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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「アクチュエータと歯車の類否」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2017−1013(T2017−1013/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2017−1013(T2017−1013/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「TOYO」
争点(論点)
アクチュエータと歯車の類否
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2017−1013(T2017−1013/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「TOYO」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「アクチュエータと歯車の類否」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第6類、第7類、第11類、第20類及び第37類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成27年11月6日に登録出願され、指定商品については、原審における同28年4月8日付け及び当審における同29年3月16日付けの手続補正書により補正された結果、第7類「バルブに搭載する業務用電気駆動式・空圧駆動式バルブ開閉用アクチュエータ(陸上の乗物用のものを除く。)」を含む、第6類、第7類、第11類、第20類及び第37類に属する別掲2のとおりの商品及び役務となったものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第508724号商標(以下「引用商標」という。)は、「TOYO」の欧文字を横書きしてなり、昭和31年8月31日に登録出願され、第20類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同32年10月14日に設定登録され、その後、4回にわたる商標権の存続期間の更新登録及び指定商品の書換登録があった結果、その指定商品については、第12類「二輪自動車・自転車の歯車」を含む、第7類及び第12類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品とされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標の類否について

本願商標は、別掲のとおり、左右の角に空間を設けた菱枠内に「TOYO」の欧文字を表してなるものであり、引用商標は、前記2のとおり、「TOYO」の欧文字を横書きしてなるところ、本願商標中の菱枠はありふれた枠線であることから、本願商標中の商品の出所識別標識として機能する部分は、「TOYO」の欧文字部分というべきである。

そうすると、本願商標の要部である「TOYO」及び引用商標を構成する「TOYO」の文字は、特定の意味合いを有しない造語と認められ、観念を生じないものであるが、それから生ずる称呼は同一であり、それらの外観も同じ綴り字からなるものであるから、本願商標と引用商標とは、観念において比較できないものであるとしても、称呼において共通であり、外観において相紛れるおそれのある、互いに類似する商標である。

(2)本願商標の指定商品と引用商標の指定商品との類否について

原査定は、本願商標に係る指定商品の「バルブ開閉用アクチュエータ」(第7類)と引用商標に係る指定商品中の「二輪自動車・自転車の歯車」(第12類)とが類似するものである旨認定、判断して本願を拒絶したものであり、本願に係る上記指定商品は、前記1のとおり、「バルブに搭載する業務用電気駆動式・空圧駆動式バルブ開閉用アクチュエータ(陸上の乗物用のものを除く。)」(第7類)に補正されたものである。

指定商品の類否判断については、「商標法第4条第1項第11号において、指定商品が相互に類似するか否かを判断するに当たっては、それぞれの商品の性質、用途、形状、原材料、生産過程、販売過程及び需要者の範囲など取引の実情、さらに、仮に、同号にいう『類似する商標』が、両商品に使用されたと想定した場合、これに接する取引者、需要者が、商品の出所について誤認混同を来すおそれがないか否かの観点を含めた一切の事情を総合考慮した結果を基準とすべきである」(平成19年(行ケ)第10042号 平成19年9月26日判決参照)とされている。

これを踏まえて、本願商標の指定商品中「バルブに搭載する業務用電気駆動式・空圧駆動式バルブ開閉用アクチュエータ(陸上の乗物用のものを除く。)」(以下「本願商品」という。)と引用商標の指定商品中「二輪自動車・自転車の歯車」(以下「引用商品」という。)との類否について、以下検討する。

当審における請求人の主張及び提出された証拠によれば、本願商品は、弁体の開閉を判定するためのリミットスイッチ、駆動源の作動を制御するための制御回路等を含む複数の部品から構成され、これらの部品を略箱状又は円筒状の筐体内に組み立ててなる、バルブの弁体を開閉動作させるための駆動装置であって、主に産業機械メーカー若しくはその部品メーカー又はバルブメーカー等で製造され、搭載対象であるバルブのメーカーに販売されるものである(甲9〜甲29)。

他方、引用商品は、駆動源の動力を二輪自動車又は自転車の後輪に伝達するための動力伝達装置で使用され、当該装置内で動力を伝達する平歯車、はす歯歯車、スプロケット、傘歯車であり、鋼材を切削加工して製造される機械要素であって、主に歯車専門メーカー又は二輪自動車若しくは自転車のメーカーで製造され、主な需要者である二輪自動車又は自転車のメーカー、整備業者及び一般ユーザーに販売されるものである(甲4〜8、甲30〜35、甲37〜39)。

そうすると、本願商品と引用商品とは、商品の性質、用途、形状、生産過程、販売過程及び需要者の範囲を共通にするとはいえないものであり、完成品と部品の関係にもないものである。

してみれば、本願商品と引用商品とは、互いに類似するとはいえない商品である。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標と引用商標とは、その指定商品において同一又は類似するということはできないから、これらの商品に類似する商標を使用しても、これに接する取引者、需要者が商品の出所について、誤認混同を生じるおそれはないものとみるのが相当である。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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