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Trademark Appeal Case

結合商標の類否と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2018−6672(T2018−6672/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,別掲1のとおりの構成よりなり,第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第35類「織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,宝玉及びその模造品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定商品及び指定役務として,平成28年11月22日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,拒絶の理由に引用した登録商標は,以下の6件であり,いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第476617号商標(以下,「引用商標1」という。)は,別掲2のとおりの構成よりなり,昭和29年11月25日に登録出願,第36類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同31年2月9日に設定登録され,その後,同52年3月7日,同61年11月13日,平成8年6月27日及び同17年10月18日に商標権の存続期間の更新登録がされ,さらに,同18年4月12日に,第25類「被服(頭から冠る防虫網・あみ笠・すげ笠・ナイトキャップを除く。)」とする指定商品の書換登録がなされ,さらにその後,同28年3月15日に,商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(2)登録第477773号商標(以下,「引用商標2」という。)は,別掲3のとおりの構成からなり,昭和30年7月2日に登録出願,第65類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同31年3月10日に設定登録され,その後,同51年8月9日,同61年5月21日,平成8年7月30日及び同17年10月18日に商標権の存続期間の更新登録がされ,さらに,同18年4月12日に,第20類「スリーピングバッグ」及び第28類「運動用具(体育用器械器具・体操用器械器具・スターターピストル・スケート靴を除く。)」とする指定商品の書換登録がなされ,さらにその後,同28年4月26日に,商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(3)登録第2557589号商標(以下,「引用商標3」という。)は,別掲4のとおりの構成からなり,平成2年5月17日に登録出願,第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同5年7月30日に設定登録され,その後,同15年6月3日に商標権の存続期間の更新登録がされ,さらに,同年8月20日に,第28類「運動用具」とする指定商品の書換登録がなされ,さらにその後,同25年6月18日に,商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(4)登録第4877102号商標(以下「引用商標4」という。)は,「プリマ」の文字を標準文字で表してなり,平成16年7月28日に登録出願,第6類,第9類,第19類及び第20類に属する後掲1のとおりの商品を指定商品として,同17年7月1日に設定登録され,その後,同27年6月23日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(5)登録第4971446号商標(以下,「引用商標5」という。)は,「プリマ」の文字を標準文字で表してなり,平成17年7月20日に登録出願,第4類,第11類,第14類,第21類,第24類,第25類,第26類,第28類,第30類,第31類,第32類,第33類,第41類,第42類,第44類及び第45類に属する後掲2のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,同18年7月21日に設定登録され,その後,同28年6月21日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(6)登録第5276830号商標(以下,「引用商標6」という。)は,別掲5のとおりの構成からなり,平成21年1月9日に登録出願,第1類,第16類,第18類,第29類,第30類,第37類及び第40類に属する後掲3のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,同年10月30日に設定登録されたものである。

以下,これら6件の商標をまとめていうときは「引用商標」という。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は,別掲1のとおり「La prima」の欧文字を筆記体で横書きしてなるところ,本願商標を構成する「La」の文字はスペイン語又はイタリア語の定冠詞,「prima」の文字は「報奨金,奨励金」等の意味を有するスペイン語,又は「第一学年」等の意味を有するイタリア語(「西和辞典(増訂版) 株式会社白水社」,「伊和中辞典 第2版 株式会社小学館」)ではあるものの,我が国において,スペイン語及びイタリア語は親しまれた外国語とはいえないことから,直ちにそのスペイン語又はイタリア語で表された本願商標の表す意味を理解するとまでいえないものである。

そして,本願商標構成中,「La」の文字は定冠詞であるとしても,上記のとおり,後に続く「prima」の文字が,我が国において,その意味を直ちに理解するものとはいえない文字であることに加え,本願商標は,同書同大でまとまりよく一体に表されており,本願商標から生ずる「ラプリマ」の称呼も4音と比較的短い音数であって一連に称呼し得るものであることからすると,「La」の部分を,殊更省略して,「prima」の文字部分のみに着目するというよりは,むしろ,「La prima」の文字の全体をもって,一種の造語を表したものと認識し,把握されるとみるのが自然である。

そうすると,本願商標からは,その構成文字に相応して「ラプリマ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標について

ア 引用商標1について

引用商標1は,別掲2のとおり,「prima」の欧文字と「プリマ」の片仮名文字を二段に書してなるところ,上段の「prima」の欧文字は,「報奨金,奨励金」等の意味を有するスペイン語,「第一学年」等の意味を有するイタリア語,又は「主な,第一の,首位の」の意味を有する英語(ランダムハウス英和大辞典 第2版 株式会社小学館)であるものの,その文字の意味が,直ちに理解されるとはいえないものである。

しかしながら,下段の「プリマ」の文字は「プリマドンナ・プリマバレリーナの略」の意味を有する語(広辞苑 第7版 岩波書店)として,広く知られている文字である。

そうすると,引用商標1は,片仮名文字の意味から「プリマドンナ・プリマバレリーナの略」の観念を生じるものである。

してみれば,引用商標1は,その構成文字に相応して,「プリマ」の称呼及び「プリマドンナ・プリマバレリーナの略」の観念が生じるものである。

イ 引用商標2について

引用商標2は,別掲3のとおり,「prima」の欧文字と「プリマ」の片仮名文字を二段に書してなるところ,上記アと同様に,「プリマ」の称呼及び「プリマドンナ・プリマバレリーナの略」の観念が生じるものである。

ウ 引用商標3について

引用商標3は,別掲4のとおり,「PRIMA」の欧文字を横書きしてなるところ,該文字は大文字と小文字の差異はあるものの引用商標1及び2の欧文字部分と同じつづりであって,上記アのとおり,その文字の意味が,直ちに理解されるとはいえないものである。

してみれば,引用商標3は,その構成文字に相応して「プリマ」の称呼を生じ,特定の観念は生じないものである。

エ 引用商標4及び引用商標5について

引用商標4及び引用商標5は,ともに「プリマ」の文字を標準文字で表してなるところ,上記アと同様に,「プリマ」の称呼及び「プリマドンナ・プリマバレリーナの略」の観念を生じるものである。

オ 引用商標6について

引用商標6は,別掲5のとおり,黒地の横長長方形の内部に白抜きで「P」の文字を配し,その「P」の上面に接するように白色の横線を配してなる図形の右側に,「プリマ」の片仮名文字を書してなるものであるところ,これらは視覚上分離して認識,把握されるばかりでなく,全体として特定の観念を生じるものでもない。

そうすると,図形部分と文字部分は,それぞれ独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得る要部として理解されるものである。

してみれば,本願商標構成中「プリマ」の文字部分からは,上記アと同様に,「プリマ」の称呼を生じ,「プリマドンナ・プリマバレリーナの略」の観念を生じるものである。

(3)本願商標と引用商標との類否について

本願商標と引用商標とを比較すると,外観においては,両商標は,上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるものであって,それぞれの構成態様において,両者は明らかに相違するものであるから,外観上,判然と区別し得るものである。

そして,本願商標から生じる「ラプリマ」の称呼と引用商標から生じる「プリマ」の称呼とを比較すると,本願商標の第2音から第4音における「プリマ」の3音が共通するが,語頭における「ラ」の音の有無の差異を有するものであり,ともに4音又は3音という比較的短い音構成であることからすれば,語頭における「ラ」の音の有無が称呼全体に及ぼす影響は少なくないものであるから,両者は,称呼上十分に聴別できるものである。

さらに,観念においては,本願商標及び引用商標3からは,特定の観念を生じないものであり,引用商標1,引用商標2及び引用商標4ないし引用商標6から「プリマドンナ・プリマバレリーナの略」の観念を生じるものであるから,両者は観念において比較することはできない。

以上からすれば,本件商標と引用商標とは,観念において比較できず,外観,称呼において明らかな差異を有するものであるから,その外観,称呼及び観念によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すれば,両商標をそれぞれ同一又は類似の商品について使用しても,両者は,相紛れることのない非類似の商標というべきである。

(4)まとめ

以上のとおり,本願商標は,引用商標とは類似する商標とはいえず,その指定商品が,引用商標の指定商品と同一又は類似するとしても,商標法第4条第1項第11号に該当するものではないから,これを理由として本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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