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Trademark Appeal Case

クワガタ図形の細部差異と類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第15865号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第25類「被服、ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルト、履物、運動用特殊被服、運動用特殊靴」を指定商品として、平成9年3月14日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

原審においては、別掲2のとおりの構成からなり、第25類「洋服、セーター類、ワイシャツ類、下着、エプロン、靴下、スカーフ、手袋、ネクタイ、マフラー、帽子、ベルト」を指定商品とする登録第4014497号商標(以下「引用商標」という。)を引用し、本願商標は、「クワガタ」と理解される角を広げた昆虫の図形と「UNSETSU NATIVE」の文字よりなるのに対し、引用商標は、角の部分に差異を有するとしても「クワガタ」であると理解される図形よりなるものであって、 一般の取引者、需要者はクワガタの種類を峻別し難いものであるから、両商標は、それぞれの図形より生ずると認められる「クワガタ」(くわがた虫)の称呼、観念において相紛らわしい類似の商標である旨認定、判断し、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標の構成は前示のとおり、「クワガタ」の図形を写実的に表示した中央部下部に「UNSETSU NATIVE」のローマ字を横書きしてなるものであるところ、本願商標は、一般に良く知られた「クワガタ」の図形部分のみに着目して、取引に供される場合も少なくないと認められる。

そうとすれば、本願商標は、その図形部分より「クワガタ」(くわがた虫)の称呼、観念を生ずるというべきである。

これに対して、請求人は、デザイナー「古川雲雪」・「UNSETSU」は1990年頃からその作品に「オオクワガタ」の図形をデザインのシンボルとして展開して、「オオクワガタ」といえば「古川雲雪」「雲雪」「UNSETSU」、「UNSETSU」といえば「オオクワガタ」という程に「オオクワガタ」の図形は周知商標となっており、本願商標よりは単なる「クワガタ」の称呼、観念は生じない旨主張し、甲第1号証ないし同第8号証を提出している。

しかしながら、請求人とデザイナー古川雲雪がいかなる関係にあるかについては置くとしても、前掲甲各号証によれば、デザイナー古川雲雪がその作品に、「クワガタ」始めとする昆虫などの図柄を好んで用いていることは窺われるが、そのような商品が指定商品に係る業界において、どの程度製造、販売されたのか又は宣伝広告されたのか明らかでなく、提出した証拠のみでは、請求人の主張は採用することができない。

他方、引用商標の構成は前示のとおりであり、「クワガタ」の図形を写実的に表示したものであるところ、これよりは「クワガタ」(くわがた虫)の称呼、観念を生ずるものと認められる。

また、本願商標の図形部分と引用商標は、共に「クワガタ」を写実的に表示したものであり、子細に対比するときは角などに差異を有するが外観上も相紛らわしいものである。

してみれば、本願商標と引用商標は、外観において類似し、また、「クワガタ」(くわがた虫)の称呼、観念を同じくするものであるから、類似の商標というべきである。

請求人は、本願商標の「クワガタ」図形部分は「オオクワガタ」を写実的に表したものである旨及び引用商標は「ミヤマクワガタ」である旨主張する。

しかしながら、昆虫を正確に分類するときは請求人主張の如く観察すべきであろうが、本願商標及び引用商標に係る「クワガタ」の図形は、両者に係る指定商品の取引の場において、それらの識別標識として、しかも離隔的に観察されるものであるから、両「クワガタ」図形の角の違いなどまで見分けて、当該各商品を識別することは殆どないというのが相当である。そして、甲各号証においても、請求人・古川雲雪デザインのシンボルは単に「クワガタ(虫)」と称されてことが認められる。したがって、請求人の主張は、この点においても採用することができない。

以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似し、かつ、指定商品においても同一又は類似のものである。

4 結論

したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、本願を拒絶した原査定は正当であって、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。

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