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Trademark Appeal Case

不使用取消の「使用」

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2016−300524(T2016−300524/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5454416号商標(以下「本件商標」という。)は、「サーキュラー」の片仮名と「Circular」の欧文字を2段に横書きしてなり、平成23年5月27日に登録出願、第28類「愛玩動物用おもちゃ,おもちゃ,人形,囲碁用具,歌がるた,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,卓球ラケット用ラバー,卓球ラケット,卓球ラケット用ケース,卓球台,その他の卓球用具,その他の運動用具,釣り具,昆虫採集用具」を指定商品として、同年12月2日に設定登録されたものである。

なお、本件審判の請求の登録日は、平成28年8月16日である。

第2 請求人の主張

請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を次のように述べた。

本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により、その登録は取り消されるべきものである。

なお、請求人は、被請求人の答弁に対して、何ら弁駁していない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第3号証を提出した。

被請求人は、以下のとおり、本件商標と社会通念上同一の商標を、「卓球ラケット」について、本件審判の登録前3年以内(以下「要証期間内」という。)に日本において使用したものである(乙2、乙3)。

1 乙第2号証は、被請求人の製造に係る「卓球ラケット」の写真である。このラケットには本件商標と社会通念上同一の商標である「CIRCULAR」の文字が付されている。

被請求人の上記行為は、商標法第2条第3項第1号の「商品又は商品の包装に標章を付する行為」に該当するから、商標の「使用」に該当するものである。

2 乙第3号証は、公益財団法人日本卓球協会からの承認書の写しである。卓球の公式試合で使用するラケットは、同協会からの承認が必要となる。その申請に対しての承認書が乙第3号証である。

乙第3号証に「サーキュラー」とあり、乙第2号証のラケットが承認を受けたことが分かる。

さらに、乙第3号証発行の日付が平成26年7月17日であることから、「卓球ラケット」に本件商標を使用したことが、要証期間内であったことは明らかである。

3 以上により、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が、日本国内において、要証期間内に「卓球ラケット」について使用されたことが証明されるものである。

第4 当審の判断

1 本件商標の使用について、被請求人の提出に係る乙各号証及び同人の主張によれば、以下のとおりである。

(1)乙第2号証は、撮影日、撮影者等は不明であるが、「卓球ラケット」の写真(画像)である。

その「卓球ラケット」のブレード部分には、ほぼ中央に2つの楕円形をV字状に配した図形と「Butterfly」の欧文字が赤色で表され、その下に別掲1のとおり、それぞれオレンジ色、紺色及び赤色で表された3重の三日月形の図形と黒色でやや図案化された「CIRCULAR」の欧文字が表されている(以下「使用関連商標1」という。)。

また、グリップ部分には、別掲2のとおり、上段にやや図案化された「CIRCULAR」の欧文字、下段に2つの楕円形をV字状に配した図形と「Butterfly」の欧文字が白抜きで表されている(以下「使用関連商標2」という。)。

(2)乙第3号証は、「公益財団法人日本卓球協会」(以下「日本卓球協会」という。)から、「株式会社タマス」に宛てた通知の写しであり、そこには「貴社より平成26年7月3日付け(7月4日着)にて公認申請のありました用具(ラケット)につきまして検定の結果、下記の通り承認致しましたのでご通知申し上げます。」の記載があり、「記」には、■【ラケット】カタログ品 申請商品名として「7)サーキュラー」、その特徴として「ブレード:・・・片面に赤・黒で商品名・メーカーロゴなど、」「グリップ:・・・グリップレンズにメーカー名と商品名等、・・・」の記載がある。

また、文末には「■承認日」として「平成26年7月17日」の記載がある。

2 上記1の事実によれば、以下のとおり、判断することができる。

(1)本件商標の使用について

上記1(2)のとおり通知に記載された「ブレード:・・・片面に赤・黒で商品名・メーカーロゴなど、」との特徴と上記1(1)のとおり、2つの楕円形をV字状に配した図形及び使用関連商標1の態様、及び同じく「グリップ:・・・グリップレンズにメーカー名と商品名等、・・・」との特徴と使用関連商標2の態様が整合すると認められ、また、申請商品名の「サーキュラー」は使用関連商標1及び2の「CIRCULAR」の文字(の読み)を片仮名で表したものと認められるから、乙第2号証の「卓球ラケット」が平成26年7月17日に日本卓球協会から承認を受けたものと推認することができる。

そうすると、乙第3号証の宛先である「株式会社タマス」が、乙第2号証の「卓球ラケット」について日本卓球協会に公認申請を行い、その申請及び承認の時期である平成26年7月頃に当該「卓球ラケット」に使用関連商標1及び2を付したとみるのが自然である。

(2)使用者及び使用時期について

上記(1)によれば、商標権者は、卓球ラケットについて、日本卓球協会へ公認申請を行い、使用関連商標1及び2を付した「卓球ラケット」が平成26年7月17日に日本卓球協会から承認を受けたものと推認されることを踏まえると、遅くとも7月17日前には、使用関連商標1及び2を付した商品が製造されていたことが容易に推認することができる。

そうすると、使用関連商標1及び2は、遅くとも平成26年7月17日より前に商品「卓球ラケット」に付されていたとみることができるのであって、その「付する」行為は、商標権者が行ったものとみて差し支えないものといえる。

そして、当該、平成26年7月は、要証期間内といえる。

(3)使用関連商標1及び2を付した商品について

商標権者は、商品「卓球ラケット」に使用関連商標1及び2を付したものであるところ、該商品は、本件審判の請求に係る指定商品中に含まれることは明らかである。

(4)本件商標と社会通念上同一といえる商標の使用について

本件商標は、「サーキュラー」の片仮名と「Circular」の欧文字を2段に横書きしてなるところ、上段の文字は、下段の欧文字の読みを表したものと認められ、構成各文字からは、「サーキュラー」の称呼を生ずるものである。

他方、使用関連商標1及び2は、別掲1及び2のとおりであり、両者の構成態様からいずれも大きく表された「CIRCULAR」の文字が独立して自他商品識別標識としての機能を果たすものといえる。

そうすると、使用関連商標1及び2におけるややデザイン化された「CIRCULAR」の欧文字は、本件商標の「Circular」の欧文字とつづりが同一であり、本件商標の構成中「サーキュラー」の片仮名を欧文字で表したものと理解されるものであるから、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる。

(5)小括

以上によれば、商標権者は、要証期間内に、本件審判の請求に係る商品である「卓球ラケット」に本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)を付した(商標法第2条第3項第1号)ということができる。

3 まとめ

以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者が本件審判の請求に係る指定商品について、本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)の使用をしていることを証明したといわなければならない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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