結論テキスト
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 異議2017−900323(T2017−900323/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第5969035号商標(以下「本件商標」という。)は、「超COOL」の文字を標準文字で表してなり、平成28年11月15日に登録出願、第1類「撥水剤,防かび剤,防湿剤,調湿剤,除湿剤,防しわ剤,防水剤,保温剤,冷凍剤,冷却剤,その他の化学品,工業用のり及び接着剤,植物成長調整剤類,肥料,試験紙(医療用のものを除く。)」、第3類「かつら装着用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,つけまつ毛用接着剤,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,せっけん類,歯磨き,冷却効果のあるスプレー式化粧品,紫外線からの保護効果を有する化粧品,その他の化粧品,香料,薫料」及び第5類「スプレー式冷却用薬剤,その他の薬剤,医療用試験紙,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,綿棒,おむつ,おむつカバー,はえ取り紙,防虫紙」を指定商品として、同29年7月5日に登録査定、同年8月4日に設定登録されたものである。
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、その指定商品中、第3類に属する指定商品について、商標法第3条1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するから、当該指定商品に係る登録は取り消されるべきである旨申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第24号証を提出した。
(1)本件商標は、「普通のものよりかけ離れ、とび越えていること」の意味を有する漢字である「超」の語及び「涼しい」、「ほどよく冷たい」の意味を有する英語である「COOL」の語からなるものであることは明白である。
ところで、本件商標の指定商品中、入浴剤(医療用でないもの)、ローション、ボディーシート、ボディソープ等の商品においては、商品を使用することによって「清涼感や爽快感等を与える商品」が普通に流通しているとともに、こうした商品の品質を表す語として、「COOL」又は「クール」の語が普通に使用されている(甲1〜甲4)。
また、入浴剤(医療用でないもの)、ボディーシート、ボディソープ等の商品においては、強い清涼感や爽快感を与える商品や冷却感や冷感まで感じさせる商品が普通に流通するとともに、「清涼感や爽快感等を与える商品」の品質をさらに強調するために、「超COOL」又は「超クール」の語が、「強く清涼感や爽快感等を与える商品」の品質を表す語として普通に使用され、認識されているものである(甲5〜甲24)。
(2)上記(1)によれば、本件商標は、これを本件商標の指定商品中、第3類に属する指定商品に使用するときは、「強く清涼感や爽快感を与える商品」であることを直感させ、単に商品の品質を表すにすぎないものであることから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
また、本件商標を上記第3類に属する指定商品中の「強く清涼感や爽快感を与える商品」以外の商品に使用するときは、あたかもその商品が「強く清涼感や爽快感を与える商品」であるかのごとく直感させ、その商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。
審判長は、商標権者に対し、「本件商標は、その指定商品中、第3類『せっけん類,冷却効果のあるスプレー式化粧品,紫外線からの保護効果を有する化粧品,その他の化粧品』との関係においては、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というべきであるから、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものであり、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨の取消理由を平成30年3月13日付けで通知した。
(1)申立人の提出に係る甲各号証について
申立人の提出に係る甲各号証によれば、商品説明等の文章中に「超Cool」や「超クール」等の文字を使用しているにすぎず、商標的な使用ではない。また、文章でないものは、「超」と「COOL」が分離している。
(2)取消理由通知書に記載されたウェブサイト等について
取消理由通知書に記載されたウェブサイトによれば、商品説明等の文章中に「超Cool」や「超クール」等の文字を使用しているにすぎず、商標的な使用ではない。また、文章でないものは、「超」と「COOL」が分離している。
(3)使用状況
上記(1)及び(2)のとおり、本件商標の登録査定日前において、「入浴剤、デオドラント化粧品、シャンプー、トリートメント、洗顔料、ファンデーション等の商品」について、「強く清涼感を与える商品」であることを説明する文章に「超COOL」の文字が含まれることは否定しないが、「超COOL」と認識される識別標識のように使用されている事実はない。
(4)商標法第3条第1項第3号該当性について
本件商標は、その全体から「とても冷たい」、「すごくひんやりとした」ほどの意味合いが生じることもあるであろうことは否定しない。
しかしながら、「COOL」の文字は、「ひんやりとした。冷たい。」の意味以外にも「落ち着いた。冷静。」、「恰好がいい。いかした。」の意味を有する英語としても広く一般に親しまれた語であるから、その全体から「とても落ち着いた」、「とても恰好がいい」といった意味合いをも生じ、直ちにどの意味合いを表したものであるか特定できない。
そうすると、本件商標に接する需要者は、これを、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とは容易に理解し得ない。
そして、上記(3)のとおり、せっけん類や化粧品を取り扱う業界において、本件商標の登録査定日前に、「強く清涼感を与える商品」であることを表示する語として一般に広く使用されていたのは、「クール」、「COOL」又は「cool」の文字である。
また、「超COOL」、「超Cool」又は「超クール」の文字が商品の説明等の文章中に使用されていることを否定するものではないが、識別標識として使用されているのは、「超クールパープル」のように、本件商標とは別の語句として認識されるものや、「超」と「COOL」とが分離されて看取されるものである。
そうすると、本件商標は、その指定商品中、第3類「せっけん類,冷却効果のあるスプレー式化粧品,紫外線からの保護効果を有する化粧品,その他の化粧品」との関係において、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というべきではなく、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものである。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当しない。
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本件商標は、上記1のとおり、「超COOL」の文字を標準文字で表してなるものであるところ、その構成中、「超」の文字は、動詞・形容詞・形容動詞などにつけて、程度がはなはだしいさまを強調するために用いられる語として、「COOL」の文字は、「ひんやりとした。冷たい。」の意味を有する英語として、いずれも広く一般に親しまれた語であるから、これらを一連に組み合わせてなる本件商標は、その全体から「とても冷たい」、「すごくひんやりとした」ほどの意味合いを容易に理解させるものである。
そして、申立人の提出に係る証拠及び当審における職権による調査結果(別掲参照)によれば、本件商標の登録査定日前には既に、せっけん類や化粧品を取り扱う業界において、入浴剤(医療用ではないもの)、デオドラント化粧品、シャンプー、トリートメント、洗顔料、ファンデーション等の商品について、本件商標を構成する「超COOL」の同義語といえる「超Cool」、「超cool」及び「超クール」の文字が、「強く清涼感を与える商品」であることを表示する語として、一般に広く使用されていた実情がある。
そうすると、本件商標をその指定商品中、第3類「せっけん類,冷却効果のあるスプレー式化粧品,紫外線からの保護効果を有する化粧品,その他の化粧品」に使用したときは、これに接する需要者は、その商品が「強く清涼感を与えるもの」であることを表示したものと理解し、認識するにとどまるとみるのが相当である。
したがって、本件商標は、その指定商品中、第3類「せっけん類,冷却効果のあるスプレー式化粧品,紫外線からの保護効果を有する化粧品,その他の化粧品」との関係においては、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というべきであるから、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものであり、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。
(2)商標権者の意見について
商標権者は、別掲のウェブサイト等において、「入浴剤、デオドラント化粧品、シャンプー、トリートメント、洗顔料、ファンデーション等の商品」について、「強く清涼感を与える商品」であることを説明する文章中に「超COOL」、「超Cool」又は「超クール」の文字が使用されていることは否定しないが、識別標識として使用されているものではないから(商標的に使用されているのではないから)、本件商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というべきではない旨主張する。
しかしながら、ある商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かは、当該商標の構成態様と指定商品に基づき、その指定商品に係る取引の実情を考慮して、当該商標が、需要者により、当該指定商品の品質等を表示したものとして認識されるか否かにより決すべきところ、別掲に示したものは、本件商標の同号該当性を判断する上で、本件商標に接する需要者の認識を認定するために採り上げた、本件商標の指定商品中の第3類「せっけん類,冷却効果のあるスプレー式化粧品,紫外線からの保護効果を有する化粧品,その他の化粧品」に係る取引の実情である。
そして、このような実情を踏まえて本件商標をみるときは、その指定商品中、第3類「せっけん類,冷却効果のあるスプレー式化粧品,紫外線からの保護効果を有する化粧品,その他の化粧品」との関係において、本件商標が、需要者により、自他商品の識別標識とは認識されず、商品の品質を表示したものとして認識され、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標として商標法第3条第1条第3号に該当するものであること、上記(1)のとおりである。
したがって、商標権者の上記主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標は、その指定商品中、第3類「せっけん類,冷却効果のあるスプレー式化粧品,紫外線からの保護効果を有する化粧品,その他の化粧品」との関係においては、商標法第3条第1項第3号に該当するものであり、当該指定商品についての本件商標の登録は、同法第3条の規定に違反してされたものと認められるから、同法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものである。
しかし、本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての本件商標の登録は、取り消すべき理由はないから、商標法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
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