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Trademark Appeal Case

称呼類似と音の吸収

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第16471号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「クレアス」の片仮名文字と「CREAS」の欧文字とを二段に書してなり、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機,電気掃除機,電気ブザー,磁心,抵抗線,電極」を指定商品として平成8年6月17日登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、その拒絶の理由に引用した登録第2366637号商標(以下「引用商標」という。)は、「クレイアス」の片仮名文字を書してなり、第11類「半導体素子、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和63年11月10日登録出願、平成3年12月25日設定登録されたものである。

3 当審の判断

本願商標と引用商標の類否について判断するに、本願商標は、前記のとおり「クレアス」の片仮名文字と「CREAS」の欧文字とを二段に併記してなるところ、上段の片仮名文字は下段の欧文字の称呼を特定したものと無理なく認識し得るものであるから、本願商標は「クレアス」の称呼を生ずるものである。

これに対し、引用商標は「クレイアス」の文字よりなるものであるから、該文字に相応して「クレイアス」の称呼を生ずるものである。

そこで、両称呼を比較するに、両者は中間部において「イ」の音の有無に差異を有するほかは、他の配列音をすべて同じくするものである。

そして、差異音「イ」は、それ自体が狭母音であり、かつ、前音「レ」(re)の音の帯有する半母音(e)と後続の広母音(a)との狭間にあって、単音としての音の響きは必ずしも明瞭でなく、しかも前音の母音と二重母音を構成する関係上、より響きの強い前音の母音に吸収され易く、結果として「レ」の音の長音の如く、すなわち、全体として「クレーアス」の如く聴取されるとみるのが相当である。

かかる場合、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調・語感が近似したものとなり、彼此聴き誤るおそれが少なからずあるといわなければならない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観上の相違を考慮してもなお、称呼において類似する商標と判断するのが相当であり、かつ、本願商標はその指定商品においても引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものである。

したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって取り消す限りでない。

なお、請求人が引用する審決例は、本願商標とは商標の具体的構成等において事案を異にするものであって、それらを本件の類似判断の基準とするのは必ずしも適切でなく、したがって、この点について述べる請求人の主張は採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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