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Trademark Appeal Case

識別力と称呼類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2017−13977(T2017−13977/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「FRUITS」の欧文字を標準文字により表してなり,第21類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成28年11月8日に登録出願されたものである。

そして,指定商品については,原審における平成29年5月22日付けの手続補正書により,第21類「デンタルフロス,鍋類,コーヒー沸かし(電気式のものを除く),鉄瓶,やかん,携帯用アイスボックス,米びつ,食品保存用ガラス瓶,水筒,魔法瓶,湯かき棒,浴室用腰掛け,浴室用手おけ,香炉」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

(1)本願商標は,「くだもの」の意味を容易に理解させるところ,これを例えば「フルーツ味のデンタルフロス」に使用するときは,単にその商品の品質を普通に用いられる方法で表示するものと認められるから,商標法第3条第1項第3号に該当し,前記商品以外の商品に使用するときには商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるため,同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)本願商標は,登録第1567894号商標,同第3181382号商標,同第5077552号商標,同第5430102号商標(以下,これらの4件の登録商標をまとめて「引用商標1」という。)及び同第5803548号商標(以下「引用商標2」という。)と同一又は類似の商標であって,その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用をするものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。

なお,引用商標2は,別掲のとおりの構成よりなり,平成27年5月25日登録出願,第3類「口臭用消臭剤,動物用防臭剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,つけづめ,つけまつ毛,化粧用コットン,化粧用綿棒」を指定商品として,同年10月30日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標の商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の該当性について

本願商標は,「FRUITS」の欧文字を標準文字で表してなるところ,これより「果物」の意味を容易に理解させるとしても,デンタルフロスとの関係において,該文字のみで商品の品質等を直接的又は具体的に表示するものとはいい難く,また,職権による調査によっても,「FRUITS」ないし「フルーツ」の語のみでデンタルフロスの品質等を表示するものとして,取引上普通に使用されている事実は発見し得なかった。

そうすると,本願商標は,これをその指定商品中の「デンタルフロス」について使用する場合,自他商品の識別機能を有しないものとまではいうことができないし,また,そうである以上,商品の品質の誤認を生じるおそれもないというべきである。

したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しない。

(2)本願商標の商標法第4条第1項第11号の該当性について

ア 本願の指定商品は,前記1のとおり補正された結果,引用商標1の指定商品と同一又は類似の商品はすべて削除されたものと認められるから,引用商標1の指定商品とは抵触しないものとなった。

イ そこで,本願商標と引用商標2の類否について以下判断する。

本願商標は,前記1のとおり,「FRUITS」の欧文字を標準文字で表してなるところ,これより「フルーツ」の称呼及び「果物」の観念が生じるものである。

他方,引用商標2は,別掲のとおり,「リップベビーフルーツ」の片仮名,「LIP BABY」の欧文字及び前記欧文字より4倍程度大きい「FRUITS」の欧文字を,それぞれの行間をさほど空けずに,左揃えで3段に書してなるものであるから,外観上まとまった印象を与えるものである。

そして,引用商標2の構成中,「リップベビーフルーツ」の片仮名は,その下段にある2段分けされた「LIP BABY」の欧文字及び「FRUITS」の欧文字の読みを一連に表記したものであると認められるところ,「リップベビーフルーツ」の称呼もよどみなく一連に称呼できるから,たとえ,引用商標2の構成中,「FRUITS」の欧文字が「LIP BABY」の欧文字より大きく表されているとしても,「FRUITS」の欧文字部分のみが独立して認識され,これより生ずる「フルーツ」の称呼をもって,取引に資されるものとは認め難い。

してみると,引用商標2は,その構成文字に相応して,「リップベビーフルーツ」の称呼のみが生じ,特定の観念の生じない造語というのが相当である。

本願商標と引用商標2とを比較すると,両商標は,「FRUITS」の欧文字を有する点において共通するものの,外観は明らかに相違する。

本願商標から生じる「フルーツ」の称呼と,引用商標2から生じる「リップベビーフルーツ」の称呼とを比較すると,「リップベビー」の音の有無という明らかな差異を有するから,称呼上相紛れるおそれはない。

さらに観念については,本願商標から「果物」の観念を生じる一方,引用商標2からは特定の観念を生じないから,両商標は観念において紛れるおそれはない。

そうすると,本願商標と引用商標2とは,その外観,称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(3)まとめ

以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第1項第3号,同法第4条第1項第16号及び同法第4条第1項第11号のいずれにも該当しない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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