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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2017−685004(T2017−685004/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

国際商標登録第1256651号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件国際登録第1256651号商標(以下「本件商標」という。)は、「KRYSTAFEED」の欧文字を書してなり、2015年(平成27年)10月2日に国際商標登録出願(事後指定)、第1類「Chemicals used in industry;chemical preparations for scientific purposes(other than for medical or veterinary use);agricultural chemicals,except fungicides,weedkillers,herbicides,insecticides and parasiticides;horticulture chemicals,except fungicides,herbicides,insecticides and parasiticides;chemicals for forestry,except fungicides,herbicides,insecticides and parasiticides;soil fertilizers;fertilizing products.」を指定商品として、平成28年11月25日に設定登録されたものである。

第2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、登録異議の申立ての理由において引用する登録第5352011号商標(以下「引用商標」という。)は、「KRISTA」の欧文字を標準文字で表してなり、平成21年11月11日に登録出願、第1類「窒素・カリウム・リンを含有する水溶性結晶からなる肥料」を指定商品として、同22年9月10日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

第3 登録異議申立ての理由

申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきものであると申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証を提出した。

本件商標の構成中、前半に位置する「KRYSTA」の文字は、特定の意味合いを有しない造語であるのに対し、後半の「FEED」の文字は、「動物にえさを与える」、「植物に肥料を施す」等の意味を有する英語であり(甲第3号証)、例えば、「S−Feed」、「POLYFEED」のように、「肥料」について使用する商標の接尾語として用いられることが多い(甲4、甲5)。

かかる実情からすると、「FEED」の文字は、それ自体、自他商品識別機能が弱いから、本件商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、後半の「FEED」の文字に比べ、前半に位置する「KRYSTA」の文字に強く印象づけられ、本件商標の要部は、「KRYSTA」の文字にあると認識するというのが相当である。

また、本件商標を「クリスタフィード」と一連に称呼した場合、比較的冗長といえるから、取引者・需要者が、自他商品識別機能の弱い「フィード」の部分を省略して、「クリスタ」と称呼することも少なくないと推測される。

したがって、本件商標は、その構成文字の全体に相応した「クリスタフィード」の一連の称呼を生じるほか、単に「クリスタ」の称呼をも生じるものである。

他方、引用商標を構成する「KRYSTA」(審決注:「KRISTA」の誤記と解される。)の文字は、特定の意味合いを有しない造語であり、引用商標は、その構成文字に相応して、「クリスタ」の称呼を生じる。

よって、本件商標と引用商標は、「クリスタ」の称呼を同じくするものである。

外観についてみると、本件商標の要部である「KRYSTA」は、6文字の欧文字のうち5文字を引用商標と同じくし、看者の注意をひきにくい、3文字目の「Y」と「I」の文字に差異を有するにすぎないから、両者が別異のものとして明確に区別されるとはいえない。

以上のとおり、本件商標と引用商標とは、観念において比較することはできないが、称呼において相紛らわしく、かつ、外観において構成文字の多くを共通とするものであるから、観念、称呼及び外観について総合的に考察すれば、相紛らわしい類似の商標である。

また、本件商標の指定商品中、「土壌用肥料,肥料」は、引用商標の指定商品である「窒素・カリウム・リンを含有する水溶性結晶からなる肥料」と類似する。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。

第4 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号該当性について

(1)本件商標について

本件商標は、「KRYSTAFEED」の欧文字を書してなるところ、構成各文字は、同じ書体、同じ大きさをもって等間隔に表され、全体としてまとまりよく表されているものであり、外観上、「KRYSTA」の文字部分又は「FEED」の文字部分が他の部分から独立して強く支配的な印象を与えるものとはいえない。

また、本件商標の構成文字に相応して生じる「クリスタフィード」の称呼は、長音を含め7音で構成され、格別冗長というべきものではなく、無理なく一連に称呼し得るものである。

さらに、本件商標の構成中の「FEED」の文字が「動物にえさを与える」、「植物に肥料を施す」等の意味を有する英語であるとしても、本件商標のかかる構成において、「FEED」の文字部分が、商品の品質を具体的に表したものと直ちに認識されるものとはいい難く、また、殊更「FEED」の文字部分を捨象して、「KRYSTA」の文字部分のみが独立して自他商品の識別標識として機能し得るとみるべき格別の事情も見当たらないものであるから、本件商標は、構成全体をもって一体不可分の造語として理解、認識されるものというのが相当である。

そうすると、本件商標は、「クリスタフィード」の称呼のみを生じるというのが相当であり、また、特定の観念を生じるものではない。

(2)引用商標について

引用商標は、「KRISTA」の欧文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、一般の辞書類に載録されているものではないから、特定の観念を生じることのない造語と認識されるものである。

そうすると、引用商標は、我が国で親しまれた英語の発音に倣って、「クリスタ」の称呼を生じるものというのが相当であり、また、特定の観念を生じるものではない。

(3)本件商標と引用商標との類否について

本件商標と引用商標は、上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるものであり、外観上、明らかに区別し得るものである。

また、本件商標より生じる「クリスタフィード」の称呼と引用商標より生じる「クリスタ」の称呼とは、その音の数及び構成に顕著な差異を有するものであるから、両称呼は明らかに聴別し得るものである。

さらに、本件商標及び引用商標は、いずれも特定の観念を生じないものであり、観念上、相紛れるおそれはない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのないものであるから、両者は非類似の商標というのが相当である。

(4)申立人の主張について

申立人は、本件商標の構成中の「FEED」の文字部分が、「動物にえさを与える」、「植物に肥料を施す」等の意味を有する英語であり、例えば、「S−Feed」、「POLYFEED」のように、「肥料」について使用する商標の接尾語として用いられることが多いから、「FEED」の文字は、それ自体、自他商品識別機能が弱く、本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、本件商標の要部は、「KRYSTA」の文字にあると認識する旨主張し、甲第4号証及び甲第5号証を提出する。

しかしながら、本件商標は、上記(1)のとおり、その構成中の「FEED」の文字部分が、商品の品質を具体的に表したものと直ちに認識されるものとはいい難く、申立人の提出した甲号証のみから、殊更「FEED」の文字部分を捨象して、「KRYSTA」の文字部分のみが独立して自他商品の識別標識として機能し得るとみるべき事情は見いだせない。

したがって、申立人の主張は採用することができない。

2 まとめ

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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