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Trademark Appeal Case

著名商標と複合商標の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2012−900363(T2012−900363/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5523411号商標の指定商品中、第3類「化粧品」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5523411号商標(以下「本件商標」という。)は、「Sense of Eternity」の欧文字と「センスオブエタニティ」の片仮名を二段に書してなり、平成24年2月28日に登録出願、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料,つけづめ,つけまつ毛」及び第5類「薬剤(農薬に当たるものを除く。),医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。)」を指定商品として、同年8月7日に登録査定がなされ、同年9月21日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

ア 登録第3141212号商標(以下「引用商標1」という。)

商標の構成 「ETERNITY」

出願日 平成4年6月17日

登録日 平成8年4月30日

指定商品 第3類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品

イ 登録第4131042号商標(以下「引用商標2」という。)

商標の構成 「ETERNITY」

出願日 平成8年8月15日

登録日 平成10年4月3日

指定商品 第3類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品

以下、引用商標1及び2をまとめて「引用商標」という。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の所有に係る引用商標と同一又は類似であって、その指定商品と同一又は類似の商品について使用される商標である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(3)商標法第4条第1項第15号について

引用商標にかかる「ETERNITY」の文字からなる商標(以下「使用商標」という。)は、申立人の商標として広く知られているものである(甲7〜甲40)。したがって、これと同一構成にかかる「Eternity」の文字を構成中に含む本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

(4)まとめ

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当するものであるから、その指定商品中、第3類「せっけん類,化粧品,香料,薫料」についての登録は、同法第43条の2第1号により取り消されるべきものである。

3 本件商標に対する取消理由

商標権者に対して、平成25年6月4日付けで通知した取消理由は、次のとおりである。

(1)使用商標の著名性について

申立人の主張及び提出した証拠(甲7〜甲40)によれば、申立人は、1988年に「ETERNITY」(使用商標)を付してなる香水の販売を開始し、我が国においても正確な時期は不明であるものの、百貨店「伊勢丹」が正規輸入を開始し、1995年10月9日前には20代の女性を中心にブームとなり、その後も書籍等において人気の商品であるとして紹介されていることが認められ(甲9、甲18〜20、甲32ほか)、本件商標の出願前数年の人気ランキングでも20位前後の位置であったことが認められる(甲33〜39)。

そうとすると、使用商標を付した香水は、我が国において17年以上にわたって継続して販売され、一定の人気を得ていたものといえるから、申立人商標は、本件商標の登録出願時には既に申立人が香水に使用する商標として、我が国におけるその需要者の間に広く認識されていたものと認められ、その著名性は登録査定時においても継続していたものということができる。

(2)本件商標と使用商標の類似性について

本件商標は、「Sense of Eternity」の欧文字及び「センスオブエタニティ」の片仮名よりなるところ、「Sense(センス)」は、「物事の微妙な感じをさとる働き、能力。感覚。」(広辞苑第6版)を意味する英語、外来語として知られているものであり、「Eternity(エタニティ)」は、「永遠。永久。永劫。」(同)を意味する語として知られているものであり、「of(オブ)」は、「・・の」等の意味の英語の前置詞として知られているものである。そうとすると、本件商標は、構成全体として「永遠の感覚」というような意味合いを想起させるといえるものの、一般に親しまれた意味合いを理解、認識させるものではない。

してみれば、本件商標の上段及び下段の各文字について、それぞれ構成全体が常に一体不可分のものとして、取引者、需要者に把握され、認識されるものとは認め難い。

よって、本件商標は、その構成中に、申立人の業務に係る商品を表すものとして取引者、需要者の間で広く認識されている申立人とつづり字を同じくする「Eternity」の文字を含むものとして認識させるものである。

(3)商品の関連性について

本件商標の指定商品中の第3類「化粧品」は、申立人に係る「香水」を包含するものである。

よって、使用商標に係る商品と本件商標の指定商品は、取引者及び需要者が共通する。

(4)混同のおそれについて

以上のとおり、本件商標と使用商標とは、類似性を有すること、申立人商標は、香水について周知著名になっていること及び本件商標の指定商品中の「化粧品」は「香水」を包含するから、両者の取引者及び需要者を共通にすることを総合的に判断するならば、本件商標を出願時及び登録査定時において、その指定商品中「化粧品」に使用した場合、これに接する需要者が、周知著名な商標である使用商標を連想・想起して、これらの商品又は役務が申立人らとの間に緊密な営業上の関係又は同一の表示による商品化事業を営むグループに属する関係にある者の業務に係る商品又は役務であると誤信するおそれがあるものと認められる。

したがって、本件商標は、その指定商品中、第3類「化粧品」について商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

4 商標権者の意見

上述した取消理由の通知に対し、商標権者は意見書を提出していない。

5 当審の判断

(1)登録異議申立てに係る指定商品中「化粧品」について

本件商標について通知した前記3の取消理由は、妥当なものと認められる。

してみれば、本件商標は、その指定商品中、第3類「化粧品」については、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

(2)登録異議申立てに係る指定商品中「化粧品」以外の商品について

本件商標は、指定商品「化粧品」については、商標法第4条第1項第15号に該当するので、本件登録異議の申立てに係る「化粧品」以外の商品について以下検討する。

ア 商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「Sense of Eternity」の欧文字と「センスオブエタニティ」をそれぞれまとまりよく書してなるものであり、これより生ずる「センスオブエタニティ」の称呼もよどみなく称呼し得るものであり、「永遠の感覚」程の意味合いを想起させるものである。

そうとすると、本件商標は、「センスオブエタニティ」の称呼のみを生ずるというのが相当であり、上記意味合いの観念を生ずるものと認められる。

一方、引用商標は、「ETERNITY」の文字を書してなるものであるから、その構成文字に相応して「エタニティ」の称呼及び「永遠」の観念を生ずるものである。

そこで、本件商標と引用商標の類否について検討するに、両者は、それぞれ前記のとおりの構成からなるから、外観上明らかに区別できるものである。

また、本件商標から生ずる「センスオブエタニティ」の称呼と引用商標から生ずる「エタニティ」の称呼とは、「センスオブ」の音の有無の差により判然と区別できるものであるから、本件商標と引用商標は、称呼において類似するということはできない。

さらに、本件商標と引用商標は、それぞれ前記の観念を生ずるものであり、観念上、相紛れるおそれはない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても、類似しない商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

イ 商標法第4条第1項第15号について

本件商標と使用商標の類似性の程度、使用商標の著名性の程度、「化粧品」以外の本件登録異議の申立てに係る商品と使用商標にかかる「香水」との関連性の程度等について検討してみても、本件商標を「せっけん類,香料,薫料」に使用しても、取引者、需要者は、使用商標を想起、連想するとはいい難く、それが申立人又は同人と経済的、あるいは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。

したがって、本件商標は、その指定商品中、前記商品について、商標法第4条第1項第15号に該当しない。

(3)まとめ

以上のとおり、本件商標は、その指定商品中、第3類「化粧品」に係る登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により取り消すべきものである。

しかしながら、本件登録異議申立てに係る指定商品中、「化粧品」以外の商品については、同法第4条第1項第11号及び同第15号に該当するものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである

よって、結論のとおり決定する。

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