Trademark Appeal Case
抗菌性表示の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第9727号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ANTIBACTERIAL」の文字を書してなり、第21類「なべ類,コーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く。),鉄瓶,やかん,食器類(貴金属製のものを除く。),アイスペール,泡立て器,こし器,こしょう入れ・砂糖入れ及び塩振り出し容器(貴金属製のものを除く。),卵立て(貴金属製のものを除く。),ナプキンホルダー及びナプキンリング(貴金属製のものを除く。),盆(貴金属製のものを除く。),ようじ入れ(貴金属製のものを除く。),ざる,シェーカー,しゃもじ,手動式のコーヒー豆ひき器及びこしょうひき,じょうご,ぜん,栓抜き,大根卸し,タルト取り分け用へら,なべ敷き,はし,はし箱,ひしゃく,ふるい,まな板,麺棒,焼き網,レモン絞り器,ワッフル焼き型(電気式のものを除く。),清掃用具及び洗濯用具,植木鉢,家庭園芸用の水耕式植物栽培器,じょうろ,紙タオル取り出し用金属製箱,靴脱ぎ器,せっけん用ディスペンサー,寝室用簡易便器,トイレットペーパーホルダー 」を指定商品として、平成8年8月30日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、『抗菌性の』等の意味を有する『ANTIBACTERIAL』の文字を普通に書してなるにすぎないから、これを本願指定商品中抗菌性の商品に使用しても、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」と認定判断して本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「ANTIBACTERIAL」の文字を書してなるところ、この文字は、「抗菌(性)の」を意味する英語と認められるものである。
そして、「ANTI」及びその表音である「アンチ」の文字は、「名詞に付いて、『反対の』『・・でない』『・・に対する』などの意を表す」(広辞苑)語として知られ、「BACTERIAL」の文字は、「細菌の」を意味する英語であるばかりでなく「BACTERIA」及びその表音である「バクテリア」の文字は、細菌を意味する語として知られ、さらに英語において名詞の文字の語尾に「AL」あるいは「L」の文字を結合して形容詞とする語が多くあることは広く知られている(例えば、「classical」、「logical」)ところである。
また、近時の清潔志向の高まりもあり、抗菌を施した各種の商品が販売されているところ、本願指定商品を含む台所用品についても抗菌の商品があることは、平成8年10月5日付日経流通新聞に「カラフルな抗菌台所用品(こんなモノほしかった)」と題する記事があることからも明らかである。
さらに、細菌の繁殖を押さえる商品(役務)に、例えば、株式会社エスプリジャパン(神戸市東灘区在)がカーエアコン洗浄について「アンチバクテリアシステム」の語を使用している事実(同社ホームページ参照)があり、平成5年3月5日付朝日新聞に三井物産が「アンチバクテリア・ローションソープ・ハンドクリーナー」と称する消毒用液体石鹸を輸入販売していることを報道している事実がある。
上記の実情よりすれば、前記構成よりなる本願商標を本願指定商品中、抗菌の商品について使用した場合は、これに接する需要者は、「抗菌の」の意味合いを表した商品の品質表示と理解するにとどまり、自他商品を識別する標識たる商標とは認識し得ないとみるのが相当である。
そうとすると、本願商標は、前記商品について商品の品質表示といわなければならず、前記以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがある。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。
よって結論のとおり審決する。
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