Trademark Appeal Case
造語の識別力と称呼類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−90018(T2000−90018/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4316940号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成10年6月24日に登録出願され、別記(イ)に示すとおりの構成よりなり、第19類「建築用又は構築用の非金属鉱物,陶磁製建築専用材料,れんが及び耐火物,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製落石防止網,建造物組立てセット(金属製のものを除く。),建具(金属製のものを除く。),無機繊維の板及び粉(石綿製のものを除く。)」を指定商品として平成11年9月24日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立の理由
(1)本件商標は、その構成中の「FLOOR」の文字部分が「床」を意味する用語として業界のみならず広く一般に認識され、通常使用される用語、一般名称、普通名称であり、識別力がなく、また、前半部の「NET」は「網、ネットワークの略称、正味、純益、ゴルフ等における打数、数量」等を意味する語として認知されているので、商品の普通名称、慣用商標、品質・用途表示にすぎないから、商標法第3条第1項第1号、同第2号、同第3号、同第6号に該当する。
(2)本件商標は、昭和63年9月30日に登録出願され、別記(ロ)に示すとおりの構成よりなり、第7類「金属製枠に合成または天然繊維製網を張設して成る柵」を指定商品として、平成5年7月30日に設定登録されている登録第2558874号商標(以下、「引用A商標」という。)、同じく、平成8年9月5日に登録出願され、「インターネット」の文字を横書きして成り、第19類「建築工事の際モルタルやタイルなど仕上材の剥落防止のため建築物本体と仕上材の間に張る繊維製立毛三次元編地」を指定商品として、平成10年2月13日に設定登録されている登録第4114289号商標(以下、「引用B商標」という。)、同じく、平成3年7月19日に登録出願され、「ネットワークフロア」の文字を横書きして成り、第7類「金属製床材、耐火材製床材、プラスチックス製床材、コンクリート製床材,木製床材、石材製床材、ガラス製床材」を指定商品として、平成6年5月31日に設定登録されている登録第2666954号商標(以下、「引用C商標」という。)と類似し、かつ、その指定商品も同一又は類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(3)本件商標は商品の出所の混同を生じさせる商標であるから、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(4)本件商標は、「FLOOR」の文字を有してなるものであるから、これを「床」以外の商品に使用した場合には商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、別記(イ)に示すとおり一部の文字をレタリング化してなるものであるが、全体が同じ書体でまとまりよく一体的に表わされてなるものである。そして、構成中「NET」が「網」、「FLOOR」が「床」等の意味合いを有する語であるとしても、かかる構成においては全体として特定の意味合いを看取させない造語を表した商標であるとみるのが相当である。そうとすれば、本件商標は、商品の普通名称、慣用商標、品質等を表したものではなく、また何人の業務にかかる商品であるかを認識させないものとは言い得ないものであり、かつ自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであるから、商標法第3条第1項第1号、同第2号、同第3号、同第6号に該当するものではない。
(2)本件商標は、上記(1)でも述べた如く、「ネットフラワー」の一連の称呼を生じさせる造語よりなる商標と認められるものであるから、「スーパネット」「インターネット」「ネットワークフロア」の各称呼を生ずる引用A、B、C商標とは、称呼上明らかに相違するものである。
また、本件商標と引用A、B、C商標とは上記したとおりの構成よりなるものであるから、外観、観念上何ら相紛れるおそれのないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(3)本件商標と引用A、B、C商標とは、上記したとおり商標が著しく相違するものであるから、本件商標をその指定商品に使用しても、その商品が申立人または申立人と何らかの関係を有するも者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものと認められる。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
(4)本件商標は、一連の造語よりなる商標と認められるものであるから、これをその指定商品に使用しても、何ら商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものと認められる。
(5)してみれば、本件商標は、商標法第3条第1項第1号、同第2号、同第3号、同第6号、同法第4条第1項第11号、同第15号及び同第16号に違反して登録されたものではない。
よって、結論のとおり決定する。
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