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Trademark Appeal Case

記述的商標の使用による識別力獲得

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第19832号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、その構成を別掲に示すものとし、第19類「セメント及びその製品」を指定商品として、平成9年4月21日に登録出願され、その後、指定商品については平成10年9月24日付手続補正書により「コンクリート製車止め」と補正されているものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『駐車用の』を意味する語として親しまれている『Parking』の文字と、『ブロック』を意味し、指定商品との関係では『コンクリートブロック』などを指称するものと認められる『Block』の文字を結合させて、『Parking Block』と普通に用いられる方法をもって書してなるが、一般に、駐車場においては、車の車輪止めのためコンクリートブロックなどを設置しておくことがよくあることをも勘案するならば、全体としても、『駐車用のブロック』程度の意味合いを容易に理解し得ることから、これを、その指定商品に使用したときは、その商品の品質又は用途を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。なお、提出された甲各号証によっては、本願商標が商標法第3条第2項に該当しているものと認めることはできない。」旨の理由で本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

そこで検討するに、本願商標の構成は前記したものであるところ、その構成中の「Parking」の文字は、「駐車」を意味する比較的平易な英語であり、その表音表示である「パーキング」とともに、「駐車設備」を意味する語として普通に使用されているところである。また、その構成中の「Block」の文字は、「かたまり」などを意味する比較的平易な英語であり、その表音表示である「ブロック」は、前記「かたまり」の意味のほか「コンクリートブロック」の略称としても普通に使用されているところである。

そして、一般に、駐車場においては、車の車輪止めのためのコンクリートブロックなどが設置されていることから、本願商標は全体として「駐車用のコンクリートブロック」の如き意味合いを認識させるとみるのが相当であって、本願商標は、商品の用途・品質を普通に用いられる方法で表示するものというべきである。したがって、この点に関する原査定の拒絶の理由は妥当なものであった。

しかしながら、請求人は、本願商標が商標法第3条第2項の要件を具備すると主張し、証拠方法として原審及び当審を通じて甲第1号証ないし同第379号証を提出している。

そこで、以下、請求人の前記主張について検討する。

1)実際に使用している商標および商品

請求人が、商品「コンクリート製車止め」に使用しているとして甲各号証で示している商標は、本願商標と社会通念上同一の商標といえるものである。

2)使用開始時期および使用期間

提出された、商品カタログ(甲第4号証及び同第6号証)、甲第4号証の商品カタログに係る会計帳簿(甲第5号証)、商品展示会への出品事実を示す書面(甲第7号証)、「建設物価」「積算資料」をはじめ5種の業界専門誌における広告宣伝状況(甲第8号証ないし同第12号証及び甲第337号証ないし同第379号証)、関連取り扱い事業者による証明(甲第13号証ないし同第287号証及び甲第289号証ないし同第336号証)を総合して勘案すれば、請求人は、遅くとも、平成3年から本願商標を前記補正後の指定商品に使用してきており、これが現在も継続して使用していると認め得るものである。

3)使用地域

提出された甲第13号証ないし同第287号証及び甲第289号証ないし同第336号証の証明書に係る取引業者の住所によれば、本願商標を付した商品「コンクリート製車止め」は、北海道から沖縄県にわたる全国的地域において取り引きされていることが認められ、また、2)で述べた各業界専門誌は、全国的に販売・購読されているといえることから、本願商標が付された商品は全国的規模で広告・宣伝され、市場流通に供されているといえるものである。

4)指定商品の販売数量

請求人の主張によれば、本願商標を付した指定商品の販売数量は、平成4年7月ないし同11年2月の間において約137万個であるところ、他の書証との関係も考慮すれば、この数量に関する請求人の主張は信用性があるものと推認でき、指定商品の販売数量としては相当程度の実績を得ているものとみても差し支えないというべきである。

5)広告宣伝の方法、回数

本願商標は、前記した業界専門誌において平成5年以降継続して広告・宣伝された事実が認められる(甲第8号証ないし同第12号証及び甲第337号証ないし同第379号証)ことから、本願商標が使用された本願指定商品の宣伝回数、宣伝量は相当程度なされているといい得るものである。

6)他者による「ParkingBlock」及び「パーキングブロック」の文字の使用の有無

当審が職権をもって調査したところ、本願指定商品に関して、「ParkingBlock」及び「パーキングブロック」の文字が、請求人とその取引関係者以外の者により使用されている事実は発見できなかった。

以上、上記の1)ないし6)を総合して検討すれば、本願商標は、平成3年以降継続して使用された結果、これが、本願指定商品の取引者、需要者間において、請求人の取り扱いに係る商品「コンクリート製車止め」の商標として認識されるに至ったものといい得るものである。

してみれば、本願商標は、商標法第3条第2項の要件を具備するもの、すなわち、商品識別の機能を発揮しているものというべきであるから、これをなお原査定の理由をもって拒絶すべきものとすることはできない。

その他、本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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