Trademark Appeal Case
要部抽出と商標の類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2016−3284(T2016−3284/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は,別掲のとおりの構成よりなり,第34類「たばこ,紙巻たばこ,葉巻たばこ」を指定商品として,平成26年3月5日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5744239号商標(以下「引用商標」という。)は,「ZIG ZAG」の欧文字を標準文字で表してなり,平成26年1月17日に登録出願,第34類「葉巻たばこ,たばこ」を指定商品として,平成27年2月27日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は,別掲のとおり,帽子をかぶってひげを生やし,斜め横を向いた人物の図形と,その右側に,「ZIG−ZAG」の欧文字を白抜きで陰影を付けて表した構成からなるところ,当該図形部分と文字部分とは,視覚上,分離して看取されるものである。
そして,構成中の図形部分からは,特定の親しまれた観念を生じないものとみるのが相当であり,また,構成中の「ZIG−ZAG」の文字部分は,我が国において「ジグザグ形」の意味合いで親しまれている「ジグザグ」の語の英語表記「zigzag」を,ハイフンを介して表したものと認識させることから,「ジグザグ形」の意味合いを看取させるものといえる。
そうすると,構成中の文字部分と図形部分とは,常に一体不可分のものとして認識されるものではなく,両部分は,それぞれが独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものとみるのが相当である。
してみれば,本願商標は,構成中の図形部分と文字部分とを分離して観察することができるものであり,文字部分を要部として抽出し,これを引用商標と比較して,商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。
したがって,本願商標は,その構成中,「ZIG−ZAG」の文字部分に相応して「ジグザグ」の称呼のみを生じ,また,「ジグザグ形」の観念を生じるものである。
(2)引用商標について
引用商標は,前記2のとおり,「ZIG ZAG」の欧文字を標準文字で表してなるところ,該文字は,我が国において「ジグザグ形」の意味合いで親しまれている「ジグザグ」の語を英語表記したものと認識させることから,「ジグザグ」の称呼を生じ,「ジグザグ形」の観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標の構成中「ZIG−ZAG」の文字部分と引用商標とを比較すると,両者は,書体及びハイフンの有無の相違はあるものの,欧文字のつづりを同じくするものであるから,外観において類似するものと判断するのが相当である。また,両者は「ジグザグ」の称呼及び「ジグザグ形」の観念を共通にするものである。
してみれば,本願商標の文字部分と引用商標とは,「ジグザグ」の称呼及び「ジグザグ形」の観念を同一にし,外観上も類似するものであるから,本願商標と引用商標は,互いに類似する商標というべきである。
また,本願商標の指定商品「たばこ,紙巻たばこ,葉巻たばこ」は,引用商標の指定商品「葉巻たばこ,たばこ」と同一又は類似する商品である。
(4)まとめ
以上のとおり,本願商標は,引用商標と類似する商標であって,かつ,本願の指定商品は,引用商標の指定商品と同一又は類似する商品である。
したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから,登録することができない。
なお,請求人は,平成28年3月3日付け審判請求書において,引用商標に対し,商標登録の無効の審判を請求する準備を進めているとし,審理の猶予を主張したが,その後,その進捗状況を確認する平成28年8月2日付け審尋に対し,当該通知で指定した期間内に回答書及び無効審判請求の事実が確認できる書面の提出はなく,また,上記審判請求書の提出から相当の期間が経過するも,本願や引用商標について何らかの手続がされていることなどは確認できず,その他,先の拒絶理由が解消したと認めるに足る事実も見いだせないことから,これ以上,本件の審理を猶予させるべき合理的な理由はないものと判断し,審理を終結することとした。
よって,結論のとおり審決する。
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