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Trademark Appeal Case

商標不使用取消の同一性判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2017−300221(T2017−300221/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は,成り立たない。
審判費用は,請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4379344号商標(以下「本件商標」という。)は,別掲のとおりの構成からなり,平成11年5月27日に登録出願,第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,かばん金具,がま口口金,皮革,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,愛玩動物用被服,乗馬用具」を指定商品として,同12年4月28日に設定登録されたものである。

そして,本件審判の請求の登録日は,平成29年4月13日である。

第2 請求人の主張

請求人は,本件商標の登録を取り消す,審判費用は被請求人の負担とする,との審決を求め,その理由を以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証を提出した。

1 請求の理由

本件商標は,その指定商品について,継続して3年以上日本国内において商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから,その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

2 請求人は,被請求人の答弁に対して,何ら弁駁していない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は,結論同旨の審決を求めると答弁し,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として乙第1号証ないし乙第3号証を提出した。

1 本件商標は,以下のとおり,その指定商品中「財布」について,本件審判の請求の登録前3年以内(以下「要証期間」という。)に日本国内において,本件商標権者により使用されていた事実がある。

(1)商標の使用態様

乙第1号証は,被請求人が販売した「品番LH013」の商品「財布」の写真であるが,その表面には「LION HEART」の欧文字からなる商標が付されている。

なお,当該商標は,本件商標とは書体が異なるが,本件商標の書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標であるから,本件商標と社会通念上同一の商標にあたる。

(2)商品「財布」の販売時期及びその証拠

被請求人は,商品「財布」を大阪市中央区東心斎橋所在の株式会社ドウシシャ(以下「ドウシシャ社」という。)から仕入れ,自己の運営する店舗で販売している。

ア 仕入伝票(乙2)

乙第2号証は,ドウシシャ社が,被請求人に対し,平成26年(2014年)4月25日に,商品「財布」を販売した際の仕入伝票であり,品名の欄の「L/H ラウンド財布」の「LH013」の記載は,商品の品番を示している。

なお,品名の欄の末尾の「BLK」,「NVY」との表示は「財布」の色彩(それぞれ,ブラック,ネイビー)を表しており,上段の「BLK(ブラック)」の商品が,乙第1号証の写真に掲載の「財布」である。

イ 商品別売上明細表(乙3)

乙第3号証は,被請求人が顧客に対し,商品「財布」を販売した実績を示す明細表である。

この書面は,被請求人が運営する実店舗及びインターネットモールでの販売実績を示しているが,平成26年(2014年)2月28日から平成27年(2015年)1月31日までの間,被請求人が運営する店舗及びインターネットモールにおいて,商品「財布」が顧客に販売されていることが分かる。

2 結論

以上のとおり,被請求人は,本件審判の請求に係る指定商品中,第18類「袋物」に含まれる「財布」について,本件商標と社会通念上同一の商標を,要証期間に使用している。

第4 当審の判断

1 被請求人の主張及び同人が提出した乙各号証によれば,以下のとおりである。

(1)乙第1号証は,ファッション通販ウェブサイト「MAGASEEK」の画面印刷とするものであるところ,その1葉目には,「2017 SUMMER pre sale MAX70%OFF」として,黒色の商品「財布」の写真が掲載され,その右側には,「ライオンハート」,「★LION HEART/長財布(ラウンドファスナー付き)」,値下げ前の「¥11,880(税込)」,値下げ後の「¥5,940(税込)」及び「カラーを選択:ブラック」の記載があり,写真の下には,「ショップ:LION HEART(ライオンハート)」及び「メーカー品番:LH013」の記載がある。

そして,3葉目には,1葉目の写真を拡大した写真が掲載されているところ,当該財布の中央上部にセリフ体で書された「LION HEART」の欧文字(以下「使用商標」という。)が表示されている。

(2)乙第2号証は,取引先名を「株式会社ドウシシャ」とする,2014年(平成26年)4月25日付けの本件商標権者名の「仕入伝票」であるところ,「品名・規格」の項に「L/H ラウンド財布 LH013 BLK」,「数量」の項に「35」,「原単価」の項に「3200円」の記載がある。

(3)乙第3号証は,集計期間を2014年(平成26年)2月1日ないし2015年(平成27年)1月31日とする,本件商標権者名の「商品別売上明細表」であるところ,明細の17行目には,「売上日付」の欄に「2014/5/31」の記載,「得意先略称」の欄に「MAGASEEK(LH)」の記載,「商品コード」及び「商品名」の欄に「LH013/BK」の記載,「税抜純売上高」の欄に「11000」の記載がある。

2 上記1によれば,以下のとおり判断できる。

(1)使用商標,使用商品及び使用時期について

本件商標権者は,品名及び規格を「L/H ラウンド財布 LH013 BLK」とする商品「財布」を,要証期間に含まれる2014年(平成26年)4月25日にドウシシャ社から仕入れ,同年5月31日に,ファッション通販ウェブサイトを運営する「MAGASEEK」を介して,11,000円(税抜き)で顧客に販売したものと認められる。

そして,上記の商品コード及び商品名「LH013」,カラー「BLK(BK)」及び価格は,ファッション通販ウェブサイト「MAGASEEK」に示された,使用商標を付した商品「財布」のメーカー品番,色及び値下げ前の金額と合致するから,本件商標権者が,「MAGASEEK(LH)」を介して顧客に販売した商品「財布」には,使用商標が付されていたものと認められる。

また,商品「財布」は,本件審判の請求に係る指定商品中,第18類の「袋物」に含まれるものである。

(2)本件商標と使用商標の社会通念上の同一性について

本件商標は,別掲のとおり,「LION HEART」の欧文字を,「クロイスター・ブラック」と呼ばれる書体に酷似する態様で横書きしてなるものである。

他方,使用商標は,上記1のとおり,「LION HEART」の欧文字をセリフ体で書してなるところ,本件商標と書体のみに変更を加えた同一の文字からなるものであるから,社会通念上同一の商標と認められる。

(3)小括

以上によれば,本件商標権者は,要証期間に,本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付した,本件審判の請求に係る指定商品中第18類「袋物」に含まれる「財布」を譲渡したものと認められる。

そして,本件商標権者による上記行為は,「商品に標章を付したものを譲渡する行為」(商標法第2条第3項第2号)に該当するものである。

3 まとめ

以上のとおり,被請求人は,本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において,本件商標権者が,その請求に係る指定商品中の第18類「袋物」に含まれる「財布」について,本件商標(社会通念上同一のものを含む。)の使用をした事実を証明したものと認めることができる。

したがって,本件商標の登録は,商標法第50条の規定により,取り消すことができない。

よって,結論のとおり審決する。

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