Trademark Appeal Case
品質表示の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2016−15875(T2016−15875/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「カラメリゼシューケット」の片仮名を標準文字で表してなり、第30類「菓子,パン」を指定商品として、平成27年11月5日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『カラメリゼシューケット』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中『カラメリゼ』の文字部分は、『製菓などで、カラメルを加えたりかぶせたりして用いること』程の意味合いを表し、『シューケット』の文字部分は、『あられ糖をまぶした小型シュークリーム』程の意味合いを表すものであるから、これをその指定商品『菓子,パン』に使用しても、これに接する需要者・取引者は、該商品が『カラメルを加えたりかぶせたりしたシューケット、カラメリゼしたシューケット』程の意味合いを認識するにとどまり、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、本願商標を構成する「カラメリゼ」及び「シューケット」の文字が掲載、使用されている事実を発見したので、該事実について、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、平成29年3月2日付け証拠調べ通知書によってこれを開示し、期間を指定して、これに対する意見を求めた。
4 請求人の意見
請求人は、上記3の証拠調べ通知に対し、所定の期間を経過するも、何ら意見を述べていない。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「カラメリゼシューケット」の片仮名を標準文字で表してなるところ、その構成中「カラメリゼ」の文字は、別掲1のとおり、「カラメル状の糖液を菓子や型に流したりして付着させること」、「菓子の表面に薄く砂糖をふり、バーナーや焼きこてなどでカラメル状に焦がすこと」の意味を有する語として知られているものであり、本願の指定商品との関係においては、「カラメリゼした(カラメル状の糖液を付着させたり、砂糖をふりカラメル状に焦がした)」商品を表示するもの、すなわち、商品の品質を表示するものとして認識されるというべきものである。
また、「シューケット」の文字は、別掲2のとおり、「小さなシュー生地にあられ糖をまぶした菓子」を表すものとして複数の事業者により使用されている事実が認められ、なかには、ソースをからめたり、チーズを練り込んだシューケットが製造販売されている実情も認められることから、商品の品質を表示するものとして普通に用いられているものである。
そして、 本願の指定商品を取り扱う業界において、別掲3のとおり、「カラメリゼ」については、それを「ケーキ」、「パイ」等の菓子に施して「カラメリゼ○○」、「○○カラメリゼ」、「カラメリゼした○○」(「○○」の文字は菓子の名称。)として製造、販売している実情がある。
そうすると、本願商標は、その構成全体から「カラメリゼしたシューケット」であることを認識させるにとどまるものであり、これを本願の指定商品中の「カラメリゼしたシューケット」に使用するときは、商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものといわなければならない。
また、本願商標を、本願の指定商品中の「カラメリゼしたシューケット」以外の「菓子及びパン」に使用するときは、「カラメリゼしたシューケット」であるかのごとく、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当する。
(2)請求人の主張
請求人は、本願商標は、全体として同じ書体・同じ大きさの文字により外観上まとまりよく一体的に表され、構成全体から生じると認められる「カラメリゼシューケット」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであり、さらに、「カラメリゼ」も「シューケット」も、一般的な国語辞典に掲載されていない語であって、各構成語の意味合いが需要者等に一般的に理解されていないことから、構成全体で特定の観念を認識し得ない一種の造語として認識されるというべきである。また、指定商品の分野における現実の取引をみても、本願商標は、指定商品の品質等を表す用語として一般的に使用されている事実を見出せないから、取引者・需要者に指定商品の品質等を表すものとして認識され得ることはない旨主張する。
しかしながら、本願商標の構成中の「カラメリゼ」の文字は商品の品質を表示するものとして認識され、また、「シューケット」の文字は商品の品質を表示するものとして使用されていることから、本願商標は、その構成全体から「カラメリゼしたシューケット」であることを認識させるにとどまるものであることは、上記(1)のとおりである。
したがって、請求人の上記主張は採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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