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Trademark Appeal Case

不使用取消と商品同一性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2017−300318(T2017−300318/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第5637763号商標の指定商品中、第3類「つけまつ毛」についての商標登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5637763号商標(以下「本件商標」という。)は、「魔法のブラシ」の文字を横書きしてなり、平成25年3月22日に登録出願、第3類「シャンプー,ヘアトリートメント,その他の化粧品,せっけん類,香料,つけまつ毛用接着剤,歯磨き,口臭用消臭剤,つけまつ毛,動物用防臭剤」を指定商品として、同年12月20日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

そして、本件審判の請求の登録は、平成29年5月24日にされたものである。

第2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べた。

1 請求の理由

本件商標は、その指定商品中「つけまつ毛」について継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

2 弁駁の理由

乙第1号証を見れば明らかなように、乙第1号証に記載された商品は、メイクブラシ一体型BBクリームであり、いわゆる「化粧品」の一種であるBBクリームをブラシを備えた容器で販売しているという商品である。したがって、乙第1号証及び乙第2号証に記載されている商品は「第3類 化粧品」の概念に含まれるものであり、「第3類 つけまつ毛」とは全く異なる商品である。被請求人は答弁書において「同じく顔のメイクに関わる」、「つけまつ毛の際や下地への使用が有効と顧客より定評がある」旨を主張しているが、これらの事実は乙第1号証に記載された商品が「化粧品」であることを裏付けているものの、当該商品が「第3類 つけまつ毛」に該当するものであることの根拠には全くなっていない。

よって、乙第1号証及び乙第2号証に記載されている商品は「第3類 つけまつ毛」ではないため、乙第1号証及び乙第2号証は、本件商標が「第3類 つけまつ毛」に使用されていたことを立証するものではないと確信する。

以上のとおり、乙第1号証及び乙第2号証は、本件商標が継続して3年以上日本国内において「第3類 つけまつ毛」について使用された事実を立証することができないため、本件商標の登録は、請求の趣旨のとおり、取り消されるべきものである。

第3 被請求人の主張

被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証及び乙第2号証を提出した。

被請求人は添付のとおり、被請求人が製造、販売するメイクブラシ一体型BBクリームに本件商標を使用しているところ、同じく顔のメイクに関わるというだけでなく、目に入っても問題のない無添加のクリームが出てくるブラシとして、つけまつ毛の際や下地への使用が有効と顧客より定評がある。

このように被請求人において、「第3類 つけまつ毛」に関して本件商標の使用の事実があるので、本件請求は棄却されるべきである。

第4 当審の判断

1 被請求人の提出した証拠及び同人の主張によれば以下の事実が認められる。

(1)乙第1号証は、3葉からなる「ブラシ一体型BBクリーム」の商品カタログと思しきものであり、1葉目には、「BBクリームの革命的一品登場!」の見出しの下、「基本手で塗り広げるBBクリームを、キレイに仕上げるブラシと一体化させよう!というアイディアで生まれたのが 魔法のブラシ『Brush BB CREAM』」の記載、ノック式ブラシの画像及び「ブラシからBBクリームが出てくる!」の記載がある。また、3葉目には、「商品規格」の見出しの下、「魔法のブラシ」の項目には、「商品名:魔法のブラシ Brush BB CREAM BX〈日焼け止め・ファンデーション〉」、「価格:・・・ BBクリーム+フェイスブラシ 一体型で2,480円(税込)!」の記載、「商品についてのお問い合わせは 発売元 株式会社ボックスグループ 埼玉県さいたま市南区鹿手袋4−13−14」の記載がある。

なお、当該カタログの発行日、発行者、頒布先等に関する記載はない。また、商品及び商品の包装に「魔法のブラシ」の標章が付されているものは認められない。

(2)乙第2号証は、「納品日 2015年3月24日」とする「株式会社ボックスグループ 埼玉県さいたま市南区鹿手袋4−13−14」が「株式会社ビゲッツ」に宛てた「納品書」であり、「摘要」の欄に「魔法のブラシ Brush BB CREAM(JAN−456226531327)」、「数量」の欄に「200」、「単価」の欄に「1,180」、「金額」の欄に「¥236,000」の記載がある。これによれば、株式会社ボックスグループは、平成27年3月24日に商品「魔法のブラシ Brush BB CREAM」200個を株式会社ビゲッツに納品したことが認められる。

2 上記1によれば、当審の判断は、以下のとおりである。

(1)使用者について

乙第2号証に記載された株式会社ボックスグループの住所は、商標登録原簿によれば、平成27年3月当時の本件商標権者の住所と一致するから、同人は、商標権者と認められる。乙第1号証のカタログの発行日、発行者については不明であるが、同号証に記載された発売元「株式会社ボックスグループ」の住所及び電話番号は、乙第2号証のそれらと同一であること、全3葉の商品カタログには同人の商品に関する記事のみが記載され、同人以外の事業者に関する記述もないことから、当該カタログに「魔法のブラシ」の標章を付した者は、商標権者と推認して差し支えない。

(2)使用時期について

乙第2号証によれば、商標権者は、本件審判請求の登録前3年以内(以下「要証期間」という。)である平成27年3月24日に、商品「魔法のブラシ Brush BB CREAM」200個を納品先に引き渡し又は譲渡したものと認めることができる。しかしながら、当該商品が、乙第1号証の商品カタログに掲載された商品であることについては、同カタログの頒布日が不明であること、商品の単価が乙第1号証では2,480円であるのに対し、乙第2号証では1,180円と金額が倍以上相違することなどから、ただちに認めることはできない。また、そもそも、当該カタログが要証期間に頒布されたことが証明されたということもできない。

(3)使用商品について

乙第1号証の商品カタログにおける使用商品は、「ブラシ一体型BBクリーム」、「ブラシからBBクリームが出てくる!」及び「BBクリーム+フェイスブラシ」などの記載によれば、BBクリームとフェイスブラシを一体化した商品と認められる。

そうすると、使用商品は、「化粧品」若しくは「フェイスブラシ」の範ちゅうに属する商品であるといえ、本件審判請求に係る指定商品「つけまつ毛」であるということはできない。

なお、被請求人は、使用商品が、目に入っても問題のない無添加のクリームが出てくるブラシとして、つけまつ毛の際や下地への使用が有効と顧客より定評がある旨主張するが、そのことから、使用商品が「つけまつ毛」に属するものであるとは到底いえない。

(4)使用標章について

乙第1号証に記載されている「魔法のブラシ」の文字からなる標章は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標である。

(5)審判長の審尋に対する被請求人の対応

審判長は、被請求人に対して、上記(3)に係る暫定的見解を示すとともに、既に提出の乙各号証以外の証拠方法の提出を求める旨の審尋を行った。

これに対し、被請求人は、何ら主張、立証していない。

3 むすび

以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が、本件請求に係る指定商品について本件商標を使用していた事実を証明したものということはできない。

また、被請求人は、本件商標を使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。

したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その指定商品中「結論掲記の指定商品」についての登録を取り消すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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