結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2015−300790(T2015−300790/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第2381846号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成元年12月15日に登録出願、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、同4年2月28日に設定登録、その後、同14年3月13日に指定商品を第25類「被服」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録は、平成27年11月17日にされている。
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を「本件商標は、その指定商品について継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれの者によっても使用した事実が存在しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。」旨述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。
なお、請求人は、被請求人の答弁に対して、何ら弁駁していない。
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を「本件商標は、その指定商品について本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者によって使用されている。」と述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第6号証を提出した。
(1)乙第1号証は、「DOLCE VITA 製品の取引売上伝票控(写し)」とするものであり、「売上伝票」の表題の下、右上に商標権者の名称・住所、左上に顧客と認められる名称・住所が記載され、その他、「日付」「伝票番号」「お客様コード」「商品名」「数量」「単価」「金額」等が記載されているものが6枚添付されている。
6枚の売上伝票控(写し)について、「顧客の名称」並びに「日付」及び「商品名」の各欄をみるに、それぞれ、その順に、1枚目は、「株式会社 ダブリューアイティ 神戸ユニフォーム部」「15.11.13」、「(FP−68)/DOLCE VITA カシミヤジャケット Mフリー ブラック」、2枚目は、「株式会社 ブレインズ」、「15.10.27」、「(FR−1033−82)/DOLCE VITA モヘアダウンコート イエロー M」、3枚目は、「株式会社 ダブリューアイティ 神戸ユニフォーム部」、「15.09.02」、「(FR−1037−74)/DOLCE VITA カシミヤ/カシミヤ毛皮付ベスト ブラック」、4枚目は、「株式会社 高木ミンク」、「15.07.09」、「(FR−1024−85)/DOLCE VITA モヘア・ダウンコートF グレー」等、5枚目は、「万方商会株式会社 LILIAN」、「15.05.29」、「(FS−005)/DOLCE VIYTA ベビーキャメルスーツ ネイビー 42」、6枚目は、「キューブ・エー」、「15.04.06」、「(7050−M)/DOLCE VITA カシミヤコートミンクトリミング Mフリー」の記載がある。
これらは、いずれも各商品に対応して数量、単価、金額等の記載がある。そして、取引欄には「売掛」との記載がある。
(2)乙第2号証は、「DOLCE VITA 2015年〜2016年秋冬新作展 案内状」とするものであり、未使用の封筒には、表側に「2015〜2016 NEW A/W COLLECTION」及び「DOLCE VITA・LORELLA MASSOLA/FASSET」の文字、裏側に商標権者の住所、名称等が印刷されている。
同じく、B5の大きさの用紙には、「2015〜2016」「NEW A/W COLLECTION」「DOLCE VITA・LORELLA MASSOLA・FASSET」の文字を3段に表記した表題の下、「平成27年4月20日(月)〜24日(金) AM9:30〜PM5:30」、「・・・ご来場予定日時をご記入の上弊社担当者へFAXにてご連絡頂ければ幸甚でございます。」等の記載があり、右下方には、商標権者の名称と電話・FAX番号が記載されている。
同じく、A4の大きさの用紙の1枚目には、「2015〜2016 NEW A/W COLLECTION」の表題の下、「・・・弊社では下記日程におきまして DOLCE VITA・LORELLA MASSOLA・FASSET 2015〜2016 A/W 新作コレクションを開催いたします。・・・」の記載があり、「展示場」として「株式会社ファセット 3階ショールーム」、「日時」として「平成27年4月20日(月)〜24日(金) AM9:30〜PM5:30」と記載されている。そして右下方には、商標権者の名称、住所等が記載されている。
同じく、A4の大きさの用紙の2枚目には、「BRANDO DIRECTION & POSITION」の表題の下、「PRESTIGE の DOLCE VITA」の文字記載があり、その下部に、毛皮のコート及びショールの写真が掲載されている。
(3)乙第3号証は、「繊研新聞社」発行の「ファッション企業・ブランドガイド(2015/16年版)」(2015年1月30日 初版第1刷発行)の写しであるところ、315頁の「(株)ファセット」の見出しの直下には、「本社」として、商標権者と同一の住所が記載されており、それに続く「●ドルチェ ヴィータ(DOLCE VITA)」の項には、「<ブランド区分>オリジナル、直輸入(イタリア)」、「<主要アイテムと価格帯>コート10万〜60万円、ショール10万〜20万円、レザー7万〜40万円、毛皮ショール2万〜300万円・・・」等の記載がある。
(4)乙第4号証は、「DOLCE VITA コート企画販売におけるDM及び企画取組み企業・企画担当者よりの企画書」とするものであり、4枚の書面からなるものである。
1枚目は、件名を「ファセットイベントの3つ折り招待状の画像」とする2014年7月24日付けで「株式会社ダブリューアイティ K氏」から「株式会社ワールド H氏」宛てに送付した「ファセットイベントの3つ折り招待状の画像です。これを封書に入れ、ワールドの専門店様から顧客様にアプローチして戴きます。ご確認をお願い致します。」の記載があるメールを、「K氏」から商標権者内の「T氏」宛てに2015年11月27日付けで転送したメール(添付ファイルとして「oledata.mso;ドルチェヴィータ・ERA・ローレラマッソーラ.xlsx」の記載がある。)の記録をプリントアウトしたものである。
2枚目書面には、「DOLCE VITA」及び「ERA」の表題の下、「・・・この素材を精巧なカッティング、高度な技術で仕立てたドルチェ・ヴィータ(ERA)のファッションは優雅な立体感とシルエットが特徴。」と記載され、その右横には、5着のコートの写真が掲載され、それぞれの写真の下には、例えば、「DOLCE VITA・ERA」、「FR999−80」、「モヘヤ&ウール」、「ラグーンファー付ダウンコート」及び「¥230,000」といった写真ごとに商品名、商品番号及び価格等が記載されており、4着が「DOLCE VITA・ERA」の表示がされているものである。
3枚目は、表題を「BRAND CONCEPT/美しさを競うブランドのテーマ」とする書面であり、「DOLCE VITA」の部分には、「テーマ:ソーシャルエレガンス」等の記載があり、書面の右下方の最後の行に「FASSET CO.,LTD」の記載がある。
4枚目は、表題を「ファセットコートイベント運営について」とする書面であり、「イベントスケジュール」の項には、イベント開催期間は木曜日から日曜日までの4日間であることが記載され、「商品返送先」の項には商標権者の名称、住所等の記載がある。
なお、1枚目のメールの記録及び2枚目ないし4枚目の書面は、イベントの開催日あるいは予定日の記載があるものではない。
(5)第5号証は、「DOLCE VITA 最新商標登録出願 登録査定・簡易書留受領書(写し) 登録査定・受領書(写し)」とするものであるところ、該登録出願(商願2015−024560)は、本件商標登録取消請求事件に係る登録出願とは別の登録出願であり、本件商標の使用を立証するものとはいえない。
(6)乙第6号証は、商標権者のショールーム及び商談ルーム並びに「DOLCE VITA ブランド商品展示ルーム」とするものであり、12枚の写真画像からなるものであるところ、そこには、「DOLCE VITA」(本件商標の構成中の欧文字部分と同一の態様と認められるもの。以下同様。)の文字が印刷された商品タグの付されたコート、ベスト、ジャケット等が展示されている。なお、これが撮影された日付等の記載はない。
(1)上記1の認定事実を総合してみれば、以下のように判断することができる。
乙第6号証の写真画像に写されている、「DOLCE VITA」(以下「本件使用商標」という。)の文字が印刷された商品タグが付されたコート、ベスト、ジャケット等(以下「本件使用商品」という。)と同等の使用商品を、乙第1号証に記載の商標権者の顧客と認められる各社に、2015年(平成27年)11月13日、同年10月27日、同年9月2日、同年7月9日、同年5月29日及び同年4月6日付けで商標権者が販売したことが推認される。
そして、本件使用商品は、本件審判の請求に係る指定商品中の「被服」の範疇に属する商品といえるものであって、その使用者は商標権者であり、また、その販売時期は、本件審判の請求の登録(登録日は平成27年11月17日)前3年以内に当たる。
(2)本件使用商標について
本件商標は、前記第1のとおり、「ドルチエ ビッタ」の片仮名及び「DOLCE VITA」の欧文字を二段に書してなるところ、本件使用商標は、「DOLCE VITA」の欧文字のみの使用である。本件商標は、上記のとおりの態様であり、構成全体をもって一体のものとして把握、認識され、上段の「ドルチエ ビッタ」片仮名部分は、「DOLCE VITA」の欧文字部分の読みを表したものと看取されることから、「ドルチエ ビッタ」の称呼が生ずるものといえる。そして、両商標を比較したときは、「ドルチエ ビッタ」の構成文字の有無といった顕著な差異を有するものであって、本件使用商標である「DOLCE VITA」の欧文字から、直ちに「ドルチエ ビッタ」の称呼のみが生ずるということができず、両商標よりは同一の称呼を生ずるものとはいえないから、本件使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標とは認められない。
そして、上記1における被請求人が提出した他の証拠をみても、本件商標と社会通念上同一と認められる使用商標を見いだすことができない。
以上のとおり、被請求人の提出に係る乙各号証によっては、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品のいずれかについて、本件商標の使用をしていたことを証明したものとは認められない。また、被請求人は、本件商標を請求に係る指定商品について使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにしていない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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