sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼の要部抽出と類似判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2018−900064(T2018−900064/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第6011149号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第6011149号商標(以下「本件商標」という。)は、「Feel the future」の欧文字を標準文字で表してなり、平成29年4月27日に登録出願、第11類「エアコンディショナー,暖房装置,湯沸かし器,ヒートポンプ,業務用及び家庭用ヒートポンプ式給湯器」を指定商品として、同年12月5日に登録査定、同30年1月12日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、登録異議の申立ての理由として引用する国際登録第781942号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、2000年(平成12年)9月19日にGermanyにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2001年(平成13年)3月19日に国際商標登録出願、第11類「Air-conditioning, cooling, ventilating and heating devices for vehicles; water and air heating devices for vehicles; window defrosters, electric water heaters and engine preheating devices for vehicles; engine-independent air conditioners for vehicles, electric heating devices, auxiliary heating devices for vehicles; roof mounted air conditioners, HAVC(heating-ventilation-air-conditioning) units for land vehicles; lights; Filters for air conditioning; evaporators; heat exchangers, continuous flow heaters; ventilators.」の他、第6類、第7類、第9類、第12類、第14類、第16類、第17類、第20類、第35類、第37類、第38類、第41類及び第42類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成15年9月19日に設定登録され、その後、指定商品及び指定役務については、第6類、第14類、第16類、第17類、第35類、第37類、第38類及び第41類について、同23年4月13日に本件の登録の一部抹消の登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 登録異議の申立ての理由

申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。

(1)本件商標と引用商標との対比

本件商標は「Feel the future」の欧文字を横書きしてなるものであるから、これより「フィール ザ フューチャー」の称呼が生じる。

これに対し、引用商標は「Webasto」の欧文字(Wは図案化したもの)を横書きし、その右下に「Feel the drive」の欧文字を横書きしてなり、この文宇部分から「フィール ザ ドライブ」の称呼をも生じる。

よって、両商標は「フィール ザ」から始まる称呼であることが共通する。

称呼を発する際は語頭が強調され、語尾は小さく発されることが通例であるので、それぞれの語尾「フューチャー」、「ドライブ」は小さく発されるため、語頭から語中にかけての「フィール ザ」は称呼全体において主要なウェイトを占める部分となる。

してみれば、「フィール ザ」を共通とする両商標は称呼上、類似する。 また、本件商標と引用商標とは、その指定商品も同一又は類似するものである。

(2)むすび

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものである。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号該当性について

ア 本件商標について

本件商標は、「Feel the future」の欧文字よりなるところ、各文字の大きさ及び書体は同一であり、外観上、まとまりよく一体のものとして認識されるものである。

また、本件商標から生ずる「フィールザフーチャー」の称呼も冗長ではなく、一気に称呼できるものである。

そして、本件商標を構成する「Feel」、「the」、「future」の文字は、それぞれ我が国で親しまれている英語の単語であり、全体として「未来を感じろ」程の意味合いを容易に理解させるものである。

したがって、本件商標は、その構成文字に相応して「フィールザフューチャー」の称呼を生じ、「未来を感じろ」の観念を生じるものである。

イ 引用商標について

引用商標は、別掲のとおり、デザイン化された「W」の文字に続けて「ebasto」の欧文字を一連に横書し、全体で「Webasto」の文字を表したものと、その右下にやや小さく「Feel the drive」の欧文字を横書きしたものとを上下二段に書してなるところ、外観上、上段に大きく表示されている「Webasto」の文字部分と、下段に小さく表示されている「Feel the drive」の文字部分とは、その構成態様から、それぞれの文字部分に分離して看取されるものである。

そして、その構成中の「Webasto」の文字は、辞書等に掲載されておらず、特定の意味合いを生じないものであるから、該文字部分からは、その構成文字に相応して「ウェバスト」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

また、「Feel the drive」の文字については、各文字の大きさ及び書体は同一であり、外観上、まとまりよく一体のものとして認識されるものである。

そして、「Feel」、「the」、「drive」の文字は、それぞれ我が国で親しまれている英語の単語であるから、該文字部分からは、「フィールザドライブ」の称呼を生じ、「運転を感じろ」程の意味合いを認識させるものである。

そうすると、引用商標は、「Webasto」と「Feel the drive」との文字部分から構成されているものの、両文字部分を必ず一体不可分にのみ認識されなければならない理由はないものであり、それぞれの文字部分が独立して自他商品識別の機能を果たしうるといえるものであるから、これに接する需要者は、引用商標の構成中の「Webasto」又は「Feel the drive」の文字部分のいずれかを抽出して、該文字部分を要部として理解、認識することも決して少なくないとみるのが相当である。

してみれば、引用商標は、その全体から生じる「ウェバストフィールザドライブ」の称呼の他に、「ウェバスト」及び「フィールザドライブ」の称呼をも生じ、また、「運転を感じろ」の観念を生じるものである。

ウ 本件商標と引用商標の類否について

本件商標は、「Feel the future」の欧文字からなり、引用商標の要部は、「Feel the drive」の欧文字からなるところ、これらを比較すると、外観においては、両者は、それぞれの構成に照らし、「Feel the」の文字を共通にするとしても、それに続く「future」と「drive」という明白な差異を有するものであり、書体も相違することから、外観上、相紛れるおそれはない。

また、称呼においては、本件商標から生じる「フィールザフューチャー」の称呼と、引用商標の要部から生じる「フィールザドライブ」の称呼とは、「フィールザ」の音を共通にするものの、それに続く「フューチャー」と「ドライブ」の音において明白な差異を有するものであるから、それぞれを称呼した場合、称呼上、互いに聴き誤るおそれはない。

さらに、観念においては、本件商標からは「未来を感じろ」の観念を、他方、引用商標の要部からは、「運転を感じろ」の観念をそれぞれ生じるものであるから、両者は全く異なるものであって、観念上、相紛れるおそれはない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、明らかに異なるものであるから、その外観、称呼及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標をそれぞれ同一又は類似の商品に使用しても、その出所について混同を生ずるおそれはないと判断するのが相当であり、両者は、互いに紛れるおそれのない非類似の商標である。

したがって、本件商標は,引用商標とは非類似の商標であるから,その指定商品が同一又は類似であるとしても,商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(2)むすび

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当せず、その登録は、同条第1項の規定に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

別掲 引用商標(色彩は原本を参照。)

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。