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Trademark Appeal Case

「のむ」の品質表示と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成6年審判第10545号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「のむ」の文字を書してなり、第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品(他の類に属 するものを除く)」を指定商品として、平成4年1月23日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、商標登録異議の申立てがあった結果、「本願商標は、『飲む』を意味する『のむ』の文字を書してなるところ、加工食品の中には食べる食品の外に『野菜ジュース、即席スープ、味噌汁』等飲む食品が包含されていることも明らかである。してみれば、『のむ』の文字を書してなる本願商標をその指定商品中前記商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者をして商品の使用方法、品質を認識し理解するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものであり、また、前記以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるとするのが相当である。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨の認定をし、本願を拒絶したものである。

3 請求人の主張

請求人は、「拒絶査定の見解は、商取引上の経験則あるいは社会常識を無視した謬論で理解しがたい。『のむ』の文字から『水、酒等を口に入れて食道の方へ送り込む、流し込む』を意味する『飲む』の語を平仮名文字をもって『のむ』と表示したものと容易に連想、想起し認識せしめる場合があるとしても、『祈む』(のむ)をも指称することをも勘案してみれば、請求人の社章中の『NOM』の読みを平仮名をもって、『のむ』と表示した特定の観念を生じ得ない創造語であるというのが簡易迅速を旨とするこの種商品における経験則社会通念上からみても妥当である。」と主張している。

4 当審の判断

本願商標は、「のむ」の平仮名文字を普通に用いられる方法で表示してなるものであるが、「野菜ジュース」については、近年、健康志向の風潮が高まり、健康維持に良いとされている「カプチンサン、カロチノイド、βカロチン、食物繊維」等の摂取が出来る「赤ピーマン、モロヘイヤ、ほうれん草、人参、トマト、セロリ、パセリ、キャベツ」等を原料とした商品が多種販売されているものである。

そして、「のむサラダバー」、「のむ野菜」、「飲む野菜」、「飲むニンジン」等のキャッチフレーズで「野菜ジュース」の宣伝、広告がされていること及び「野菜ジュース」と販売店等を同じくする「ヨーグルト」についても「のむナタデココヨーグルト」、「のむヨーグルト」、「のむヨーグルトプルーン」等のキャッチフレーズで同様に宣伝、広告されていることは登録異議申立人提出の甲第3号証1ないし3及び各新聞の報道等により確認することが出来る。

以上のような事情を総合すると、本願商標をその指定商品中「野菜ジュース」に使用した場合、これに接する取引者・需要者は、上記の事情よりして、請求人主張のように、これより「祈む」及び「NOM」を想起するものとは認められず、「飲む」の意味を表す文字であって、商品の品質(飲用であること)を表示したものと認識・理解するに止まると認められ、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといわざるを得ない。

なお、請求人は、「のむ」の文字が登録された事例がある旨述べているが、例え他の類で登録された事例があるとしても、本願指定商品を取り扱う業界において、前記の使用例が存する以上、上記のとおり認定するのが相当であるから、請求人の主張は採用の限りでない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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