1 本願商標
本願商標は,別掲1のとおりの構成からなり,第1類,第5類から第7類,第9類,第11類,第12類,第21類,第31類,第33類,第36類,第37類,第39類,第40類及び第42類に属する別掲2に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成27年11月17日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録商標は,以下のとおりであり,いずれの商標権も現に有効に存続している。
(1)登録第4248954号商標(以下「引用商標1」という。)は,「フィス」の文字を標準文字で表してなり,平成9年9月12日に登録出願され,第2類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同11年3月12日に設定登録されたものである。
(2)登録第4632313号商標(以下「引用商標2」という。)は,「FIS」及び「エフアイエス」の文字を上下二段に併記してなり,平成13年10月2日に登録出願され,第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同14年12月20日に設定登録されたものである。
(3)国際登録第1185675号商標(以下「引用商標3」という。)は,「FIS」の文字を横書きしてなり,2013年1月10日にItalyにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し,同年(平成25年)6月17日に国際商標登録出願され,第3類,第5類及び第42類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成28年2月26日に設定登録されたものである。
以下,引用商標1から引用商標3をまとめていうときは,「引用商標」という。
3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は,別掲1のとおり,幾何模様を描いたダイヤモンド状の五角形の図形中に,「F」と「S」の黒色太文字を書し,両文字の間に,斜辺を向かい合わせた2つの黒色の直角三角形と,これら直角三角形の上方に,小さな黒色のダイヤモンド状の五角形を組み合わせた図形を配してなるものであるところ,その構成中の「F」と「S」の文字部分に相応して,「エフエス」の称呼が生じ,特定の観念は生じないというべきである。
(2)引用商標
まず,引用商標1は,前記2(1)のとおり,「フィス」の文字を標準文字で表してなるものであるから,その構成文字に相応して「フィス」の称呼が生じ,特定の観念は生じないというべきである。
次に,引用商標2は,前記2(2)のとおり,「FIS」と「エフアイエス」の文字を上下二段に併記してなるところ,構成上,下段の「エフアイエス」の文字部分が上段の「FIS」の文字部分の称呼を特定しているとみるのが相当であるから,引用商標2からは,「エフアイエス」の称呼が生じ,特定の観念は生じないというべきである。
また,引用商標3は,前記2(3)のとおり,「FIS」の文字を横書きしてなるものであるから,その構成文字に相応して,「エフアイエス」又は「フィス」の称呼が生じ,特定の観念は生じないというべきである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
まず,外観については,本願商標と引用商標の構成は,それぞれ上記のとおりであるから,図形部分の有無,文字数の差異等から,両者の外観は明らかに相違するものであり,両者は,外観上,明確に区別できるものである。
次に,称呼については,本願商標から生じる「エフエス」の称呼と,引用商標から生じる「エフアイエス」又は「フィス」の各称呼とを比較すると,両称呼はその音数及び音構成において明らかな差異を有するものであるから,両者は,それぞれを一連に称呼しても,称呼上,互いに聞き誤るおそれはない。
また,観念については,本願商標と引用商標とは,ともに特定の観念が生じないものであるから,観念において相紛れるおそれはない。
そうすると,本願商標と引用商標とは,外観,称呼,観念のいずれの点においても相紛れるおそれのないものであるから,非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおり,本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。