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Trademark Appeal Case

結合商標の要部認定と称呼類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第5360号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別紙(1)に表示したとおりの構成からなり、第42類「飲食物の提供」を指定役務として平成7年8月23日に登録出願されたものである。

2 原査定の引用商標

原査定において本願商標の登録の拒絶の理由に引用した登録第3179407号商標(以下「引用商標」という。)は、別紙(2)に表示したとおりの構成からなり、商標法の一部を改正する法律(平成3年法律第65号)附則第5条第1項の規定ににより使用に基づく特例の適用を主張して平成4年9月30日に登録出願、第42類「活造り料理の提供,うなぎ料理の提供,すしの提供,てんぷら料理の提供,釜めし料理の提供」を指定役務として同7年10月31日に設定登録され、現に有効に存続するものである。

3 当審の判断

本願商標と引用商標との類否について判断するに、本願商標は、別紙(1)に表示したとおり、ゴシック体で「北海道」の文字を横書きし、少し間隔を空けてゴシック体で「魚萬」の文字を前記「北海道」の文字よりやや大きく横書きしてなるから、「北海道」の文字と「魚萬」の文字とは視覚上分離して看取されるものである。そして、「北海道」は、「日本の最北端、宗谷海峡を隔てて樺太に対する一大島、北海道本島とその属島の総称」(「広辞苑」第5版)であり、農業、漁業が盛んで多くの農産物、海産物が産出されることでも知られ、各種料理の提供を行う者が存在していることも周知の事実である。また、本願商標中の「北海道」の文字と「魚萬」の文字が、既成の観念を有する一連の熟語として常に一体不可分にのみ認識されるべき格別の理由も見出し難いところである。

以上の事実を総合すると、本願商標は、全体として「ホッカイドウウオマン」又は「ホッカイドウギョマン」の称呼が生ずることを否定するものではないが、その構成中の「北海道」の文字部分は役務の提供場所ないしは北海道の産物を提供するという役務の質、内容を表示したものと認識し理解され、自他役務の識別力がないか極めて弱いものであって、「魚萬」の文字部分が自他役務の識別標識としての機能を果たすというのが相当であるから、「魚萬」の文字部分より単に「ウオマン」又は「ギョマン」の称呼をも生ずるといわざるを得ない。

他方、引用商標は、別紙(2)に表示したとおり、肉太の四角形中に「割烹」の文字を右上に小さく縦書きし、やや図案化された「うお」及び「まん」の文字を二行にわたり大きく縦書きしてなるところ、四角形は文字を囲む輪郭としてしばしば用いられるものであり、「割烹」の文字は役務の提供に係る料理等を表したと認識されるに止まるものであって、中央部に顕著に書された「うおまん」の文字部分が自他役務の識別標識としての機能を果たすというのが相当であるから、「うおまん」の文字に相応して「ウオマン」の称呼を生ずるといわなければならない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において相違し、観念上比較すべくもないものであるとしても、それぞれから生ずる「ウオマン」の称呼を共通にする類似の商標というのが相当であり、かつ、両者の指定役務も類似するものである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。

なお、請求人は、本願商標は「魚萬」が「魚」と「萬」の結び付きにより魚が沢山ある店の観念を生じ、更に「北海道」と結合することにより北海道の魚が沢山ある店、北海道の魚で満つる店、北海道直送の新鮮な魚介類が提供される店(居酒屋等)であるとのイメージを飲食者に想起させるものであり、一連一語の商標である旨主張し、また、地名と特定登録商標とが結びついた結合商標の登録事例を挙げている。しかしながら、請求人の主張を裏付ける証左の提出はないし、掲げられた審査事例は本件とは事案を異にするものであり、上記認定判断に照らし、請求人の主張は採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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