結論テキスト
本件登録異議の申立てに係るその余の指定役務についての商標登録を維持する。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 異議2017−900081(T2017−900081/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第5913098号商標(以下「本件商標」という。)は,別掲1のとおりの構成からなり,平成28年7月21日に登録出願,第35類「イベントに関するマーケティング,娯楽イベントに関する役務の提供促進のための企画及び実行の代理,インターネット上での商品及び役務の販売促進・提供促進のための企画及びその実行の代理,飲食店の役務の提供促進のための企画,商品の販売促進及び役務の提供促進に関する情報の提供,商品の展示即売会の企画・運営又は開催,商品展示会及び商品見本市の企画・運営・開催並びにこれらに関する助言・情報の提供,商業又は広告のための商品の販売に関するイベントの企画・運営又は開催,インターネットによる広告,電子メールによる広告,広告物の配布,広告に関する情報の提供,広告業,販売促進のためのクーポン券の発行,販売促進のためのクーポン券の発行に関する情報の提供,通信ネットワークの利用促進のためのポイントの蓄積及び精算,トレーディングスタンプの発行,商品の売買契約の媒介又は取次ぎ,経営の診断又は経営に関する助言,通信ネットワーク上でのアンケート調査,アンケート調査に関する情報の提供,価格比較の調査及びこれに関する情報の提供,飲食料品に関する市場調査及びこれに関する情報の提供,飲食物の提供に関する市場調査及びこれに関する情報の提供,市場調査又は分析,商品の売上げ又は売上げランキング情報の提供,飲食店の事業・営業状態に関する情報の提供,飲食料品又はその小売店の人気ランキングに関する情報の提供,飲食料品の販売に関する情報の提供,商品の販売に関する情報の提供,飲食店の事業の管理又は運営,飲食店に関する事業に関する指導及び助言,ホテルの事業の管理,財務書類の作成,イベントナレーターをする者の紹介,職業のあっせん,競売の運営,輸出入に関する事務の代理又は代行,新聞の予約購読の取次ぎ,速記,筆耕,書類の複製,通信販売の注文・受付・発注に関する事務処理代行及びこれらに関する情報の提供,商品の注文の受付・配送に関する事務処理の代行,文書又は磁気テープのファイリング,データ入力・データ作成に関する事務処理の代行,コンピュータデータベースへの情報編集,コンピュータの操作に関する助言又はコンサルティング,電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作,電話・メールによる事務連絡の媒介又は取次ぎ,電話の取次ぎ,建築物における来訪者の受付及び案内,通信ネットワーク上での広告スペースの提供,通信ネットワーク上での広告スペースの提供に関する情報の提供,広告スペースの貸与又は提供,広告用具の貸与,タイプライター・複写機及びワードプロセッサの貸与,求人情報の提供,雑誌又は書籍の記事情報の提供,新聞記事情報の提供,自動販売機の貸与,衣料品・飲食料品及び生活用品に係る各種商品を一括して取り扱う小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おむつの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自転車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,家具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,手動利器・手動工具及び金具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,紙類及び文房具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,運動具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,録音済みのCD及び録画済みのDVDの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,楽器及びレコードの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,写真機械器具及び写真材料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,喫煙用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として,同年12月12日に登録査定され,同29年1月13日に設定登録されたものである。
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が,本件商標登録異議の申立ての理由として引用する商標は以下のとおりであり,いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。
商標の構成:旅
登録出願日:昭和51年11月16日
設定登録日:昭和55年2月29日
最新更新登録日:平成21年12月8日
書換登録日:平成23年4月6日
指定商品:第32類「ビール」
第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」
商標の構成 別掲2のとおり
登録出願日:平成17年4月12日
設定登録日:平成17年11月18日
更新登録日:平成27年10月20日
指定商品:第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」
また,以下,引用商標1及び引用商標2をまとめて「引用商標」という。
申立人は,本件商標は,その指定役務中,第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について,商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから,同法第43条の2第1号により,その登録は取り消されるべきであると申立て,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第25号証を提出した。
引用商標は,申立人の子会社である宝酒造株式会社により,商品「清酒」について,昭和57年(1982年)8月の販売開始より現在に至るまでおよそ35年の長きに渡って,継続して使用されている商標である(甲4〜甲25)。
本件商標は,上記のとおり,「旅」の文字を,筆順の1画目・3画目・7画目・10画目の部分を黄色で,それ以外の部分を青色で表した構成よりなり,2画目の横棒部分においてステンシル風の切り欠き部分を有し,全体として2色使いで多少レタリングが施されてはいるものの,昨今の商取引において,需要者の注意を惹き視覚的効果をねらう方法として文字を装飾的に図案化するなどの表現方法は広く一般的に採用されているところであるから,この程度のレタリング技法にあっては,「旅」の文字を装飾して表したものと直ちに把握し得るものであって,「旅」の文字以外の何物でもないといえる。
したがって,本件商標は,「旅」の構成文字に相応して「タビ」の称呼及び「旅」の観念を生ずる。
これに対し,引用商標1は,前記のとおり,「旅」の文字よりなり,引用商標2は,「旅」の文字を顕著に表した構成よりなるから,いずれも,「旅」の構成文字に相応して「タビ」の称呼及び「旅」の観念を生ずるものである。
そして前記したとおり,引用商標は,宝酒造株式会社により,その業務に係る商品「清酒」について,35年もの間使用されてきたものであって,ロングセラー商品の商標として強い識別力を有するものである。
してみれば,本件商標は,引用商標と,「タビ」の称呼及び「旅」の観念を共通にし,かつ,識別力の強い「旅」の構成文字自体も共通にするから,これらの点を全体的に考察すると,両者は,相紛れるおそれのある類似の商標といわざるを得ない。
そして,本件商標の指定役務中「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は,引用商標の指定商品と抵触する。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当する。
当審において,商標権者に対し,「本件商標と引用商標とは,類似する商標であって,かつ,本件商標の指定役務中,第35類「酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は,引用商標の指定商品と類似する役務であるから,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるため,商標法第43条の3第2項の規定により,その登録を取り消すべきものである。」旨の取消理由を平成29年7月13日付けで通知し,相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えた。
前記第4の取消理由に対し,商標権者は,何ら意見を述べるところがない。
(1)本件商標について
本件商標は,別掲1のとおり,黄色と水色で,デザイン化した「旅」の文字を表してなるところ,該文字に相応して,「タビ」の称呼を生じ,「旅」の観念を生じるものである。
(2)引用商標について
ア 引用商標1は,「旅」の漢字からなるところ,該文字に相応して,「タビ」の称呼を生じ,「旅」の観念を生じるものである。
イ 引用商標2は,別掲2のとおり,黒色の四角形内に白抜きで,大きく「旅」の漢字を表し,その下に小さく「CUP」の欧文字を表してなるところ,その構成中「旅」の文字部分は,顕著に表されており,小さく表された「CUP」の文字部分とは,その構成上,別個のものとしてみられることから,看者に強く印象されるものであって,該文字部分が独立して自他商品の識別標識としての機能を果たす要部として看取されるものというのが相当である。
そうすると,引用商標2は,その構成文字の全体に相応して,「タビカップ」の称呼を生じるほか,その要部である「旅」の文字に相応して,「タビ」の称呼をも生じ,また,「旅」の観念をも生じるものである。
(3)本件商標と引用商標との類否について
本件商標と引用商標とを比較すると,外観においては,両商標は,色彩の有無や書体の相違などに差異はあるものの,「旅」の文字を共通にするものであるから,外観上,類似するものである。
そして,本件商標と引用商標は,共に「タビ」の称呼及び「旅」の観念を生じるものであって,両商標は,称呼及び観念を同じくするものである。
したがって,本件商標と引用商標とは,外観において色彩や書体などに差異があるものの「旅」の文字を共通にし,外観が類似するものであって,称呼及び観念を同じくするものであるから,これらによって,取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すれば,相紛れるおそれのある類似の商標といわざるを得ない。
(4)本件商標の指定役務と引用商標の指定商品との類否について
本件商標の指定役務中「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に含まれる「酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は,その取り扱う商品中に,引用商標の指定商品に係る商品「ビール,日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」が含まれており,これらの商品は,その小売りの役務において販売される商品の関係にあるから,役務の提供場所と商品の販売場所,需要者の範囲が一致するものである。
してみれば,本件商標の指定役務中「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に含まれる「酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と引用商標の指定商品は,互いに類似する役務と商品であると認められる。
(5)小括
上記(1)ないし(4)によれば,本件商標と引用商標とは,類似する商標であって,かつ,本件商標の指定役務中「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に含まれる「酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は,引用商標の指定商品と類似のものであるから,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
また、本件登録異議の申立てに係る指定役務から「酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を除いたその余の指定役務については,その登録を取り消すべき理由を発見しない。
以上のとおり,本件商標の登録は,「酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから,同法第43条の3第2項により,その登録を取り消すべきものである。
しかし,本件登録異議の申立てに係るその余の指定役務については,その登録を取り消す理由がないから,商標法第43条の3第4項の規定により,その登録は維持すべきものとする。
よって,結論のとおり決定する。
Next Action
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