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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「外観差異が称呼同一を凌駕」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2017−12293(T2017−12293/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2017−12293(T2017−12293/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「FUJI」
争点(論点)
外観差異が称呼同一を凌駕
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2017−12293(T2017−12293/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「FUJI」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「外観差異が称呼同一を凌駕」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第37類「しゅんせつ工事,土木一式工事,管工事,防水工事,排水管及び付帯設備器具の保守点検または修理,下水道用管渠の保守点検または修理,下水道用管渠の維持管理に関する助言」を指定役務として、平成28年7月11日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した登録第5442787号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおり、「FUJI」の文字からなり、平成22年10月28日に登録出願、第37類「建設工事,建築物の改築・増築・修繕工事,建築物の改築・増築・修繕工事に関する情報の提供,建築物の改築・増築・修繕工事の請負及びその媒介,建築物の改築・増築・修繕工事及びその他の建築工事に関する監理又は助言,建築設備の運転・点検・整備,錠前の取付け又は修理,浴槽類の修理又は保守,畳類の修理,建築物の外壁の清掃,窓の清掃,床敷物の清掃,床磨き」を指定役務として、同23年10月7日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、別掲1のとおり、青色の極太線による円輪郭内の上下に、それぞれ円輪郭と同じ太さで左向きと右向きの矢印状の図形を配し、該上下の矢印状の図形に挟まれて、その図形の先端に文字幅をあわせるように円輪郭の中央に青色で「FuJi」の文字を表してなるところ、その構成中の図形部分と文字部分とは、いずれも同じ青色で統一されており、「FuJi」の文字の配置も上下の矢印状の図形に挟まれ、該文字の両端が上下の矢印状の図形の先端にあわせるように表されていることから、外観上まとまりよく一体的な印象を強く与え、特定の部分が分離、抽出される構成態様とはいえないものである。

そして、本願商標の図形部分は、我が国において特定の事物を表したもの又は意味合いを表すものとして認識され、親しまれているというべき事情は認められず、該図形部分からは特定の称呼及び観念を生じないものであり、また、「FuJi」の文字部分は、「富士」、「藤」又は「不二」等の語を連想、想起させる場合があるものの、特定の観念を生じるとまではいえないものである。

そうすると、本願商標は、その構成中の「FuJi」の文字に相応して「フジ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標

引用商標は、別掲2のとおり、「FUJI」の文字を「FU」及び「I」の文字を紺色で、「J」の文字を黒色で表してなり、「U」の文字が、他の文字に比べ幅広に書され、各文字の間隔は、極めて狭く書された構成からなるところ、該「FUJI」の文字は、「富士」、「藤」又は「不二」等の語を連想、想起させる場合があるものの、特定の観念を生じるとまではいえないものである。

そうすると、引用商標は、該「FUJI」の文字に相応して「フジ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(3)本願商標と引用商標との類否

本願商標と引用商標とを比較すると、外観においては、それぞれ上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ、その全体の構成は、図形の有無、色彩の相違などにおいて、印象が大きく異なり、また、文字部分を比較してみても、文字の構成態様や色彩の相違など顕著な差異を有するものであるから、両商標は、外観上、明確に区別できるものである。

次に、称呼においては、両商標から生じる称呼は、共に「フジ」であり、称呼上、同一である。

また、観念においては、本願商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を生じないものであるから、両商標は、観念上、比較することができない。

そうすると、本願商標と引用商標とは、称呼において「フジ」の称呼を共通にするとしても、観念において比較することができず、外観において明確に区別できるものである。

そして、外観における相違が顕著であることから、称呼の共通性が外観における差異を凌駕するものとはいい難く、外観、称呼及び観念を総合して考察すると、両商標は、役務の出所の誤認、混同を生ずるおそれのないものであり、全体として非類似の商標というのが相当である。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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