結論テキスト
本願商標は,登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2017−9202(T2017−9202/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「フルMPPT」の文字を標準文字で表してなり,第9類「電力用直流交流変換器及びその部品,制御用の機械器具及びその部品,太陽電池用直流交流変換器及びその部品,太陽光発電インバータ及びその部品,太陽光発電パネル及びその部品,太陽光発電装置及びその部品,コンピュータ,コンピュータソフトウェア,コンピュータプログラム,その他の電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,測定機械器具,電気磁気測定器」を指定商品として,平成28年6月17日に登録出願されたものである。
原査定は,「本願商標構成中の『フル』は,『いっぱいであるさま。』等の意味を有する一般に慣れ親しまれた外来語であり,他方,『MPPT』の欧文字部分は,『太陽光発電で使用するソーラーパネルに搭載されている,出力を最大化できる最適な電流×電圧の値(最大電力点あるいは最適動作点)を自動で求めることができる制御装置のことである。』を意味するものであり,また,『フル』の語は,参考情報によれば,太陽光発電との関係において,『いっぱいであるさま。』ほどの意味合いで使用されている事実がある。してみれば,本願商標は,これをその指定商品中の『太陽光発電装置の制御装置』に使用しても,取引者及び需要者に「出力を最大化できる制御装置」であることを認識させるにとどまるもの,すなわち,商品の用途、品質を表示するにすぎないものというのが相当である。したがって,本願商標は,商品の用途,品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから,商標法第3条第1項第3号に該当し,本願の指定商品中の『太陽光発電装置の制御装置』以外の商品に使用するときは,商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから,同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。
本願商標は,「フルMPPT」の文字を標準文字で同書同大等間隔に表してなるところ,その構成中の「フル」の文字部分は「一杯,十分,最大限」等を意味する英語「full」の表音(株式会社三省堂 コンサイスカタカナ語辞典)として理解され,また,「MPPT」の文字部分は「太陽光発電で使用するソーラーパネルに搭載されている,出力を最大化できる最適な電流×電圧の値(最大電力点あるいは最適動作点)を自動で求めることができる制御装置のことである。」を意味する英語「Maximum Power Point Tracking」又は「Maximum Power Point Tracker」の略語(ウェブリオ株式会社 IT用語辞典バイナリ)であるとしても、これらが一連に結合した本願商標全体から,原審説示の意味合いを直ちに想起させるものとは認められないばかりでなく、仮に原審説示のごとき意味合いを暗示させる場合があるとしても,これが直ちに商品の品質を具体的かつ直接的に表したものと理解,認識させるとはいい難いものである。
また,当審において職権をもって調査するも,「フルMPPT」の語が,その指定商品を取り扱う業界において,商品の品質を直接的かつ具体的に表すものとして,取引上普通に用いられていると認めるに足る事実を発見することができなかった。
そうすると,本願商標は,その構成全体をもって特定の商品の品質等を表すことのない一種の造語として認識されるというのが相当である。
してみれば,本願商標は,これをその指定商品中「太陽光発電装置の制御装置」について使用しても,商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず,自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり,かつ,本願商標は,特定の商品の品質等を表すものでないことから,これをその指定商品中「太陽光発電装置の制御装置」以外の商品について使用しても,商品の品質について誤認を生ずるおそれもないというべきである。
したがって,本願商標が標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する
Next Action
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