結論テキスト
本願商標は,登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2016−16117(T2016−16117/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は,「医師ドットコム」の文字を横書きしてなり,第35類,第42類及び第44類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として,平成27年10月19日に登録出願されたものである。
その後,本願の指定役務は,当審における平成28年10月28日付けの手続補正書において,別掲のとおりの役務に補正された。
原査定は,以下の(1)ないし(3)のとおり認定,判断し,本願を拒絶したものである。
(1)本願の指定役務中,第35類「商品の販売に関する情報の提供広告」,及び第42類「電子計算機用プログラムの提供,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」は,その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。したがって,本願は,商標法第6条第1項の要件を具備しない。
(2)本願商標の構成中,「医師」の文字部分は,医師法に基づく国家資格を表し,「ドットコム」の文字部分は,「インターネットのドメイン名で,企業を表す『.com』。インターネット関連の企業名にも用いる。」又は「インターネット上で商取引をする会社。」を意味する語として一般に良く知られているところ,インターネットを通じて,広告を行ったり,各種の情報を提供することは,商取引上,一般に広く行われていることから,本願商標に接する取引者,需要者は,「医師に関する情報を提供するウェブサイト」であることを表したものと理解,認識するにとどまり,医師に関する役務に使用するときは,役務の提供に係る者に関するウェブサイトであることを表したにすぎず,自他役務の識別標識とは認識し得ない。してみれば,本願商標は,その指定役務に使用しても,需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものであるから,商標法第3条第1項第6号に該当する。
(3)本願商標は,「医師ドットコム」の文字よりなるところ,その構成中,「医師」の文字部分は,医師法第18条の規定により使用が禁止されている名称であるから,その資格を得ることができない法人である出願人がこれを商標として採択使用することは,穏当ではない。したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第7号に該当する。
(1)商標法第6条第1項について
本願は,その指定役務について,別掲のとおり補正された結果,指定役務の内容及び範囲が明確になったものと認められる。その結果,本願の指定役務は,商標法第6条第1項の要件を具備するものとなった。
(2)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は,前記1のとおり,「医師ドットコム」の文字を横書きしてなるところ,その構成中の「医師」の文字は,「所定の資格を得て,病気の診療・治療を業とする人。医者。」の意味を,また「ドットコム」の文字は,インターネットのドメイン名で,企業を表す「.com」の読みの片仮名で表したものと理解される場合があるといえるものの,これらを一体に表した「医師ドットコム」の文字が,直ちに「医師に関する情報を提供するウェブサイト」の意味合いを表すものと認識されるとはいい難い。
そして,当審において職権をもって調査するも,「医師ドットコム」の文字が,本願の指定役務を取り扱う業界において,原審説示の意味合いを表すものとして,取引上普通に使用されている事実を発見することはできなかった。
そうすると,本願商標は,特定の意味合いを理解させることのない一種の造語として認識されるものというのが自然であるから,本願指定役務との関係において,取引者,需要者が,何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標とはいえないものである。
したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第6号に該当しない。
(3)商標法第4条第1項第7号該当性について
本願商標は,前記1のとおり,その構成中に「医師」の文字を含むものである。
しかしながら,請求人の主張によれば,請求人は,東京大学医学部附属病院における医師の互助組織を母体として設立され,種々の医療関連事業を展開し,取締役等に多くの医師を擁する法人であり,厚生労働大臣から事業の許可を得ていることがうかがえる(資料60)。
そうすると,たとえ,本願商標の構成中に「医師」の文字が含まれているとしても,上記のとおり,請求人は,東京大学医学部附属病院における医師の互助組織を母体として設立され,厚生労働大臣から事業の許可を得ている法人であることからすれば,請求人が本願商標をその指定役務について使用しても,公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるものということはできない。
したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第7号に該当しない。
(4)まとめ
以上のとおり,本願が商標法第6条第1項の要件を具備しないとする原査定の拒絶理由は解消し,また,本願商標は,同法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第7号に該当するものではないから,これらを理由として本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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