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Trademark Appeal Case

外国語の造語性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2018−650006(T2018−650006/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「FISIO」の欧文字を横書きしてなり、第3類、第10類及び第21類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品を指定商品として、2014年10月22日にFranceにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2015年(平成27年)4月21日に国際商標登録出願されたものである。

その後、指定商品については、原審における平成28年6月27日付けの手続補正書及び当審における2018年(平成30年)4月24日付けで国際登録簿に記録された限定の通報があった結果、最終的に、第10類「Breast pumps;containers for the collection and preservation of mother’s milk.」及び第21類「Isothermic bags;insulated bags,pouches,small bags,envelopes and other insulated containers for cooling and cold preservation,particularly for feeding bottles;household containers for baby food.」とされたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第2126657号商標(以下「引用商標1」という。)は、「フィジオ」の片仮名と「PHYSIO」の欧文字とを上下二段に書してなり、昭和61年9月8日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成元年3月27日に設定登録され、その後、同17年9月2日に、指定商品中「歯みがき」を取り消す旨の商標権一部取消し審判の審決の確定登録がされ、また、同21年5月13日に、指定商品を第3類「せっけん類,化粧品,香料類」とする指定商品の書換登録がされたものである。

(2)登録第2453728号の1商標(以下「引用商標2」という。)は、「フィジオ」の片仮名と「PHYSIO」の欧文字とを上下二段に書してなり、平成元年11月13日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同4年9月30日に設定登録され、その後、同14年10月23日に、指定商品を第1類ないし第5類、第8類、第10類、第16類、第19類、第21類及び第30類とする指定商品の書換登録がされた登録第2453728号商標について、同15年12月25日に商標権の分割移転の登録がされた結果、指定商品を第1類「化学品,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。),植物成長調整剤類」、第2類「木材保存剤,松脂,媒染剤」、第3類「家庭用帯電防止剤,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,さび除去剤」、第4類「固形潤滑剤」、第5類「薬剤,ばんそうこう,包帯,衛生マスク,ガーゼ,生理用ナプキン,脱脂綿,包帯液,オブラート,カプセル,歯科用材料,胸当てパッド,眼帯,耳帯但し、歯科用材料を除く」、第8類「ピンセット」、第10類「氷まくら,三角きん,支持包帯,乳首,スポイト,氷のう,ほ乳用具,避妊用具,人工鼓膜用材料,手術用キャットガット,吸い飲み,氷のうつり,魔法ほ乳器」、第16類「事務用又は家庭用ののり及び接着剤」、第19類「タール類及びピッチ類」、第21類「デンタルフロス」及び第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤」とし、さらに、同24年7月3日に第5類「薬剤,ばんそうこう,包帯,衛生マスク,ガーゼ,生理用ナプキン,脱脂綿,包帯液,オブラート,カプセル,歯科用材料,胸当てパッド,眼帯,耳帯但し、歯科用材料を除く」についてのみ商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号該当性について

ア 引用商標1との関係について

本願商標の指定商品は、前記1のとおり補正及び限定された結果、引用商標1の指定商品と類似する商品が全て削除され、引用商標1の指定商品と類似しないものになったと認められる。

イ 引用商標2との関係について

(ア)本願商標について

本願商標は、前記1のとおり、「FISIO」の文字からなるところ、該文字は、「自然」の意味を有するイタリア語の接頭語として、辞書等に掲載されているとしても、我が国において一般に知られている語とは認められないものであるから、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として理解されるとみるのが相当である。

そして、欧文字からなる造語については、これを称呼する場合には、我が国において親しまれたローマ字の読み又は英語における発音に倣って称呼されるとみるのが相当である。

そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して、「フィジオ」又は「フィシオ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(イ)引用商標2について

引用商標2は、前記2(2)のとおり、「フィジオ」の文字と「PHYSIO」の文字とを上下二段に横書きした構成からなるところ、その構成中の下段の「PHYSIO」の欧文字は、「物理療法家」等の意味を有する英語として辞書等に掲載されているとしても、我が国において一般に知られている語とは認められないものであるから、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として理解されるとみるのが相当である。

そして、欧文字からなる造語については、これを称呼する場合には、我が国において親しまれたローマ字の読み又は英語における発音に倣って称呼されるとみるのが相当であるから、引用商標2の構成中の上段の「フィジオ」の文字は、下段の「PHYSIO」の欧文字の読みを特定したものと無理なく理解されるものである。

そうすると、引用商標2は、「フィジオ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(ウ)本願商標と引用商標2との類否について

本願商標と引用商標2の類否について検討すると、外観においては、両者は、語尾の「SIO」の文字を共通にするものの、語頭において「FI」と「PHY」の文字の顕著な差異を有することから、その印象が異なるものであり、かつ、本願商標は、欧文字のみを一段に表してなるのに対し、引用商標2は、片仮名と欧文字を二段に表してなるものであって、それぞれの構成文字の書体も相違することから、両商標は、外観上、明確に区別し得るものである。

次に、称呼においては、両商標は、「フィジオ」の称呼を共通にするものである。

また、観念においては、両商標は特定の観念を生じないものであるから、比較することができない。

そうすると、本願商標と引用商標2とは、称呼を共通にする場合があるとしても、観念において比較することができず、外観において明確に区別できるものであり、その外観における相違が顕著であることから、外観、称呼及び観念を総合して考察すると、両商標は、商標の出所の誤認、混同を生ずるおそれのない非類似の商標というのが相当である。

ウ 小括

前記ア及びイのとおり、本願の指定商品は、補正及び限定された結果、引用商標1に係る指定商品とは類似しないものとなり、また、本願商標と引用商標2とは非類似の商標であるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(2)まとめ

以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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