当するとの原査定の内容は妥当なものであって取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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