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Trademark Appeal Case

ニュアンスブラックの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2017−900140(T2017−900140/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5918615号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5918615号商標(以下「本件商標」という。)は、「ニュアンスブラック」の片仮名及び「Nuance Black」の欧文字を二段に横書きした構成からなり、平成28年8月18日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類,香料」を指定商品として、同29年1月18日に登録査定、同年2月3日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、その登録は、取り消されるべきものであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第8号証を提出した。

1 商標法第3条第1項第3号について

本件商標は、上段に片仮名で「ニュアンスブラック」、下段に英文字で「Nuance Black」と二段に横書きしてなるものであるところ、本件商標とその指定商品との関連に鑑みるに、黒色の商品が多いアイライナー及びマスカラ、白髪を黒色に染めるためのヘアカラー等の本件商標の指定商品においては、「黒いけど重く見えない絶妙カラー、例えば真っ黒ではなくダークブラウン寄り、ツヤを出す、ローライト・ハイライト使いが◎です。」、「深みのあるニュアンスブラック」のような「本来の黒色とは微妙な色合いの違いがある黒色」の色調のことを「ニュアンスブラック」、「Nuance Black」と称し、一般的な黒色とは微妙に異なる黒色の商品の色調、品質を表す語として普通に使用され、認識されているものである(甲1〜甲8)。

すなわち、本件商標は、これをその指定商品に使用するときは、「本来の黒色とは微妙な色合いの違いがある黒色の商品」を直感させ、単にその商品の品質を表す標章にすぎないものであることから、商標法第3条第1項第3号に該当する。

2 商標法第4条第1項第16号について

本件商標を、「本来の黒色とは微妙な色合いの違いがある黒色の商品」以外の指定商品に使用するときは、あたかもその商品が「本来の黒色とは微妙な色合いの違いがある黒色の商品」であるかのごとく直感させ、その商品の品質について誤認を生ずるおそれのあることは明白であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。

第3 当審の判断

1 商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について

本件商標は、前記第1のとおり、「ニュアンスブラック」の片仮名及び「Nuance Black」の欧文字を二段に横書きした構成からなるものである。

そして、本件商標は、申立人がいうように、「本来の黒色とは微妙な色合いの違いがある黒色の商品」であることを暗示したものと看取される場合があるとしても、申立人の提出した証拠及び当審における職権による調査によっては、本件商標の指定商品を取り扱う業界において、「ニュアンスブラック」及び「Nuance Black」の各文字が、本件商標の登録査定時に、商品の色彩、すなわち商品の品質を表すものとして、一般に使用されている事実を見いだせない。

以上からすると、本件商標は、その構成全体として特定の意味合いを想起しない一種の造語として認識、理解されるとみるのが相当である。

そうすると、本件商標は、その指定商品について使用しても、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標ということができず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、また、本件商標が商品の品質を表示するものでない以上、商品の品質の誤認を生ずるおそれもないものである。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しない。

2 まとめ

以上のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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