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Trademark Appeal Case

地名と温泉名の結合の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2018−3165(T2018−3165/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「たてやま鏡ヶ浦温泉」の文字を標準文字で表してなり、第43類「宿泊施設の提供,飲食物の提供」及び第44類「温泉施設の提供」を指定役務として、平成28年9月13日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『たてやま鏡ヶ浦温泉』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、『たてやま』の文字は、『千葉県館山市』の意味を有する語であり、『鏡ヶ浦温泉』の文字は、千葉県館山市にある温泉名を表したものと認められるから、その構成全体として、『千葉県館山市の鏡ヶ浦温泉』を容易に認識させる。そうすると、本願商標を、その指定役務について使用しても、これに接する取引者、需要者は、『千葉県館山市の鏡ヶ浦温泉に関する役務、千葉県館山市の鏡ヶ浦温泉において提供される役務』であることを認識するにとどまり、本願商標は、単に役務の質(内容、提供の場所)を普通に用いられる方法で表示するものと判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「たてやま鏡ヶ浦温泉」の文字からなるところ、その構成中の「たてやま」の文字部分は、「富山県の南東部、北アルプスの北西端に連なる連峰。」を意味する「立山」や「千葉県南端の市」を意味する「館山」などの語を連想させる場合があるものの、特定の地名の観念を生じるとまではいえないものである。

また、構成中の「鏡ヶ浦温泉」の文字部分は、例えば、全国の温泉を紹介する「JAPAN WEB MAGAZINE」の「日本の温泉一覧」のウェブサイト(https://japan-web-magazine.com/japanese/onsen/onsen-index.html)、「Wikipedia」の「日本の温泉地一覧」のウェブサイト(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E6%B8%A9%E6%B3%89%E5%9C%B0%E4%B8%80%E8%A6%A7)、「駅街ガイド.jp」の「全国温泉ガイド」のウェブサイト(http://onseng.jp/)、「楽天トラベル」の「2018年上半期人気温泉地ランキング」のウェブサイト(https://travel.rakuten.co.jp/mytrip/ranking/onsen/)、「日本旅行」の「にっぽんの温泉100選」のウェブサイト(http://www.nta.co.jp/yado/onsen/onsen100/)、「るるぶトラベル」の「にっぽんの温泉100選 泉質ランキングベスト50」のウェブサイト(https://rurubu.travel/theme/senshitsuranking/)等の多数のインターネット情報において、その掲載が見られず、さらに、「鏡ヶ浦温泉」の文字は、辞書等にも載録がないことからすれば、「鏡ヶ浦温泉」という名称の温泉の存在を確認することができない。

そうすると、「たてやま」の文字と「鏡ヶ浦温泉」の文字を結合した「たてやま鏡ヶ浦温泉」の文字からは、直ちに特定の温泉の名称を理解、認識させるということはできないものである。

してみれば、「たてやま鏡ヶ浦温泉」の文字からなる本願商標をその指定役務について使用しても、役務の質、提供の場所を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものとはいえず、自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものであるというべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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