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Trademark Appeal Case

分子調理器の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2018−4878(T2018−4878/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「分子調理器」の文字を標準文字で表してなり、第7類「食品加工用又は飲料加工用の機械器具及びその部品,業務用食品加工用で熟成を行なうための機械器具」及び第11類「加熱調理器具,熱風式オーブン,鉄板焼き器(加熱調理用機械器具),電気式フードウォーマー,電気オーブン,オーブントースター,トースター,電子レンジ,電気式圧力鍋,電気式の食品蒸し器,電気式揚物器,揚物用機械,油を使用しない電気式揚物器,電気式炊飯器,電気式コーヒーメーカー,電気式鍋,電気式湯沸かし,家庭用オーブン電子レンジ,家庭用飲料ディスペンサー,過熱水蒸気応用技術を利用した家庭用電気式オーブン,家庭用電気式ワイン保存用冷蔵庫,業務用各種飲料ディスペンサー,業務用飲料ディスペンサー,過熱水蒸気応用技術を利用した業務用電気式オーブンレンジ,業務用スープディスペンサー,業務用オーブンレンジ,業務用煮炊釜,業務用茹で麺器,業務用解凍電気冷蔵庫,温度を制御することができる業務用保存用冷却機,業務用冷却機,冷蔵庫,米用冷蔵庫,冷凍庫,冷凍冷蔵庫,急速冷凍庫,ワイン保管・冷却用冷蔵庫,ガスオーブン,冷却用機器」を指定商品として、平成28年11月11日に登録出願されたものである。

2 原査定における拒絶の理由の要旨

原査定は、「本願商標は、『分子調理器』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の『分子』の文字は、『原子の結合体で、物質がその化学的性質を保って存在しうる最小の構成単位とみなされるもの。』等の意味を有する語であり、また、『調理器』の文字は、『料理をする道具』等の意味を有する語である。そして、近年、食材や調理のプロセスを分子レベルで捉え、新たな美味しさを追求する『分子調理』という方法で調理が行われ、また、分子調理に適した調理器具が開発されている実情が認められる。そうすると、本願商標は、全体として、『分子調理に適した調理器具』程の意味合いを理解させるものであるから、これを本願の指定商品中、例えば、『分子調理に適した食品又は飲料の加工機械器具,分子調理に適した調理器具』に使用しても、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「分子調理器」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「分子」の文字は、「原子の結合体で、物質がその化学的性質を保って存在しうる最小の構成単位とみなされるもの。」等の意味を有する語であり、また、「調理器」の文字は、「料理をする道具」等の意味を有する語であるとしても、これらを一連に結合してなる「分子調理器」の文字は、これに相応する特定の調理器が見当たらないことからすれば、商品の品質を直接的かつ具体的に表示したものとして直ちに理解されるとはいい難く、むしろ特定の意味合いを認識させることのない一種の造語として認識し、把握されるとみるのが自然である。

また、当審において職権をもって調査するも、「分子調理器」の文字が、本願の指定商品を取り扱う業界において、商品の品質等を表示するものとして、取引上、普通に採択、使用されているという実情も見いだすことができず、さらに、本願の指定商品の取引者、需要者が該文字を商品の品質を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。

してみれば、本願商標をその指定商品について使用しても、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質について誤認を生ずるおそれもないというべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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