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Trademark Appeal Case

不使用取消と使用立証

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2017−300729(T2017−300729/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4622793号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成13年4月18日に登録出願、第9類「録画済みビデオディスク及びビデオテープ」を指定商品として、同14年11月22日に設定登録されたものである。

そして、本件審判の請求の登録日は、平成29年10月10日である。

なお、本件審判の請求の登録前3年以内の期間である同26年10月10日から同29年10月9日までの期間を、以下「要証期間」という。

第2 請求人の主張

請求人は、本件商標の登録を取り消す、 審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を審判請求書において、要旨次のように述べた。

本件商標は、その指定商品中、第9類のいずれの指定商品についても、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実がないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

なお、請求人は、被請求人の答弁に対し、何らの意見も述べていない。

第3 被請求人の主張

被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を、答弁書において、要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第6号証(枝番を含む。)を提出した。

1 答弁の理由

被請求人は、本件商標を第9類「録画済みビデオディスク及びビデオテープ」について、下記のように使用しているので、その証拠を提出する。

(1)乙第1号証

乙第1号証は、パンフレットであり、この表紙の下中央に本件商標の記載がある。乙第1号証の6頁には、「マンション管理士」の説明があり、その「基礎学習+論点マスター」の欄の下には、「らくらくわかるマンション管理士速習テキスト準拠合格ポイント講義DVD(7枚)」が写真とともに記載されている。乙第1号証の裏ページに、このDVDの購入申し込み先で、パンフレットの発行者と記載されている「TAC出版」は、被請求人のブランドの一つであり、使用者は被請求人自身である(乙2)。

(2)乙第3号証の1及び2は、それぞれDVDの外箱の裏と表で、「らくらくわかるマンション管理士速習テキスト準拠合格ポイント講義DVD」と記載されていて、その表側(乙3の1)は、乙第1号証の6頁の写真とほぼ同じようなデザインとなっている。なお、これが乙第1号証の6頁の写真と若干異なるのは、パンフレットでは印刷段階でのイメージ図を使用したためである。

(3)乙第4号証は、乙第3号証のDVDの外箱の内側の写真で、「らくらくわかるマンション管理士速習テキスト準拠合格ポイント講義DVD」と記載されているDVDが写っている。

(4)乙第5号証は、乙第4号証の中に入っていたDVDの「Disc1」である。

(5)乙第6号証は、乙第5号証のDVDを上映した写真で、「らくらくわかるマンション管理士速習テキスト準拠合格ポイント講義DVD」の講師であるH氏の授業が録画されている。

2 商標の同一性

乙第1号証に表示されている商標は、本件商標そのものである。

3 商品表示性

乙第1号証には、当該DVDの内容や購入方法が写真入で紹介されている広告パンフレットであるから、本件商標は、このDVDという商品との具体的関係において使用されているので、乙第1号証における本件商標の使用は、「録画済ビデオディスク」という「商品・・・に関する広告、価格表若しくは取引書類に標章を付して展示し、若しくは頒布・・・する行為」(商標法第2条第3項第8号)に当たる。

4 独立の商品性

乙第3号証の「らくらくわかるマンション管理士速習テキスト準拠合格ポイント講義DVD」の内容は、講師の講義を録画したDVDを販売して、それを購入者が視聴するだけの内容であり、それ以外に教室などでの授業はなく、その教材でもない。また、この料金は、このDVDと書籍込みのフルパックで32,000円であるが、その中の「テキスト」「問題集」なし(ただし「予想模試問題集」と「法律改正点レジュメ」はあり)は、28,000円で販売されている(乙1)し、DVDのみの定価は、19,000円となっている(乙3の2)。

5 要証期間内の頒布について

乙第1号証の上には、「2016年合格目標」とあるので、遅くとも、2015年暮れには、このパンフレットの頒布が開始されていたはずである。そして、後ろ表紙の申込書の差出有効期限は、平成28年11月30日までとされていて、同じく下の赤地部分には、「本書内容に記載されている内容は、2016年1月現在のものです」とある。

よって、これらから、乙第1号証は、要証期間内の平成28年1月から11月の間に頒布されものであるといえる。

第4 当審の判断

1 被請求人の提出した証拠及びその主張について

(1)乙第3号証について

乙第3号証の1は、DVDの外箱(表)の写真であり、その外箱には、右上段に「2016/年度版」、その左側に「らくらくわかる!/マンション管理士/速習テキスト準拠/合格ポイント/講義DVD」の記載がある。

乙第3号証の2は、DVDの外箱(裏)の写真であり、その外箱には、上部に「定価:本体19,000円(税別)」の記載、その下に「CONTENTS/Disc/1」、「1 区分所有法(1)〜(6)」の記載がある。

また、その下部には、「2016年度版/らくらくわかる!/マンション管理士/速習テキスト準拠/合格ポイント講義DVD」、「2016年5月26日 初版第1刷発行」、及び「発行所 TAC株式会社 出版事業部」の記載がある。

(2)乙第6号証について

乙第6号証は、被請求人の答弁書によれば、「2016年度 らくらくわかる!/マンション管理士速習テキスト準拠 合格ポイント講義」のDVDのDisc1の映像を画面として印刷した写真であるとされるものであり、その2葉目の写真には、赤色で「資格の学校」の文字と「TAC」の欧文字を上下二段に横書きしてなる商標(以下「使用商標」という。)が表示されている。

また、3葉目の写真には、上段に「2016年度版 らくらくわかる!/マンション管理士速習テキスト準拠 合格ポイント講義」、その下に「Disc1」、その右側に「はじめに/第1編/区分所有法(1)「( )は、○のこと。以下同じ。」(P.2〜)/区分所有法(2)(P.10〜)/区分所有法(3)(P.16〜)/区分所有法(4)(P.24〜)/区分所有法(5)(P.30〜)/区分所有法(6)(P.36〜)」の記載がある。

2 上記1によれば、以下の事実が認められる。

(1)被請求人であるTAC株式会社は、「2016年度版/らくらくわかる!/マンション管理士/速習テキスト準拠/合格ポイント/講義DVD」の表題が付いたDVD(以下「使用商品」という。)を2016年5月26日に発行した。

また、使用商品の外箱の裏面には、「Disc1」の内容として「1 区分所有法(1)〜(6)」の記載がある(乙3)。

(2)乙第6号証のDisc1の映像を画面として印刷した写真には、DVDの内容に入る前の写真に使用商標(別掲2)が表示されており、3葉目の写真には、「2016年度版」、「らくらくわかる!」「マンション管理士速習テキスト準拠 合格ポイント講義」のタイトルの表示があり、その下には、「第1編/区分所有法(1)(P.2〜)/区分所有法(2)(P.10〜)/区分所有法(3)(P.16〜)/区分所有法(4)(P.24〜)/区分所有法(5)(P.30〜)/区分所有法(6)(P.36〜)」の見出しの表示がある(乙6)。

以上のことから、使用商品に表示されている表題と、乙第6号証のDisc1の画面の写真に表示されているタイトルは、同じであり、また、使用商品の外箱の裏面のDisc1の内容と、乙第6号証のDisc1の内容を示す写真に記載されているタイトルの表示は同じであるから、乙第3号証の使用商品のDisc1と乙第6号証のDisc1は、同一のであると認められる。

(3)してみれば、被請求人は、2016年5月26日の発行日以降、使用商標が表示される該使用商品を「定価:本体19,000円(税別)」で販売したとこが推認できる。

3 上記1及び2によれば、以下のように判断できる。

(1)使用商標の使用者について

被請求人(商標権者)は、使用商品の外箱の裏面に「TAC株式会社」の文字を表示していることから、使用商品のDisc1の画面に表示された使用商標の使用者は、被請求人であると認められる。

(2)使用期間について

使用商品の外箱の裏面(乙3の2)には、「2016年5月26日 初版第1刷発行」とあることから、使用商品は、2016年5月26日に発行されたものであり、上記日付は、要証期間内である。

(3)使用商標が本件商標と社会通念上同一であるかについて

使用商品のDisc1の画面には、上記1(1)のとおり使用商標が表示されているところ、本件商標は、前記第1のとおり、赤色で「資格の学校」の文字と「TAC」の欧文字を上下二段に横書きしてなる商標であるから、使用商標と本件商標は、同一のものであるから、使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる。

(4)使用商品について

被請求人(商標権者)は、使用商品の画面上に、本件商標と社会通念上同一の商標を使用し、その使用商品は、本件商標の指定商品である「録画済みのビデオディスク及びビデオテープ」の範ちゅうに含まれる商品(録画済みDVD)であると認められる。

(5)小括

上記(1)ないし(4)によれば、本件商標の使用者である被請求人(商標権者)は、要証期間である2016年5月26日に本件審判の請求に係る指定商品「録画済みのビデオディスク及びビデオテープ」の範ちゅうに含まれる「録画済みのDVD」に、本件商標と社会通念上同一と認められる使用商標が表示される使用商品を販売したものと推認することができる。

そして、上記の使用行為は、商標法第2条第3項第2号にいう「商品に・・・標章を付したものを譲渡・・・する行為」に該当するものである。

4 まとめ

以上のとおり、被請求人(商標権者)は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が、その請求に係る指定商品中の「録画済みのDVD」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したものと認められる。

したがって、本件商標の登録は、その請求に係る指定商品について、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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