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Trademark Appeal Case

TRUMEとTRUMAの類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2017−900233(T2017−900233/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5942186号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5942186号商標(以下「本件商標」という。)は、「TRUME」の欧文字を標準文字で表してなり、平成28年9月15日に登録出願、第9類「全地球測位システム(GPS)を利用した携帯情報端末,全地球測位システム(GPS)を利用したナビゲーション装置,全地球測位システム(GPS)受信機,時計およびクロノグラフ機能付き携帯情報端末,時計・脈拍計・気圧計・高度計・方位コンパス・温度計・加速度センサー機能付き携帯情報端末,携帯情報端末装置,アプリケーションソフトウェア,測定機械器具及びその部品,電気通信機械器具及びその部品,電子応用機械器具及びその部品」及び第14類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同29年4月5日に登録査定され、同月21日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4826107号商標(以下「引用商標」という。)は、「TRUMA」の欧文字を標準文字で表してなり、2003年5月30日にドイツ連邦共和国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、平成15年10月3日に登録出願、第9類「流量測定装置・液体容器用液位測定装置・超音波測定装置その他の測定装置(医療用のものを除く)」を含む第9類、第11類及び第19類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同16年12月17日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。

3 登録異議の申立ての理由

申立人は、本件商標はその指定商品中、第9類「全指定商品」について、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきものであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第8号証を提出した。

(1)申立ての理由の詳細

ア 商標の類否判断の基準

商標の類否判断の基準に関しては、最高裁の判決(最高裁昭和39年(行ツ)第110号)が、「商標の類否は、対比される両商標が同一または類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきであるが、それには、そのような商品に使用された商標がその外観、観念、称呼等によって取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべく、しかもその商品の取引の実情を明らかにしうるかぎり、その具体的な取引状況に基づいて判断するのを相当とする。」旨を示している。

イ 本件商標

本件商標は、欧文字「TRUME」を標準文字で表してなる文字商標である。

そして、本件商標の構成文字からは、「トゥルーム」又は「トルメ」の称呼が生じ得る(甲3、甲4)。また、本件商標は造語商標であるので特別な観念は生じない。

ウ 引用商標

引用商標は、欧文字「TRUMA」を標準文字で表してなる商標である。

そして、引用商標は、その構成文字から「トゥルーマ」又は「トルマ」の称呼が生じ、また、引用商標は造語商標であるので特別な観念は生じない。

エ 本件商標と引用商標との商標の対比

前記アの類否判断の基準に基づいて、両商標の称呼、観念、外観につき対比する。

(ア)称呼については、両者の相違音である「ム」と「マ」、もしくは「メ」と「マ」は、聴別し難い語尾部分に位置し、かつ、同行音であるため、語感・語調が非常に近似し紛らわしい。

(イ)観念については、両者は特別な観念が生じ得ない造語商標であるため、その差異を認識することはできない。

(ウ)外観については、両商標は共に欧文字5文字で構成され、「T」「R」「U」「M」の4文字を共通にし、相違部分は語尾の「E」と「A」部分のみで、非常に紛らわしい態様となっている。

(エ)両商標は、少なくとも称呼上・外観上類似する商標といえる。さらに、観念上その差異を認識することができないものであることを併せ考えると、これらの商標を時と所を異にして離隔的に観察するときは、語尾部分の文字の差異に対して十分な注意が払われないというのが相当といえるので、両者は一層類似する商標であるといえる。

以上より、本件商標と引用商標とは類似した商標であるといえる。

オ 異議申立の対象となる本件商標の指定商品と引用商標の指定商品の対比

本件商標の指定商品中第9類「全指定商品」と、引用商標の指定商品中第9類「流量測定装置・液体容器用液位測定装置・超音波測定装置その他の測定装置(医療用のものを除く)」は、いずれも測定するための商品、又はそれに付随するものであるため、同一又は非常に近似する商品といえる。

カ 審決例

本件商標と引用商標とは類似するとの申立人の主張は充分に根拠があることは、下記の審決からもいえる。

(ア)異議2006−90022(甲5)

商標「PERFORMA」と商標「PERFORM」は類似。

(イ)無効2004−35034(甲6)

商標「MAXIM」と商標「MAXIMA」は類似。

(ウ)平成11年異議第91245号(甲7)

商標「ファンテ」と商標「ファンタ」は類似。

(エ)平成5年審判第5199号(甲8)

商標「図+LA COSTA」と商標「LACOSTE」は類似。

なお、上記(ウ)と(エ)は、はっきりとした音の生じる破裂音のタ行の称呼上の差異であっても類似と判断された審決例である。本件商標と引用商標は、比較的弱く発音される有声の通鼻音であるマ行の称呼上の差異であるので、一層のこと類似の商標であるといえる。

キ 結論

上述のとおり、本件商標は、商標が引用商標と類似し、かつ、その指定商品も引用商標の指定商品と同一又は類似のものを含むので、商標法第4条第1項第11号に反して登録されたものである。

4 当審の判断

(1)本件商標

本件商標は、上記1のとおり「TRUME」の欧文字を標準文字で表してなり、該文字に相応し「トゥルーム」及び「トルメ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標

引用商標は、上記2のとおり「TRUMA」の欧文字を標準文字で表してなり、該文字に相応し「トゥルーマ」及び「トルマ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(3)本件商標と引用商標の類否

ア 本件商標と引用商標の類否を検討すると、両者は、外観において、語尾における「E」と「A」の差異を有し、この差異が共に5文字という少ない文字構成からなる両商標全体の視覚的印象に与える影響は小さいものとはいえず、両者を離隔的に観察しても、相紛れるおそれのないものと判断するのが相当である。

次に、称呼においては、まず本件商標から生じる称呼「トゥルーム」と引用商標から生じる称呼「トゥルーマ」を比較すると、両者は語尾における「ム」の音と「マ」の音に差異を有し、この差異音は子音を共通にするものの、その差異が共に長音を含む4音という短い音構成からなる両称呼全体に及ぼす影響は少なくなく、両者をそれぞれ一連に称呼しても、かれこれ聞き誤るおそれのないものと判断するのが相当である。

また、同じく「トルメ」と「トルマ」の称呼を比較すると、両者は語尾における「メ」の音と「マ」の音に差異を有し、この差異音は子音を共通にするものの、その差異が共に3音という短い音構成からなる両称呼全体に及ぼす影響は少なくなく、両者をそれぞれ一連に称呼しても、かれこれ聞き誤るおそれのないものと判断するのが相当である。

さらに、「トゥルーム」と「トルマ」及び「トルメ」と「トゥルーマ」の比較においては、いずれもそれらの構成音の差異により、相紛れるおそれのないものであること明らかである。

そして、観念においては、両商標は共に特定の観念を生じないものであるから比較できないものである。

そうとすれば、本件商標と引用商標は、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において区別し得るものであるから、これらを総合的に勘案すれば、取引者、需要者に与える印象、記憶が異なり、両商標を同一又は類似の商品に使用した場合においても、商品の出所について混同を生ずるおそれのない非類似の商標というべきものである。

その他、本件商標と引用商標が類似するというべき事情も見いだせない。

イ なお、申立人は過去の審決例を挙げているが、商標の類否の判断は、査定時又は審決時における取引の実情を勘案し、その指定商品の取引者・需要者の認識を基準に対比される商標について個別具体的に判断されるべきものであるから、それらをもって本件の判断が左右されるものでもない。

ウ したがって、本件商標は、その登録異議申立てに係る指定商品中に引用商標の指定商品と類似する商品が含まれているとしても、引用商標と非類似の商標であるから、商標法第4条第1項第11号に該当するものといえない。

(4)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、その登録異議申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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