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Trademark Appeal Case

「カード」のサイズ表示と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第9704号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別紙に示すとおりの片仮名文字を横書きしてなり、第9類願書記載の商品を指定商品として、平成7年9月29日登録出願、その後、指定商品については、平成9年10月7日付手続補正書をもって、「パーソナルコンピュータ及びその附属品」と減縮補正したものである。

2 原査定の理由

原審において、「本願商標は、『カードサイズのパソコン』であることを容易に想起させる『カードパソコン』の文字を書してなるから、これをその本願指定商品中『パーソナルコンピューター』に使用しても、単に商品の品質、形状を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨の拒絶理由を示した。これに対し、請求人(出願人)は、前記のとおりの指定商品に補正をしたところ、原査定は、「指定商品を補正しているが、先の認定を覆すにたりない。」旨認定して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、その構成別紙に示すとおり「カードパソコン」の片仮名文字を表してなるものであるところ、「カ一ド」及び「パソコン」の文字とが結合されたものと容易に認識されるものである。

そして、その構成中後半の「パソコン」の文字は、本願指定商品である「パーソナルコンピューター(個人が専有し、小規模の利用に供する小型コンピューター)」の略語として認識理解されるものである。

次に、同前半の「カ一ド」の文字について、電気・電子機器のメーカー各社の製品案内をみるに、例えば、「1990年3月ソニー株式会社発行の特約店様用SONY商品のしおり64」のカードラジオ/ポケッタブルラジオの欄76頁には、「AMカードサイズラジオ」、同マイクロカセットコーダーの欄119頁には、「薄さわずか12.7mm。軽量150g。一気にカード電卓並のフォルムに機能を凝縮した・・・・」との記載、及び、「平成6年3月松下電工株式会社発行の販売店様用電器総合カタログ’94/春夏」のカードシェーバーの欄75頁には「携帯に便利な薄型名刺サイズ」との記載が認められる。

そして、雑誌及び各新聞の掲載記事をみるに、「1998年11月20日株式会社ヨドバシカメラ(ザ・ポイントネットワーク編集室)発行」ヨドバシカメラ情報誌「ザPOINTNETWORK/ザ・ポイントネットワーク」の120頁には、キヤノン株式会社のカードサイズカメラ「Canon IXY/イクシ」の広告の掲載が認められる。

また、「1986年2月27日付日経産業新聞」の11頁には、「面積1/2型を商品化、超薄型アルミ電解コンデンサー、日本ケミコン」の見出しのもと[・・・・エレクトロニクス機器の薄型化に対応するもので、・・・・カード状で・・・・」との記載、「1987年7月31日付日経産業新聞」の10頁には、「セイコー電子、カード型電子電話帳」との見出しのもと「・・・・カードサイズの簡便性に加え・・・・」との記載、「1988年9月15日付日本経済新聞」の朝刊9頁には、「カードで六曜検索、電子カ一ドーセイコー電子工業(ニューフェース)」の見出しのもと「・・・・《ポイント》名刺サイズの携帯機器・・・・」との記載、「1989年4月7日付日本経済新聞」の朝刊9頁には、「スぺルうろ覚えでOK、カードサイズ電子文具−パイロット万年筆(ニューフェース)」との見出しのもと「・・・・カードサイズの電子機器・・・・」との記載、「1989年12月7日付日経流通新聞」の20頁には、「セイコー電子工業の外国語会話練習機−名刺サイズ、操作も簡単(売れ筋)」との見出しのもと「・・・・カード型外国語会話練習機・・・・」との記載、「1991年5月2日付朝日新聞」の朝刊11頁には、「覇権争い 巨大市場狙う各社(走り出す液晶ビジネス:上)」との見出しのもと「電卓やパソコン、ワープロの表示板、さらにテレビ画面などに使われる液晶表示装置の開発、生産競争に電機メーカーがしのぎを削っている。巨大市場化するOA、AV機器の薄型、軽量化のかぎとなる基幹部品だけに・・・・」との記載、「1993年2月1日付日経産業新聞」の8頁には、「LANコントローラー、イーサネット対応の新機種−インテルジャパン」との見出しのもと「・・・・今後カードサイズの周辺機器の普及が進むとみられ、小型・高集積を武器に売り込む。・・・・」との記載、「1994年1月27日同新聞」の30頁には、「100ホンのサイレン72時間、携帯型警報ブザー関東JCMが開発」の見出しのもと「・・・・厚さ八ミリのカードサイズ」との記載、「1995年11月24日付日刊工業新聞」の7頁には、「松下通信工業、カードサイズの移動温度データ収集装置を発売」との見出しのもと「・・・・カードサイズのケースに温度センサー、マイクロプロセッサー、メモリー、電池を収納した一体型の・・・・」との記載、「1996年5月24日付日本経済新聞 地方面/栃木」には、「日光化成、商品盗難防止器を拡販−カ一ド状に改良、百貨店など対象に」の見出しのもと「・・・・米社製の超小型トランスポンダー(通信用中継増幅器)を商品のタグとして使い店の出入り口に置いた検知器と組み合わせて使用する。・・・・価格はカード型のトラポンが一枚二千円」との記載、「同年5月16日付日経産業新聞」の7頁には、「ワイテックデザイン、リモコン入力機、カラオケ専用に−選曲、ボタン1つで」との見出しのもと「この装置は四ビットMPU(超小型演算処理装置)を内蔵、ポケットに入るカードサイズで二十五グラムと軽量にした」との記載、「1997年12月26日朝日新聞」の朝刊4頁には、「パソコン小型化 便利さが生むストレス 渥美好司(ミ二時評)」との見出しのもと「携帯型パソコンをいかに軽く、小さくするか、コンピューターメーカーはしのぎを削っている。」との記載が認められる。

以上の各種電気・電子機器の製品案内、雑誌、新聞記事等をみるに、電機メーカー各社がそれぞれに各種商品の小型化(薄型化及び軽量化)の開発、生産競争にしのぎを削っている実情が窺われるとともに、「カ一ド」の文字(語)が「薄型化及び軽量化」の意味合いをもって使用されているということができる。

そうとすると、「カ一ドパソコン」の文字よりなる本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「カードのように軽量で薄型のパソコン」であると容易に理解するとみるのが相当であり、自他商品の識別標識とは認識し得ないものといわなければならない。

したがって、本願商標は商品の品質、形状を表示したものであって、自他商品の識別機能を有さないものといえるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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