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Trademark Appeal Case

称呼の僅差類似判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成8年審判第13385号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別紙に表示した構成よりなり、第9類「CDケース・カセットケース及びその他の電気通信機械器具」を指定商品として、平成6年2月14日に登録出願され、その指定商品は「CDケース・カセットケース」に補正されているものである。

2 原査定の引用商標

原査定が、本願商標の拒絶の理由に引用した登録第1406282号商標(以下「引用商標」という)は、別紙に表示した構成よりなり、昭和51年8月4日に登録出願、旧第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具、電気材料」を指定商品として、昭和55年1月31日に登録設定され、その後、平成7年11月29日に商標権存続期間の更新登録の設定がなされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標の構成は、前記したものであるところ、これより、「ミュージッククラフト」の称呼が生ずるものである。

一方、引用商標の構成は、前記したものであるところ、その構成中に、ややデザイン化された「musicraft」の欧文字を有することから、引用商標は、この文字部分から生ずる称呼をもって取り引きに資されることがあるといえるものである。

しかして、引用商標構成中の欧文字は特定の称呼を生ずる成語とは認められないことから、これを称呼する場合、我が国で親しまれている英語の読みに準じて称呼されるというべきである。

そして、引用商標は、その前半部分の「music」の文字が「音楽」を意味する親しまれた英語であることから、まず、この部分を「ミュージック」と称呼し、続く「raft」の部分を「ラフト」と称呼することで、全体として、一連に「ミュージックラフトと称呼されるとみることも決して不自然とはいえず、引用商標からは、「ミュージックラフト」の称呼が生ずるといえるものである。

そこで、本願商標から生ずる「ミュージッククラフト」の称呼と、引用商標から生ずる「ミュージックラフト」の称呼を比較するに、両者は中間部分に「ク」の音の有無の差を有するものの、他の音構成をすべて同じくするものであって、本願商標の称呼が有する該「ク」の音にしても、その前音が同じ「ク」の音であることから、これを一連に称呼した場合、「クク」の音が明瞭には称呼されず、詰まった感じで称呼され、引用商標の一連の称呼と比較した場合、語調・語感が近似し、互いに相紛らわしく聴取されるものと判断される。

したがって、本願商標と引用商標とは、その称呼において類似する商標というべきである。

なお、原査定は、引用商標から「ミュージクラフト」の称呼が生ずると認定して称呼の類否を判断している。そこで、検討するに、引用商標構成中の「musicraft」の欧文字を一連に英語風に称呼するときには、「musical」「musician」などの用例に照らして、「ミュージクラフト」と称呼されることもあるといえるものである。

しかして、引用商標から生ずる、この「ミュージクラフト」の称呼と、本願商標から生ずる「ミュージッククラフトの称呼を比較するに、両者は中間部分において、「ジ」の音が促音を伴うか否か、及び、これに「ク」の音が伴うか否かの差を有するものの、他の音構成をすべて同じくするものであって、本願商標から生ずる称呼は、一気に称呼するにはやや冗長であり、また、その構成中「ミュージック」と「クラフト」は、それぞれが親しまれた外来語でもあることから、「ミュージック」の音の部分と「クラフト」の音の部分とで音節が区切れ、「ミュージック」の末尾部が比較的弱く、「クラフト」の前部が比較的強く発音されることで、「ミュージック」の「ック」の音が明瞭には聴取されないまま、これに続く「クラフト」の音が聴取される結果、本願商標と引用商標とをそれぞれ一連に称呼するときには、その語調・語感が近似し互いに相紛らわしく聴取されるといえるものである。

したがって、原査定が認定した、引用商標から生ずる称呼に基づく類否判断においても、本願商標と引用商標とは、その称呼において類似する商標というべきである。

なお、両商標は、その外観あるいはここから生ずる観念をもって取り引きに資されることがあるとしても、いまだ、それぞれの称呼による取り引きの割合は決して少なくないというべきである。

したがって、両商標は、その外観・観念(本願商標から看取される意味合い)の差を考慮してもなお、その称呼において類似する商標というべきである。

また、補正されている本願指定商品は、引用商標の指定商品中の「電気通信機械器具」と同一又は類似するものである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当なものであって、これを取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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