1 本願商標
本願商標は,別掲のとおりの構成よりなり,第25類「履物」を指定商品として,平成28年12月1日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5059789号商標(以下「引用商標」という。)は,「ZERBINO」の欧文字を標準文字で表したものであり,平成18年10月16日登録出願,第25類「靴類,その他履物」を指定商品として,同19年7月6日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は,別掲のとおり,図形と文字とからなる結合商標であるところ,当該文字部分は,「Zerbino」の欧文字と当該欧文字よりやや小さい書体で「maurizi」の欧文字が表されているものの,両欧文字間にはわずかな間隙しかなく,しかも,両欧文字は下部をそろえて,横一連に並べて配してなるものであるから,視覚上まとまりよく一体的に表されたものと認識,把握されるものといえる。
そして,本願商標の欧文字部分からは,「ゼルビーノマウリッチ」の称呼が生じるところ,これ自体も無理なく一連に称呼し得るものであり,また,「Zerbino」及び「maurizi」の各欧文字は,それぞれ,我が国において馴染みの無い語であって,特定の意味合いを直ちに想起させるものではないから,観念上も軽重の差があるとはいえない。
そうすると,本願商標の欧文字部分は,両文字の大きさに多少の相違はあるものの,それらを一体のものとして認識,把握されるとみるのが相当であるから,構成文字全体に相応して,「ゼルビーノマウリッチ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものといえる。
なお,本願商標の図形部分からは,特定の称呼及び観念が生じるものとは認められない。
(2)引用商標は,「ZERBINO」の欧文字を表してなるところ,当該欧文字に相応して「ゼルビーノ」の称呼を生じ,また,当該欧文字は馴染みの無い語であって,特定の意味合いを直ちに想起させるものではないから,特定の観念を生じない。
(3)本願商標の欧文字部分と引用商標とを比較すると,両者は,「maurizi」の欧文字の有無により明らかに相違するから,外観上,互いに紛れるおそれはない。
また,本願商標の欧文字部分から生じる「ゼルビーノマウリッチ」の称呼は,引用商標から生じる「ゼルビーノ」の称呼とは,後半における「マウリッチ」の音の有無により明らかに相違するから,称呼上,明確に聴別し得るものである。
さらに,本願商標の欧文字部分と引用商標は,それぞれ特定の観念を生じるとはいえないから,観念上,比較することはできない。
したがって,本願商標の欧文字部分と引用商標とは,観念において比較し得ないとしても,外観及び称呼において明らかに異なるものであるから,相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
その他,本願商標と引用商標とが類似する商標であるとすべき理由は見いだせない。
(4)以上のとおり,本願商標は,引用商標に類似する商標ではないから,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。