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商標「DIESELMAN」の著名商標と結合商標の混同(第4条第1項第11号・第4条第1項第10号・第4条第1項第15号|審判平成11年異議第90861号)

審判番号
平成11年異議第90861号
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「DIESELMAN」
争点(論点)
著名商標と結合商標の混同
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第10号・第4条第1項第15号
指定商品・役務の区分
第25類
最終結論
登録取消(勝訴(請求認容))

この審決(審判平成11年異議第90861号・異議)は、本件商標「DIESELMAN」について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第10号・第4条第1項第15号への該当性が争われた事例です。主な争点は「著名商標と結合商標の混同」です。指定商品・役務は第25類に属します。特許庁は「登録第4246177号商標の登録を取り消す」と判断しました(登録取消)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4246177号商標の登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4246177号商標(以下「本件商標」という。)は、平成10年2月13日に登録出願され、「DIESELMAN」の文字を横書きしてなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として平成11年3月5日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由

本件商標は、「DIESEL」の文字を書してなり、第17類「被服、布製見回り品、寝具類」を指定商品としてなる登録第2273385号商標及び「DIESEL」の文字を書してなり、第25類「被服、ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルト、履き物、運動用特殊衣服、運動用特殊靴」を指定商品としてなる登録第3252866号商標と類似し、その指定商品も同一又は類似のものであるから、商標法第第4条第1項第11号に該当する。また、本件商標は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備せず、かつ商標法第4条第1項第10号、同第15号、同第19号、同第8号及び同第7号にも該当するものである。

したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。

3 当審の取消理由

(1)本件商標及びその指定商品は上記のとおりであるところ、商標権者は、当該指定商品に係る業務を行っているものとは認められない。

(2)また、登録異議申立人ディーゼル・エセペーア(以下、「申立人」という。)の提出に係る甲各号証によれば、申立人は、欧州最大のジーンズメーカーであり、申立人の使用に係る「DIESEL」の商標は、欧州市場で「リーバイス」に次ぐ第二のジーンズブランドとして知られているものである。そして、我が国においても、「DIESEL」の構成からなり、「被服」等を指定商品とする登録第2273385号商標及び同第3252866号商標を保有し、1990年より、三菱商事株式会社及び株式会社ワールド等との提携により、「DIESEL」の文字よりなる商標を付した「被服、かばん、靴」等が販売され、新聞、雑誌にも頻繁に広告・宣伝、紹介されている事実を認めることができる。

以上の事実によれば、引用商標は、申立人の業務に係る商品「被服」等の商標として本件商標の商標登録出願前から我が国における取引者・需要者の間において広く知られていたものといわなければならない。

しかして、本件商標は、特定の意味合いを表す既成語を表したものとは認められないばかりでなく、後半部分の「MAN」の語は、指定商品との関係からみれば、「男性用」等の用途表示を表したものとも認識し得る識別力の弱い部分であるといえる。

してみれば、本件商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されている「DIESEL」の文字をその構成中に有してなるものであり、しかも、本件商標の指定商品と申立人の使用に係る商品とは「被服」を共通にし、いずれもファッションに関連の深い商品であるから、商標権者が本件商標をその指定商品について使用するときは、これに接する取引者・需要者は、申立人の使用に係る著名な引用商標を想起し、申立人又は申立人と何等かの関連を有する者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。

(3)したがって、本件商標は、商標法第3条第1項柱書き及び同法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の3第2項の規定に基づいてその登録を取り消す旨の理由を通知した。

4 当審の取り消し理由に対する商標権者の意見

(1)商標権者は、衣料品や服飾品を中心にファッション商品分野でブランド名やブランドコンセプトの企画立案、それらを使用し商品の製造販売を行う事業者との共同によるブランド育成を生業としており、当該「DIESELMAN」商標についても別紙添付資料の基本内容(甲第1号証の1)及び態様(同号証の2)にて使用すべく準備を進めていた。

(2)ファッションブランドでは元の標章に対象者を示す語を付加して用途表示をする場合は、別紙添付資料(甲第2号証の1及び2)に見られるように既存標章に書体や大きさの異なる文字を付加使用する方法が一般的であって、「DIESEL」と「MAN」との結合による同書同大同間隔文字の「DIESELMAN」商標は、「男性用」を意味する用途表示標章でなく、「スーパーマン」「バットマン」に見られるヒーロー的偶像の観念を新たに生む創造標章を意図したものである。

5 当審の判断

申立人が提出している甲第1号証乃至同第3号証にれば、申立人はイタリア、アメリカ、日本、等で「DIESEL」の各文字よりなる商標を自己の業務に係る商品「ジーンズ」に盛んに使用してきた結果、該文字よりなる商標は、本件商標出願時に、同人の業務に係る商標として、我が国の取引者・需要者間に広く認識されていたことが認められる。

そうとすれば、構成中の一部に、申立人が「ジーンズ」について使用する商標として取引者・需要者間に広く認識されている「DIESEL」の文字を有してなる本件商標を、商標権者がその指定商品に使用した場合、これに接する取引者・需要者は、上記申立人の著名な商標を連想、想起し、該商品が申立人又は申立人と何等かの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について誤認・混同するおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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