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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼類似と文字差異」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2018−3312(T2018−3312/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2018−3312(T2018−3312/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つ…」
争点(論点)
称呼類似と文字差異
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2018−3312(T2018−3312/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つ…」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似と文字差異」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第44類「美容,理容,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,はり,美容院又は理髪店用の機械器具の貸与」を指定役務として、平成28年7月18日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5640662号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成25年7月23日に登録出願、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」、第21類「化粧用具,ガラス製又は陶磁製の包装用容器,台所用品(「ガス湯沸かし器・加熱器・調理台・流し台」を除く。),清掃用具及び洗濯用具,アイロン台,霧吹き,こて台,へら台,植木鉢,家庭園芸用の水耕式植物栽培器,じょうろ,花瓶,水盤」及び第44類「美容,理容,入浴施設の提供,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,はり,医業,医療情報の提供,健康診断,歯科医業,調剤,介護,医療用機械器具の貸与,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与」を指定商品及び指定役務として、同年12月27日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなるところ、上部には、薄茶色で「C」の欧文字とこれを囲うように装飾的な曲線や植物をモチーフとした図で表してなる図形部分と、その下部には、薄茶色で小さく書した「Hair make」の欧文字及び灰色で「Charis」(「i」の点は光を表したように図案化されている。以下同じ。)の欧文字を書してなるものである。

そして、本願商標の構成中「Charis」の欧文字は、「ギリシア神話で美と優雅の女神」の意味を有する語である「カリス」の英語表記として、辞書に載録が認められるものの、我が国において広く一般に知られている語とは認められないから、特定の語義を有しない一種の造語として理解されるとみるのが相当である。

また、該文字は、そのつづりから、英語風又はローマ字風に読めば、「チャリス」の称呼を生じるものであり、また、辞書に載録された該文字の読みによれば、「カリス」の称呼をも生じるものである。

さらに、本願商標の構成中「Hair make」の欧文字は、「ヘアセッティングとメイク」の意味合いを有する語として理解されているものであることからすれば、その指定役務との関係において、役務の質を表示するにすぎず、自他役務の識別力がないか極めて弱いものである。

そうすると、本願商標は、その構成上、図形部分と文字部分とは、それぞれが分離して看取されるものであって、かつ、観念上のつながりもないことから、その構成中の図形部分と文字部分とが常に不可分一体のものとしてのみ認識されるものとはいい難いものである。

してみれば、本願商標においては、図形部分及び「Charis」の文字部分(以下「要部」という場合がある。)が、それぞれ独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものというべきである。

したがって、本願商標は、該「Charis」の欧文字に相応して、「チャリス」又は「カリス」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標

引用商標は、別掲2のとおり、「Caris」の欧文字を筆記体で書してなるところ、該文字は、辞書等に載録のない語であるから、特定の意味合いを有しない造語といえるものである。

そして、一般にその読みが特定されているものではない場合においては、英語風又はローマ字風に読むものであるから、該文字は、「カリス」又は「キャリス」の称呼を生じるものであり、特定の観念を生じないものである。

(3)本願商標と引用商標の類否

本願商標と引用商標の類否について検討するに、本願商標の要部である「Charis」と引用商標とは、両者の欧文字は、「C」、「a」、「r」、「i」、「s」を共通にするものの、本願商標の要部においては、語頭に続く目立った2文字目に「h」の文字を有するものであるから、この文字の有無の差異は、全体を構成する文字数が6文字と5文字とさほど多くない文字数においては、異なる語であるとの印象を強く与えるものであることに加えて、その書体においても差異を有することからすれば、外観上、判然と区別し得るものである。

次に、称呼においては、本願商標の要部からは「チャリス」又は「カリス」の称呼を生じるものであり、引用商標からは「カリス」又は「キャリス」の称呼が生じるものであるから、両者は、「カリス」の称呼を共通にする場合があるものである。

そして、観念においては、本願商標の要部と引用商標は、特定の観念を生じないものであるから、両者は、観念上、比較することができないものである。

そうすると、本願商標の要部と引用商標とは、「カリス」の称呼を共通にする場合があるとしても、外観においては、両者の構成文字に目立った差異を有するものであって、その印象が相違し、判然と区別し得るものであるから、その称呼の共通性が外観における差異を凌駕するとはいい難く、また、観念においては、比較することができないものであるから、これらを総合して全体的に考察すれば、本願商標は、引用商標と役務の出所について混同を生ずるおそれのない非類似の商標というのが相当である。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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