Trademark Appeal Case
「BEAUTY SOLUTION」の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2017−9600(T2017−9600/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は,別掲1のとおりの構成からなり,第3類,第5類及び第21類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成27年7月14日に登録出願されたものである。
その後,本願の指定商品については,当審における平成29年6月30日付けの手続補正書により,第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,つけづめ,つけまつ毛」,第5類「サプリメント」及び第21類「化粧用具,ガラス製又は陶磁製の包装用容器,せっけん用ディスペンサー」に補正された。
2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第5103673号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成からなり,平成19年4月13日に登録出願,第3類「化粧品,せっけん類,香料類」及び第7類「化学機械器具」を指定商品として,同20年1月11日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は,別掲1のとおり,「B」の欧文字をデザイン化した図形と,当該「B」の中央の横線を左右に斜めに伸ばし,左端を上向きに湾曲させ,右端を下向きに湾曲させた「S」字状の図形とを組み合わせた図形を配し,その下には,「BEAUTY SOLUTION」の欧文字を横書きしてなるところ,当該図形部分と文字部分とは,視覚上,分離して看取されるものである。
そして,本願商標の構成中の図形部分からは,特定の称呼及び観念が生じないものであって,また,その構成中の文字部分は,「BEAUTY」の欧文字は「美,美しさ」を意味する英語であり,「SOLUTION」の欧文字は「解決」を意味する英語であるから,「美の解決」程の意味合いを理解,認識させるものである。
そうすると,本願商標は,「BEAUTY SOLUTION」の文字部分から「ビューティソリューション」の称呼を生じ,「美の解決」程の観念を生じるものである。
(2)引用商標について
引用商標は,別掲2のとおり,黒塗りの正方形内に,何らかの花とおぼしき図形を白抜きで表し,その右側に,「beauty solution」の欧文字及び「ビューティソリューション」の片仮名を二段に横書きしてなるところ,当該図形部分と文字部分とは,視覚上,分離して看取されるものである。
そして,引用商標の構成中の図形部分からは,特定の称呼及び観念が生じないものであり,また,「beauty solution」の欧文字及び「ビューティソリューション」の片仮名からは,「ビューティソリューション」の称呼を生じ,上記(1)と同様に,「美の解決」程の観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標とは,その構成全体をもって比較するときは,外観上,相違するものの,本願商標の構成中の「BEAUTY SOLUTION」の文字部分と,引用商標の構成中の「beauty solution」の文字部分とを比較すると,両者は,大文字と小文字の相違はあるものの,欧文字のつづりを同じくするものであるから,両商標は,外観において近似した印象を与えるものである。
また,両商標は,「ビューティソリューション」の称呼,及び「美の解決」の観念を同じくするものである。
そうすると,本願商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれの点からみても相紛らわしい類似の商標というべきである。
また,本願商標の指定商品は,引用商標の指定商品と,同一の商品を含むものである。
(4)請求人の主張について
請求人は,本願商標及び引用商標の構成中の「BEAUTY SOLUTION(beauty solution)」の欧文字部分が,「美のための解決策」の意味合いを有する語として取引者,需要者に認識されるものであり,これをその指定商品に使用した場合は,キャッチフレーズ又は商品の品質・内容及び特性を記述するにすぎないから,自他商品識別力を欠き,出所識別標識としての称呼,観念を生じない部分であると主張し,証拠方法として甲第1号証ないし甲第9号証を提出している。
ア 甲第1号証(原審の資料9)は,株式会社フォーサイスのホームページであり,その2葉目の上部には「当社はビューティーソリューション(=美の解決)のための4つの事業をもっています。」の記載があり,また,その3葉目に「Beauty Solution」の欧文字が表示され,これらの文字は,会社の紹介に使用されている。
イ 甲第2号証(原審の資料1)は,インターネット通販サイト「YAHOO!ショッピング」であり,「ビューティーソリューション」の表示の下,「POLAポーラ」の化粧品が紹介されており,「ビューティーソリューション」の文字の下には「5.0点(3件のストア評価)」の記載があるから,当該文字は,オンラインショップの店名として使用されている。
ウ 甲第3号証(原審の資料2)は,「organicbeauty.ch」のインターネット通販サイトであり,「Organic Beauty Solutions Switzerland」の欧文字が,各種化粧品の紹介のページの上部に表示されている。
エ 甲第4号証(原審の資料6)は,フェイスラボ株式会社のウェブサイトであり,「photo&creative+beauty solution」の文字が,ヘアーメイク,ビューティーフードプランニング講座等の紹介のページの上部に表示されている。
オ 甲第5号証(原審の資料8)は,株式会社ダイアナのウェブサイトであり,「トップメッセージ」と題する挨拶文において,「さまざまな人々の普遍の願いに応える『Total Beauty Solution企業』」と記載されている。
カ 甲第6号証(原審の資料7)は,コビラボのウェブサイトとするところ,「コビラボ(KOBLAB:Korean Beauty Lab)は,Natural&Biotechnologyを通じて人々の美と健康を実現するBeauty Solution専門研究企業です。」と記載されている。
キ 甲第7号証(原審の資料11)は,「Yasukoのビューティー・ソリューション」の見出しの下,アイメイクの方法を紹介する個人のブログである。
ク 甲第8号証(原審の資料12)は,「黒木絵里のBeauty Solution」の見出しの下,美容に関する情報が日記形式で記載されているブログである。
ケ 甲第9号証は,アトミジャパン合同会社の商品を紹介する通販ウェブサイトであり,「アトミ フレッシュソリューション」として,化粧品が紹介されており,「商品説明」に「乾燥などによるお肌のトラブルをケアするビューティーソリューションです。」の記載がある。
コ 以上からすれば,「Beauty Solution」や「ビューティーソリューション」の文字は,自社の事業を表すものや店名として,化粧品やヘアーメイク,ビューティーフードプランニング講座等の紹介やメイクの方法の紹介等に表示されたものの,かかる表示が,美容に関するキャッチフレーズ又は商品「化粧品」の用途及び品質等を表すものとして使用されているものということができない。
また,当審において職権をもって調査するも,これらの文字が,本願商標及び引用商標の指定商品である第3類「せっけん類,化粧品」との関係において,商品の宣伝文句等又は商品の品質,用途等を表す語として,広く一般に使用されている実情は見いだせない。
そうすると,本願商標及び引用商標は,その構成中の文字部分も独立して自他商品の識別力を有するものというべきであって,それぞれの文字部分を抽出し,両商標を比較して,商標そのものの類否を判断することも許されるものである。
(5)まとめ
以上のとおり,本願商標は,引用商標と類似する商標であって,かつ,本願の指定商品は,引用商標の指定商品と同一の商品を含むものである。
したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから,登録することができない。
よって,結論のとおり審決する。
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