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Trademark Appeal Case

POLOの周知性と類否判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第17034号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別紙に表示したとおりの構成よりなり、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,マフラー,耳覆い,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。)」を指定商品として、平成5年8月20日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶理由

原査定において、登録異議申立があった結果、「POLO」を含む本願商標を、その指定商品に使用するときは、取引者、需要者をして該商品があたかも登録異議申立人あるいは同人と何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのごとく、その商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるものと判断するのが相当であり、本願商標は商標法第4条第1項第15号に該当すると認定して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)「POLO」の周知性について検討する。

(株)講談社昭和53年7月20日発行「男の一流品大図鑑」、サンケイマーケティング昭和58年9月28日発行「舶来ブランド事典’84ザ・ブランド」の記載によれば、以下の事実が認められる。

アメリカ合衆国在住のデザイナーであるラルフ・ローレンは1967年に幅広ネクタイをデザインして注目され、翌1968年にポロ・ファッションズ社(以下「ポロ社」という。)を設立、ネクタイ、シャツ、セーター、靴、カバンなどのデザインをはじめ、トータルな展開を図ってきた。1971年には婦人服デザインにも進出し、「コティ賞」を1970年と1973年の2回受賞したのをはじめ、数々の賞を受賞した。1974年に映画「華麗なるギャッツビー」の主演俳優ロバート・レッドフォードの衣装デザインを担当したことがら、アメリカを代表するデザイナーとしての地位を確立した。その頃からその名前は我が国服飾業界においても知られるようになり、そのデザインに係る一群の商品には、横長四角形中に記載された「Polo」の文字と共に「by RALPH LAUREN」の文字及び馬に乗ったポロ競技のプレーヤーの図形の各商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)が用いられ、これらは「ポロ」の略称でも呼ばれている。

そして、(株)洋品界昭和55年4月発行「海外ファッション・ブランド総覧1980年版」「ポロ/Polo」の項及びボイス情報(株)昭和59年9月発行「ライセンス・ビジネスの多角的戦略’85」の「ポロ・バイ・ラルフ・ローレン」の項の記述及び昭和63年10月29日付け日経流通新聞の記事によれば、我が国においては西武百貨店が昭和51年にポロ社から使用許諾を受け同52年からラルフ・ローレンのデザインに係る紳士服、紳士靴、サングラス等の、同53年から婦人服の輸入、製造、販売を開始したことが認められる。また、ラルフ・ローレンに係る紳士服、紳士用品については、(株)スタイル社1971年7月発行「dansen子専科」を始め、前記「男の一流品大図鑑」、(株)講談社昭和54年5月発行「世界の一流品大図鑑’79年版」、(株)チャネラー昭和54年9月発行別冊チャネラー「ファッション・ブランド年鑑’80年版」、「男の一流品大図鑑’81年版」(昭和55年11月発行)、「世界の一流品大図鑑’80年版」(昭和55年6月発行)、婦人画報社昭和55年12月発行「MEN′S CLUB1980,12」、「世界の一流品大図鑑’81年版」(昭和56年6月発行)、前記「舶来ブランド事典’84ザ・ブランド」、(株)講談社昭和60年5月発行「流行ブランド図鑑」のそれぞれにおいて、メガネについては、「世界の一流品大図鑑’80年版」、「ファッション・ブランド年鑑’80年版」、「男の一流品大図鑑’81年版」、「世界の一流品大図鑑′81年版」のそれぞれにおいて、「POLO」、「ポロ」、「Polo」、「ポロ(アメリカ)」、「ポロ/ラルフ・ローレン(アメリカ)」等の表題の下に紹介されていることが認められる。

なお、ラルフ・ローレンの「POLO」、「Polo」、「ポロ」の商標について、上記認定事実とほぼ同様の事実を認定した判決(東京高裁平2(行ケ)183、平成3.7.11)がある。

以上の事実を総合し、上記判決をも併せ考慮すると、引用商標は、ラルフ・ローレンのデザインに係る被服類に使用する標章として遅くとも本願出願時頃までには既に我が国において取引者・需要者間に広く認識されるに至っていたものと認められ、その状態は現在においても継続しているというのが相当である。

(2)本願商標は、別紙に表示したとおり、図形とその下部に「POLOSIENNE」の欧文字を配してなるところ、かかる構成において、該図形部分と該文字部分とは、視覚的に分離してみられるばかりでなく、これらを常に一体のものとして把握、理解しなければならないとする格別の事由は見出すことができないものであるから、該文字部分のみで自他商品識別標識としての機能を有するものと認められる。

そして、「POLOSIENNE」の構成中「SIENNE」の文字部分は、フランス語で「彼の、彼女の、自分の」を意味するとしても、「POLO」と「SIENNE」の文字とで不可分一体の既成の観念を示すものとして一般に広く認識されているともいい難いものである。

そうすると、本願商標をその指定商品である「セーター類等」に使用した場合には、前記実情からして、これに接する取引者、需要者は、本願商標構成中の「POLOSIENNE」における語頭部分の「POLO」の部分に注目し、これより前記周知になってぃるラルフ・ローレンに係る「POLO」の標章を想起し、該商品が、ラルフローレン又は同人と組織的・経済的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかの如く出所の混同を生ずるおそれがあるものといわざるを得ない。

(3)以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当し、登録すべきでない。

よって、結論のとおり審決する。

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