Trademark Appeal Case
結合商標の記述性と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2016−14778(T2016−14778/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「販売心理学プログラム」の文字を標準文字で表してなり、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,書籍の制作,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供」を指定役務とし、平成27年11月6日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『販売心理学プログラム』の文字を標準文字で表してなるところ、インターネット情報によれば、本願の指定役務を取り扱う業界において、本願商標構成中の『心理学プログラム』の文字は、「心理学の課程」程の意味合いを表すものとして、また、『販売心理学』の文字は、『販売に関する心理学』の意味合いを表すものとして使用されていることからすれば、本願商標は全体として『販売心理学の課程』程の意味合いを認識させるものである。そうすると、本願商標をその指定役務中、『販売心理学の課程における知識の教授,販売心理学の課程におけるセミナーの企画・運営又は開催,販売心理学の課程における電子出版物の提供,販売心理学の課程における書籍の制作,販売心理学の課程における教育研修のための施設の提供』について使用しても、これに接する取引者・需要者は、前記意味合いを理解するに止まり、本願商標は、役務の質を表示するにすぎないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、上記役務以外の役務に使用するときは、役務の質について誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審における証拠調べ
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権による証拠調べをした結果、別掲に示す事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、平成29年4月25日付け証拠調べ通知書によってこれを開示し、期間を指定して、意見を述べる機会を与えた。
4 証拠調べ通知に対する請求人の意見
請求人は、前記3の証拠調べ通知に対し、指定した期間内に何ら意見を述べていない。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「販売心理学プログラム」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、「販売」、「心理学」及び「プログラム」の文字が、それぞれ、広く親しまれた語ことから、一見して各語を一連に結合したものと容易に把握されるものである。
そして、本願商標について、その構成全体が一連で辞書類に掲載されている語句であるとは認められないものの、その構成中の「販売」及び「心理学」の語を結合した「販売心理学」の文字は、別掲1のインターネット記事によれば、その「販売」の語に関連して、商品及びサービスの販売のための営業に係る分野において、「商品及びサービスの販売の際に用いられる心理学」ほどの意味合いで使用されている事実がある。また、該文字は、本願指定役務中の「知識の教授,セミナー及び研修の企画・運営又は開催」及び教材を取り扱う業界(以下「本願指定役務等関係業界」という。)においても、上記の意味合いで使用されている事実が、別掲2(1)のインターネット記事において見受けられる。
さらに、本願指定役務等関係業界においては、別掲2(2)ないし(4)のインターネット記事によれば、「販売心理学講座」、「販売心理学セミナー」及び「販売心理学研修」の文字が、それぞれ、「商品及びサービスの販売の際に用いられる心理学に関する講座、セミナー又は研修」の意味合いを表す語として使用されている事実がある。
加えて、本願商標の構成中の「心理学プログラム」の文字は、本願指定役務等関係業界において、別掲3のとおり、「心理学に関するプログラム」ほどの意味合いで使用されている事実がある。
そうすると、本願商標は、これをその指定役務中の「知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,書籍の制作,教育研修のための施設の提供」に使用した場合には、これに接する需要者、取引者は、「商品及びサービスの販売の際に用いられる心理学に関するプログラム」であることを理解、認識するにとどまり、単に役務の質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものというのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、上記以外の役務に使用するときは、役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、本願商標構成中の「販売心理学」の語は、辞書等に掲載されておらず、心理学の1領域として定着している事実はないことから、親しまれた意味合いを直ちに想起させない造語であり、また、原審における拒絶査定で引用された用例によっては、本願指定役務の分野において一般的に使用されているとまではいえず、よって、その「販売心理学」の語及び「プログラム」の語を結合させた本願商標は、その指定役務の質を表示するものではなく、自他役務識別力を発揮し得るものである旨主張する。
しかしながら、本願商標が、その指定役務の取引の実情に照らし、「商品及びサービスの販売の際に用いられる心理学に関するプログラム」であることを理解、認識させることは、上記(1)で述べたとおりであるから、請求人の主張は採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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