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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第11号「論点抽出失敗」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2018−7473(T2018−7473/J1)|請求不成立)

審判番号
不服2018−7473(T2018−7473/J1)
審判種別
不服

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
論点抽出失敗
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2018−7473(T2018−7473/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「論点抽出失敗」です。特許庁は「本件審判の請求は,成り立たない」と判断しました(請求不成立)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は,成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,別掲1のとおりの構成よりなり,第14類,第16類,第18類,第20類,第24類,第25類,第26類及び第28類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品とし,平成28年5月20日に登録出願され,その後,指定商品については,原審における同28年12月9日付けの手続補正書,及び当審における同30年6月22日付けの手続補正書をもって,第14類「キーホルダー,時計,貴金属製靴飾り」,第16類「トレーディングカード,ポスター,シルクスクリーン印刷物,印刷物,車体に貼るステッカー,文房具類」,第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第28類「ボードゲーム,遊戯用カード,トレーディングカードゲーム,囲碁用具,歌がるた,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5854217号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成よりなり,平成27年9月14日に登録出願,第35類「広告業,広告用具の貸与,建築物における来訪者の受付及び案内,ショッピングモール事業の運営及び管理,衣料品・飲食料品及び生活用品に係る各種商品を一括して取り扱う小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おむつの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食肉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食用水産物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,野菜及び果実の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,米穀類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,牛乳の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,清涼飲料及び果実飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,畳類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,手動利器・手動工具及び金具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,花及び木の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,文房具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,運動具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,楽器及びレコードの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,写真機械器具及び写真材料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,たばこ及び喫煙用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」,及び第36類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として,同28年5月27日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号該当性について

ア 本願商標について

本願商標は,別掲1のとおりの構成からなるところ,その構成中一部が図案化及び薄赤色の彩色がされてはいるものの,「AZALEA」の欧文字が表されたものと無理なく看取されるものである。

そして,当該欧文字は,「アザレア(azalea)」の項に「ツツジ類の園芸品種の総称。・・・アゼリア。」(株式会社小学館 大辞泉第2版)と記載され(「アゼリア(azalea)」の項には「→アザレア」と,「アザレア」の項を参照するように記載されている。),植物の名称として一般に知られているところである。

そうすると,本願商標は,その構成文字に相応して「アザレア」及び「アゼリア」の称呼を生じ,また,植物の名称としての「アザレア(アゼリア)」の観念が生じるとみるのが相当である。

なお,職権調査によると,実際の取引においては,請求人は,商品に付するキャラクタのユニット名称として「AZALEA」の欧文字を使用し,当該欧文字には「アゼリア」の片仮名が併記されていることが認められる(請求人のウェブサイト http://www.sunrise-inc.co.jp/corporate/info.php)。

以上よりすると,本願商標は,「アザレア」及び「アゼリア」の称呼,及び植物の名称としての「アザレア(アゼリア)」の観念を生じるものである。

イ 引用商標について

引用商標は,別掲2のとおりの構成からなるところ,その構成中上段の文字部分が図案化されてはいるものの,「アゼリア」の片仮名が表されたものと無理なく看取されるものであり,その下段中央に小さく「azalea」の欧文字を配してなるものである。

そして,上段の「アゼリア」の片仮名は,下段の欧文字の読みを表したものと無理なく理解されるものである。

以上よりすると,引用商標は,「アゼリア」の称呼を生じ,また,上記アと同様に,植物の名称としての「アザレア(アゼリア)」の観念を生じるものである。

ウ 本願商標と引用商標の類否について

本願商標と引用商標は,上記ア及びイのとおり,本願商標が欧文字より構成されるのに対し,引用商標が片仮名及び欧文字より構成されるものであるから,外観において,全体として差異を有するとしても,本願商標と引用商標の欧文字部分は,大文字と小文字の違いがあるものの,そのつづりを共通にするものであるから,互いに近似した印象を与えるものといえる。

そして,両商標は,「アゼリア」の称呼を共通にし,植物の名称としての「アザレア(アゼリア)」の観念を同一にするものである。

してみれば,本願商標と引用商標とは,外観において,差異を有するものとしても,本願商標と引用商標の欧文字部分において互いに近似した印象を与え,「アゼリア」の称呼を共通にし,植物の名称としての「アザレア(アゼリア)」の観念を同一にするものであるから,互いに紛らわしい類似の商標というべきである。

エ 本願商標の指定商品と引用商標の指定役務の類否について

本願商標の指定商品中,第14類,第16類及び第28類の指定商品並びに第25類「被服,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」は,引用商標の指定役務中,第35類「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,手動利器・手動工具及び金具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,文房具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,運動具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」とは,それぞれ取り扱い及び販売される商品において共通するため,商品の販売及び役務の提供が同一業者によって行われるのが通常で,その商品の販売場所と役務の提供場所,需要者の範囲も一致することから,それぞれの商品と役務の間に出所の混同を生じるおそれがあるものであり,相互に類似するものと認められる。

オ 小括

以上からすれば,本願商標と引用商標とは,類似する商標であり,本願商標の指定商品も,引用商標の指定役務と類似するものであるから,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)請求人の主張について

ア 請求人は,「AZALEA」の英単語は,平均的な語学力を有し,各指定商品に使用された本願商標に接する通常の取引者,需要者にとって,直ちにその正確な意味合いを想起し得るほど認知された単語ではなく,しかも,本願商標は,「ツツジ」に関連する第31類の「苗,苗木,木,花,盆栽,ドライフラワーなど」の商品を指定したものではないから,本願商標の指定商品における出所識別標識としての特定の観念を有しない旨主張する。

しかしながら,「AZALEA」の英単語は,上記(1)アで示した辞書(株式会社小学館 大辞泉第2版)以外にも,一般的な国語辞典等において,その英語のつづりとともに,植物の名称としての「アザレア」の意味を有することの記載が認められ(株式会社岩波書店 広辞苑第7版,株式会社三省堂 大辞林第3版,株式会社集英社 日本語になった外国語辞典第2版,株式会社集英社 imidas現代人のカタカナ語欧文略語辞典),植物の一名称として,一般の取引者,需要者にも親しまれているというのが相当であり,当該語は,「アゼリア」とも読まれることは,上記(1)アのとおりであるから,本願商標及び引用商標からは,植物の名称としての「アザレア(アゼリア)」の観念を生じるといえる。

イ 請求人は,本願商標は,その全体が薄い赤色で統一され,「細幅」線部分と「広幅」線部分とのコントラスト感や,五葉形状のアクセント感とあいまって,外観上,明るく落ち着きのある顕著な印象を,本願商標の看者に与える一方,引用商標は,上段の「アゼリア」の文字部分よりも極めて小さく目立ちにくい下段の「azalea」の文字部分だけが独立して看者の注意を引くように構成されているとは到底いえず,出所識別標識として作用するのは上段の文字部分又は構成全体であるから,本願商標及び引用商標は,外観において明確に区別できる旨主張する。

しかしながら,引用商標の構成中,下段の「azalea」の欧文字部分は,上段に比べて小さめに書されているとしても,十分判読可能なものであって,引用商標の指定役務について自他役務の識別標識の機能を果たさないということはできないし,本願商標と引用商標とは,上記(1)ウのとおり,外観において,全体として差異を有するとしても,本願商標と引用商標の欧文字部分において互いに近似した印象を与え,「アゼリア」の称呼を共通にし,植物の名称としての「アザレア(アゼリア)」の観念を同一にするものであるから,互いに紛らわしい類似の商標というべきである。

ウ したがって,請求人の上記主張はいずれも採用できない。

(3)まとめ

以上のとおり,本願商標は,引用商標と類似し,その指定商品も,引用商標の指定役務と類似するものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当し,登録することができない。

よって,結論のとおり審決する。

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