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Trademark Appeal Case

要部抽出と称呼の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2012−900185(T2012−900185/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5483334号商標の指定商品及び指定役務中、第35類「インターネットを通じた自動車の部品及び付属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,インターネットを通じた二輪自動車の部品及び付属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,インターネットを通じた陸上の乗物用の動力機械の部品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,インターネットを通じた陸上の乗物用の機械要素の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品及び指定役務についての商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5483334号商標(以下「本件商標」という。)は、「ユーパーツネット」の片仮名を上段に、「YOU PARTS NET」の欧文字を下段に、それぞれ横書きしてなり、平成23年9月12日に登録出願され、第16類「印刷物」及び第35類「インターネットを通じた自動車の部品及び付属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,インターネットを通じた二輪自動車の部品及び付属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,インターネットを通じた陸上の乗物用の動力機械の部品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,インターネットを通じた陸上の乗物用の機械要素の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,インターネットを通じた雑誌及び書籍の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定商品・役務として、同24年3月14日に登録査定、同月30日に設定登録されたものである。

第2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下の1及び2のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

1 登録第3325522号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ユーパーツ」の片仮名を書してなり、平成6年8月3日に登録出願、第12類「船舶並びにその部品及び付属品,航空機並びにその部品及び付属品,鉄道車両並びにその部品及び付属品,自動車並びにその部品及び付属品,二輪自動車並びにその部品及び付属品,自転車並びにその部品及び付属品,乳母車,車いす,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,荷役用索道,カーダンパー,カープッシャー,カープラー,牽引車,陸上の乗物用の動力機械器具,陸上の乗物用の機械要素,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機,タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片,乗物用盗難警報機,落下傘」を指定商品として、同9年6月27日に設定登録されたものである。

2 登録第4093178号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲に示したとおりの構成からなり、平成6年11月25日に登録出願、第12類「船舶の部品,航空機の部品,鉄道車両の部品,自動車の部品,二輪自動車の部品,自転車の部品」を指定商品として、同9年12月19日に設定登録されたものである。

第3 登録異議申立ての理由

申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当するから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第80号証を提出した。

1 商標法第4条第1項第11号について

引用商標1は、片仮名「ユーパーツ」を横書きにしてなり、「ユーパーツ」との自然的称呼が生じる。

また、引用商標2は、黒と白で塗り分けた横長四角形の中に、欧文字「U」を黒地中に白字で、「PARTS」を白地中に黒字で書してなり、その構成中の「U」と「PARTS」は同じ書体を用いて書されていることから、全体として一体の商標として認識され、「ユーパーツ」の自然的称呼が生じる。

引用商標1及び引用商標2は、「USED PARTS」、「あなたのパーツ」、「優秀なパーツ」の意味合いを込めて創作された申立人による造語商標である。

一方、本件商標は、片仮名「ユーパーツネット」と欧文字「YOU PARTS NET」を上下2段に横書きにしてなるところ、本件商標の指定役務中、第35類の小売等役務との関係において、本件商標中の「ネット/NET」の部分は、「インターネット」の略語であり(甲第5号証)、小売等役務の分野においては、インターネットを用いた通信販売であることを示す語として広く一般的に使用されている。そのため、本件商標の「ネット/NET」の部分は、本件商標中、第35類の指定役務との関係では、役務の内容を表すにすぎず、商標の機能を果たさない。

したがって、本件商標の要部は、「ユーパーツ/YOU PARTS」の部分であり、本件商標からは「ユーパーツ」の自然的称呼が生じる。

そこで、本件商標と引用商標1及び2を比較すると、これらの商標は「ユーパーツ」の自然的称呼を共通にするものであり、互いに相紛れるおそれのある類似の商標である。

また、本件商標の第35類の指定役務中、「インターネットを通じた自動車の部品及び付属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供、インターネットを通じた二輪自動車の部品及び付属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供、インターネットを通じた陸上の乗物用の動力機械の部品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供、インターネットを通じた陸上の乗物用の機械要素の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は引用商標1の指定商品と、「インターネットを通じた自動車の部品及び付属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供、インターネットを通じた二輪自動車の部品及び付属品の小売又は卸売の業務においで行われる顧客に対する便益の提供」は、引用商標2の指定商品と抵触している。

2 商標法第4条第1項第15号について

申立人である株式会社ユーパーツは、自動車中古部品販売の最大手であり、引用商標1及び2は、申立人の商号の略称に係る商標ならびにハウスマークとして継続して使用され、本件商標の出願時である平成23年9月12日には、自動車中古部品販売の業界において著名な商標であったといえる。その著名性は、本件商標の登録時においても継続していたものである。

さらに、商品・役務間の関連性について、本件商標の指定役務中、第35類「インターネットを通じた自動車の部品及び付属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供、インターネットを通じた陸上の乗物用の動力機械の部品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供、インターネットを通じた陸上の乗物用の機械要素の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は、自動車用の動力機械・機械要素を含む申立人の自動車中古部品販売に係る商品・役務と類似範囲にある。また、「インターネットを通じた二輪自動車の部品及び付属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と申立人の業務とは、共に乗物の部品に係る業務であって、その性質・用途または目的における関連性の程度は極めて高い。実際に、甲第77号証ないし甲第78号証に示すように、車用品とバイク用品が同じ売り場で販売されているケースも数多くある。さらに、本件商標の指定商品・役務中、第35類「インターネットを通じた雑誌及び書籍の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」及び第16類「印刷物」は、甲第79号証ないし甲第80号証にあるように、自動車部品販売に係る通信販売サイトで雑誌が販売されたり、当該サイト名を冠した雑誌が発行されたりしている取引の実情から、申立人の業務と商品間・役務間の関連性が強いといえる。

よって、本件商標「ユーパーツネット/YOU PARTS NET」が、本件異議申立に係る指定商品・役務に使用された場合、取引者、需要者をして申立人である株式会社ユーパーツの業務に係る商品・役務、若しくは申立人と経済的又は組織的に何等かの関係がある者の業務に係る商品・役務であると誤認させ、商品の出所の混同を生じさせることは明らかである。

第4 本件商標の取消理由

商標権者に対し、平成25年2月8日付けで通知した本件商標の取消理由は、要旨次のとおりである。

本件商標は、前記第1のとおりの構成よりなるところ、その構成中の「ネット」の片仮名及び「NET」の欧文字部分は、その小文字表記である「net」の文字が、「インターネット(the Internet)」の略称であって、近時、インターネットの普及に伴い、自己のサービスを提供する手段及び需要者がサービスを受ける手段としてインターネットを利用するケースが増加していることが認められることから、本願の指定役務中、「インターネットを通じた自動車の部品及び付属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,インターネットを通じた二輪自動車の部品及び付属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,インターネットを通じた陸上の乗物用の動力機械の部品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,インターネットを通じた陸上の乗物用の機械要素の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」との関係においては、「インターネットを通じて提供される役務」であることを認識させる語であり、単に役務の質、提供の方法を表示するものであるから、独立して自他役務の出所識別標識としての機能を果たし得ないものと認められる。

そうとすれば、簡易迅速をたっとぶ取引の実際においては、それ自体独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るとみられる、本件商標の構成中前半部の「ユーパーツ」の片仮名及び「YOU PARTS」の欧文字部分に着目して、これより生ずる「ユーパーツ」の称呼をもって役務の提供に資される場合も決して少なくないとみるのが相当であるから、本件商標は、「ユーパーツネット」の一連の称呼のほか、単に「ユーパーツ」の称呼をも生じ、「あなたのパーツ」の観念を生ずるものというのが相当である。

他方、引用商標1は、前記第2(1)のとおり「ユーパーツ」の片仮名よりなり、該文字に照応して「ユーパーツ」の称呼が生じ、「あなたのパーツ」の観念を生ずるものである。

してみれば、本件商標と引用商標1とは、「ユーパーツ」の称呼及び「あなたのパーツ」の観念を共通にする類似の商標といわなければならない。

そして、本件商標の指定役務中「インターネットを通じた自動車の部品及び付属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,インターネットを通じた二輪自動車の部品及び付属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,インターネットを通じた陸上の乗物用の動力機械の部品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,インターネットを通じた陸上の乗物用の機械要素の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と、引用商標1の指定商品中の「自動車並びにその部品及び付属品,二輪自動車並びにその部品及び付属品,陸上の乗物用の動力機械器具,陸上の乗物用の機械要素」とは、商品の販売と役務の提供が一般的に同一事業者によって行われるものであり、また、商品の販売場所と役務の提供場所とを同一にし、さらに、需要者を共通にするものであるから、本件の指定役務と引用商標1に係る指定商品中の前記商品とは類似するものとみるのが相当である。

したがって、本件商標は、その指定商品及びその指定役務中、第35類「インターネットを通じた自動車の部品及び付属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,インターネットを通じた二輪自動車の部品及び付属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,インターネットを通じた陸上の乗物用の動力機械の部品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,インターネットを通じた陸上の乗物用の機械要素の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

第5 商標権者の意見

本件商標について、前記第4の取消理由を通知し、相当な期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者は何ら意見を述べるところがない。

第6 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、前記第4で述べたとおり、その指定商品及び指定役務中、第35類「インターネットを通じた自動車の部品及び付属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,インターネットを通じた二輪自動車の部品及び付属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,インターネットを通じた陸上の乗物用の動力機械の部品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,インターネットを通じた陸上の乗物用の機械要素の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

そして、本件商標は、その指定商品及び指定役務中、上記役務以外の指定商品及び指定役務については、引用商標1の指定商品及び指定役務とは同一又は類似する商品及び役務とはいえないから、同号に該当しない。

2 商標法第4条第1項第15号について

申立人は、自動車中古部品販売の最大手であり、引用商標1及び2が、申立人の商号の略称に係る商標ならびにハウスマークとして継続して使用され、自動車中古部品販売の業界において著名な商標であるとして、甲第12号証ないし甲第78号証を提出しているところ、これらの証拠によれば、申立人は上記サービス(役務)について、本件商標の登録出願前から、「ユーパーツ」と称していることは認められる。

しかしながら、申立人が提出した甲第79号証及び甲第78号証によれば、自動車部品販売に係る通信販売サイトで雑誌が販売され、あるいは当該サイト名を冠した雑誌が発行されていることは認められるものの、引用商標1及び2が、「印刷物,インターネットを通じた雑誌及び書籍の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を取り扱う、取引者・需要者間において周知・著名なものとなっていると認めるには十分とはいえないものである。

そうであれば、本件商標をその指定商品及び指定役務中、第16類「印刷物」及び第35類「インターネットを通じた雑誌及び書籍の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に使用しても、取引者、需要者は、申立人の使用商標を想起、連想するとはいい難く、それが申立人又は同人と経済的、あるいは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品又は役務であるかのように、その商品又は役務の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。

したがって、本件商標は、上記指定商品及び指定役務について商標法第4条第1項第15号に該当しない。

3 まとめ

以上のとおり、本件商標は、その指定商品及び指定役務中、第35類「インターネットを通じた自動車の部品及び付属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,インターネットを通じた二輪自動車の部品及び付属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,インターネットを通じた陸上の乗物用の動力機械の部品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,インターネットを通じた陸上の乗物用の機械要素の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものといわざるを得ないから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。

また、本件登録異議の申立てに係る第16類「印刷物」及び第35類「インターネットを通じた雑誌及び書籍の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」については、商標法第4条第1項第11号及び第15号に違反して登録されたものではなく、取り消すべき理由がないものと認められるから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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