結論テキスト
本願商標は,登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2017−8838(T2017−8838/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は,第14類「キーホルダー,身飾品,時計,記念カップ,記念たて,貴金属,宝玉及びその模造品,宝石箱」を指定商品として,平成27年4月7日に立体商標として登録出願されたものである。
その後,本願商標については,原審における同年9月16日付けの手続補正書により,別掲のとおりの構成からなるものに補正された。
原査定は,「本願商標は,鷽を模した立体形状からなるものと認められるところ,インターネット情報によれば,本願指定商品中『キーホルダー』を取り扱う業界において,キーホルダーの装飾部分に,お守りとしてのキャラクター等を模った立体的な物品や,鷽を模した立体的形状を使用した商品が販売されている実情があることからすれば,本願商標をその指定商品中『キーホルダー』に使用しても,特別に特異な形状であるとはいえず,単に商品の形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と判断するのが相当である。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨,認定,判断し,本願を拒絶したものである。
(1)本願商標について
本願商標は,別掲に示すとおりの立体形状からなるものである。
ところで,請求人の主張及び当審における職権調査によれば,請求人は,東京都江東区亀戸にある,菅原道真を祀り学問の神として親しまれている神社であって,当該神社では,江戸時代から,毎年1月24日及び25日に,「鷽替え」と呼ばれる神事を行っている。
そして,「鷽替え」の神事には,約3万体もの木製の鷽の置物が用意され販売されており,例年多くの参拝者が訪れていることがうかがえる。
また,広辞苑第六版DVD−ROM版の「鷽替」の項には,「太宰府・大阪・東京亀戸などの天満宮で,参詣人が木製の鷽を互いに交換し,神主から別のを受ける神事。金製の鷽を換え当てた者は好運を得るとされる。太宰府は正月7日夜の酉の刻に行う。亀戸は正月24・25日。」と記載され,「ウソ(亀戸天神)」として別掲の3番目の図と,同様の形状の木製の鷽の置物の写真が掲載されており,「鷽替(亀戸天神)」として,「鷽替え」の様子を撮影した写真が掲載されている。
そうすると,本願商標は,請求人が,長年にわたり,毎年1月に行う神事である「鷽替え」のために作成し販売する,木製の鷽の置物の特徴を表した形状と理解,認識されるものというのが相当である。
他方,請求人の提出に係る証拠(甲1)によれば,「鷽替え」に用いられる木製の鷽は,神社や天満宮により,それぞれ独自のデザインが施され,異なる形状をしているものであって,請求人以外の神社及び天満宮において用いられる木製の鷽に,本願商標と同じ形状からなるものは見あたらない。
(2)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は,上記(1)のとおり,請求人が作成し販売する木製の鷽の置物の特徴を表した形状と認められる。
そして,本願商標は,その指定商品との関係においてみても,これに接する者に,請求人(亀戸天神社)の木製の鷽の置物の特徴を表した形状と理解,認識させるというべきであって,その特徴的な立体形状をもって,出所識別標識としての機能を果たし得るものと認められる。
そうすると,本願商標は,その指定商品との関係において,単に商品の形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標ということはできない。
したがって,本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。