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結論

勝訴(請求認容)

商標「なかよし」と「菜家吉」の不特定の称呼・観念の類否(第4条第1項第11号|審判不服2018−3707(T2018−3707/J1))

審判番号
不服2018−3707(T2018−3707/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「なかよし」引用商標「菜家吉」
争点(論点)
不特定の称呼・観念の類否
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2018−3707(T2018−3707/J1)・不服)は、本件商標「なかよし」と引用商標「菜家吉」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「不特定の称呼・観念の類否」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「なかよし」の文字を標準文字で表してなり、第43類「飲食物の提供,宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,動物の宿泊施設の提供,イベント会場の貸与,会議室の貸与,展示施設の貸与,業務用加熱調理機械器具の貸与,業務用食器乾燥機の貸与,業務用食器洗浄機の貸与,加熱器の貸与,食器の貸与,調理台の貸与,流し台の貸与」を指定役務として、平成28年12月2日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5537587号商標(以下「引用商標」という。)は、「菜家吉」の文字を標準文字で表してなり、平成24年6月7日に登録出願、第43類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供」を指定役務として、同年11月22日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、前記1のとおり、「なかよし」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、「仲がよいこと。」の意味を有する語として慣れ親しまれている「仲良し」の語を平仮名で表したものと看取、理解されるものといえるから、本願商標は、「ナカヨシ」の称呼及び「仲がよいこと。」の観念を生じるものである。

(2)引用商標について

引用商標は、前記2のとおり、「菜家吉」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、既成の語として、一般的な辞書に掲載されているものではなく、また、特定の意味合いを想起させる語として知られているものとも認められない。

そして、上記文字は、その構成から、「菜」、「家」及び「吉」の漢字を一連に組み合わせてなるものといえるところ、「菜」の漢字が「サイ」又は「ナ」の読み及び「副食物。おかず。」の意味を有するもの、「家」の漢字が「カ」、「ケ」、「イエ」又は「ヤ」等の読み及び「居住用の建物。うち。」の意味を有するもの、「吉」の漢字が「キチ」又は「ヨシ」等の読み及び「よいこと。めでたいこと。」の意味を有するものであって、いずれも慣れ親しまれていることに鑑みてもなお、これらを一連に組み合わせてなる当該文字から特定の称呼及び観念を生じるとまではいい難い。

そうすると、引用商標は、これを構成する「菜」、「家」及び「吉」の漢字が有する読みの組合せの一として、「ナカヨシ」の称呼を生じ得るとまではいえるものの、当該各漢字が有する意味を組み合わせてみても、特定の観念を生じるとはいえないものである。

(3)本願商標と引用商標との類否について

本願商標と引用商標とは、それぞれ、上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ、それぞれの文字の種類及び構成に明らかな差異があるから、外観上、明確に区別し得るものである。

また、引用商標は、特定の称呼を生じるとまではいい難く、生じ得る称呼の一として「ナカヨシ」があるにすぎないものであるから、その称呼を生じるとした場合においてのみ、本願商標から生じる「ナカヨシ」の称呼と称呼を同じくするものである。

さらに、本願商標は、「仲が良いこと」の観念を生じるものであるのに対し、引用商標は、特定の観念を生じないものであるから、両商標は、観念上、相紛れるおそれはない。

そうすると、本願商標と引用商標とは、外観において明確に区別し得るものであり、引用商標から「ナカヨシ」の称呼を生じるとした場合においてのみ称呼を同じくするといえるものであって、観念において相紛れるおそれのないものであるから、両商標の外観、称呼、観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は、相紛れるおそれのないものというべきである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、相紛れるおそれのない非類似の商標である。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標は、引用商標と非類似の商標であるから、本願商標と引用商標とが類似するものとし、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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