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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と語尾の差異

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2017−650031(T2017−650031/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標について

本願商標は,「RITUAL」の欧文字を横書きで表してなり,第28類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品を指定商品として,2015年(平成27年)8月7日に国際商標登録出願されたものである。

その後,その指定商品については,原審における平成28年5月25日付けの手続補正書及び当審における2017年9月27日付けで国際登録簿に記録された限定の通報があった結果,最終的に,第28類「Field hockey sticks;field hockey gloves;shin guards for field hockey;field hockey balls;grips for field hockey sticks;bags adapted for field hockey sticks;goal keeping equipment for use in hockey.」にされたものである。

2 引用商標について

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして,拒絶の理由に引用した登録商標は,以下のとおりであり,いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。

(1)登録第4501575号商標(以下「引用商標1」という。)は,「RITUALS」の欧文字を標準文字で表してなり,平成12年5月12日に登録出願,第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴」のほか,第3類ないし第5類,第14類,第16類,第21類,第25類,第29類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同13年8月24日に設定登録され,その後,同24年2月28日に,第3類,第4類,第25類及び第30類について存続期間の更新登録がされたものである。

(2)国際登録第1195700号商標(以下「引用商標2」という。)は,別掲のとおりの構成からなり,2013年(平成25年)9月4日に国際登録商標出願,第25類「clothing,footwear,headgear.」のほか,第4類,第35類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品又は指定役務として,平成27年7月3日に設定登録されたものである。

以下,これらをまとめていうときは「引用商標」という。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標との類否について

ア 本願商標は,前記1のとおり,「RITUAL」の欧文字を横書きしてなるところ,当該文字は,「儀式,形式」等の意味(ジーニアス英和辞典第5版 大修館書店)を有する英語であるとしても,我が国で一般的に知られているとはいい難いものであるから,特定の意味を有しない一種の造語として理解されるものである。

そうすると,本願商標は,その構成文字に相応して「リチュアル」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。

イ 引用商標1は,前記2(1)のとおり,「RITUALS」の欧文字を標準文字で表してなり,引用商標2は,別掲のとおり,「RITUALS・・・」の欧文字及び記号を横書きしてなるところ,引用商標1及び引用商標2の構成中の「RITUALS」の文字は,特定の意味を有しない一種の造語として理解されるといえるものであるから,引用商標は,我が国で親しまれた英語の読みに倣い,「リチュアルズ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。

ウ 本願商標と引用商標の類否について検討すると,本願商標は,「RITUAL」の欧文字を,引用商標1は,「RITUALS」の欧文字を表してなるものであるから,両商標は,語尾における「S」の文字の有無の差異を有し,さほど冗長とはいえない6文字と7文字の構成にあっては,当該文字の有無は容易に認識することができ,外観において相紛れるおそれはない。

また,引用商標2は,「RITUALS・・・」の欧文字及び記号を表してなるものであるから,本願商標とは「S・・・」の有無の差異を有し,外観上区別し得るものである。

次に,本願商標から生じる「リチュアル」の称呼と,引用商標1及び引用商標2から生じる「リチュアルズ」の称呼とは,語頭における「リチュアル」の音を共通にし,比較的聴取しがたい語尾における「ズ」の音の有無という差異を有するにすぎないものであるから,語調語感が近似し,称呼において,相紛れるおそれがあるものと認められる。

また,本願商標と引用商標とは,いずれも特定の観念が生じないものであるから,観念において比較することができない。

そうすると,本願商標と引用商標とは,称呼において類似する商標と認められる。

(2)本願商標の指定商品と引用商標の指定商品との類否について

ア 本願商標の指定商品について

本願商標の指定商品は,「Field hockey sticks;field hockey gloves;shin guards for field hockey;field hockey balls;grips for field hockey sticks;bags adapted for field hockey sticks;goal keeping equipment for use in hockey.」(仮訳:フィールドホッケー用スティック,フィールドホッケー用グローブ,フィールドホッケー用すね当て,フィールドホッケー用ボール,フィールドホッケー用スティック用グリップ,フィールドホッケー用スティック専用バッグ,ホッケー用のゴール守備装置)であり,当該商品はフィールドホッケーの競技において使用される用具であって,主にフィールドホッケー専門のメーカーにより製造され,フィールドホッケー用具を取り扱う専門店により取り扱われる商品である。

そして,その需要者は,フィールドホッケー競技を行う者といえる。

イ 引用商標の指定商品について

引用商標1の指定商品中,第25類「運動用特殊被服,運動用特殊靴」及び引用商標2の指定商品又は指定役務中,第25類「footwear」に含まれる「運動用特殊靴」は,スポーツの種類によって用途が限定され,競技を行う者が身につけて使用する特殊な衣服及び靴類であって,スポーツ用品メーカーにより製造され,各種の運動用品を取り扱う小売店又は百貨店やショッピングセンターなどにおいて販売されるものである。

そして,その需要者は,それぞれのスポーツ競技を行う者といえる。

ウ 本願商標の指定商品と引用商標の上記指定商品とは,例え両者がスポーツ競技に使用される商品であるとしても,上記のとおり,本願商標の指定商品は,フィールドホッケーの競技において使用される用具であって,引用商標1の第25類「運動用特殊被服,運動用特殊靴」及び引用商標2の指定商品又は指定役務中,第25類「footwear」に含まれる「運動用特殊靴」とは,用途が明確に異なり,その商品の生産部門,販売場所及び需要者も異なる商品といえるから,両商品は,類似するとはいえないものである。

また,本願商標の指定商品は,引用商標のその他の指定商品及び指定役務とは,明らかに類似しない商品である。

(3)まとめ

以上のとおり,本願商標の指定商品は,引用商標の指定商品と類似するとはいえないものであるから,本願商標と引用商標とが,称呼において類似する商標であるとしても,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。

したがって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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