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Trademark Appeal Case

称呼「ズ」の有無と観念

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2016−16587(T2016−16587/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「DRAGON」の文字を横書きしてなり,第7類「風水力機械器具」を指定商品として,平成27年9月15日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして,拒絶の理由に引用した登録第4701820号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲のとおりの構成からなり,平成11年10月1日に登録出願,第7類「風水力機械器具」を含む,第2類,第4類,第5類,第7類,第13類,第15類,第17類,第19類,第22類,第23類,第31類,第34類,第35類,第37類及び第40類ないし第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,同15年8月15日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は,前記1のとおり,「DRAGON」の文字を横書きしてなるところ,該文字は,「竜」を意味する一般によく知られた平易な英語であることから(初級クラウン英和和英辞典第11版),これより,「ドラゴン」の称呼及び「竜」の観念を生じるというのが相当である。

(2)引用商標

引用商標は,別掲のとおり,「Dragons」の文字を筆記体風に横書きし,末尾の「s」から延びた線が折り返し,徐々に太くなりながら「Dragons」の文字の下部に線を引く特徴的な構成よりなるものであるところ,これら構成全体をもって,プロ野球の球団である「中日ドラゴンズ」の球団ロゴ又はマークとして,一般世人の間に広く知られているものと認められ,本願商標の指定商品を取り扱う分野においても,これを覆すに足る事情は見当たらない。そうすると,引用商標からは,「ドラゴンズ」の称呼及び「ドラゴンズ(球団)」の観念を生じるとみるのが自然である。

(3)本願商標と引用商標との類否等について

本願商標と引用商標とを対比すると,外観については,本願商標と引用商標は,それぞれ上記のとおりの構成からなるものであって,書体,文字つづり及び線の有無において差違があるから,明確に区別できるものである。

次に,称呼については,本願商標から生じる「ドラゴン」の称呼と,引用商標から生じる「ドラゴンズ」の称呼とを比較すると,両称呼は,「ドラゴン」の音を共通にし,異なるところは語尾音の「ズ」の有無にあるところ,この差異音は,摩擦音であって,鼻音にして弱音である「ン」の音の後に位置するため,強く明瞭に発音されることから,明確に聴取されるものである。そして,いずれの称呼も4音と5音と比較的短い称呼からなることも勘案すると,「ズ」の音の有無が称呼全体に及ぼす影響は小さくなく,それぞれを一連に称呼するときは,その語調,語感が相違し,互いに聞き誤るおそれはないというのが相当である。

また,観念については,本願商標から「竜」の観念を生じる一方,引用商標からは「ドラゴンズ(球団)」の観念を生じるから,両者は観念において相違する。

そうすると,本願商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれの点においても,互いに紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

(4)まとめ

以上のとおり,本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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